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【政論】首相は「歩く風評被害」
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15日には、風評被害払拭を求めて首相官邸を訪問したJA福島の代表団からイチゴとキュウリを差し出され、いきなりこう尋ねた。
「このまま食べても大丈夫ですか?」
「悪気はなかった」と信じたいが、まるで野菜の放射能汚染にビクビクしているかのような言いぐさではないか。
これでは風評被害を払拭するどころか、助長しかねない。
「福島ナンバーの車が止まっていると『どけ』といわれる。
福島県から他県に避難した子供が学校で『放射能がついているんじゃないか』といわれる」
衆院福島3区選出の玄葉光一郎国家戦略担当相はこう訴えた。
私事で恐縮だが、私も自家用車は「いわきナンバー」で義父母は福島県に暮らす。
首相はこの窮状をどう受け止めているのか。
江田五月法相は
「根拠のない思い込みや偏見で差別することは人権侵害につながりかねない」と風評被害を断罪したが、
この言葉をそのまま首相にぶつけるべきではないか。