11/02/04 00:43:51
コピーと出会い、衝撃の告白を受けた5年前。
父(当時77)に、「そろそろ働いてみてはどうだ」と励まされ、
何十年ぶりかで外に出た、その夕暮れ時のこと。
あの公園での景色は、今でも色鮮やかに思い起こせる。
もうあの時のオレとは違うんだ。
カランカラン・・・
ドアのベルを軽やかに鳴らし、入店する。
「カットお願いします」
「え!?…カットったってお客さん、あんた…」
「あんた、5分前にこの店でカットしたばかりじゃないか・・・」
「えっ!?」
「しかも、丸坊主にしたんだし、カットのしようもないよ」
わてて自分の頭を触ってみた。
「ばかな!」
確かに丸坊主だ。
あのヒッピーのボサボサのロン毛は、
いったいどこに消えたのか。
“生涯ロン毛”の鉄のポリシーは、どうなってしまったのか。
パニック寸前の彼は、落ち着きを取り戻し、冷静に状況分析をするために、
理髪店の店主に、こう問いかけた。
「チン毛・・・チン毛はまだですよね?!?」