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国文化財で柏市幹部ら宴会 市長陳謝
2006年12月13日
柏市の助役(当時)を含む幹部らが昨年11月、市が遺贈を受けた築約200年の家屋で宴会
を開いていたことが、12日の市議会で明らかになった。一般には非公開の家屋だが、3日間に
わたって行われた特別公開の最終日の夜に、「慰労会を兼ね、将来、会食の会場に使えるかなど、
確かめてみた」という。この家屋は、今年に入って国の登録有形文化財に指定されている。本多
晃市長は「ふさわしくない行為だった」と陳謝した。
末永康文市議(護憲市民会議)の総括質問に市側が答えた。
宴会が行われたのは、同市花野井にある「旧吉田邸」。同邸は04年秋に柏市が遺贈を受け
たもので、敷地面積約2・2ヘクタールに、築約200年のかやぶき屋根の主屋(おもや)や
書院、長屋門などがある。今年6月には、主屋と書院が国の登録有形文化財に指定された。
遺贈後、市は同邸の活用方法などを検討。資料整理や整備のため、非公開としてきた。特別
公開したのは昨年11月3~5日。最終日の公開終了後、午後6時ごろから、当時の助役2人
と関係部課長ら15人が出席し、書院で宴会が始まった。
同市都市緑政部によると、会費制で、ローストビーフやサムゲタンなどが並び、缶ビールや
焼酎などを飲んだ。出席者からワイン1本の差し入れもあったという。開催目的について同部
は「将来の利用策として『会食会場にも使えないか』とコンサルタントから提案があり、現場
で確認してみたかった。また、当日のアンケート結果を報告するとともに、慰労会も兼ねた」
と説明している。宴会は2時間ほどで終わったという。
12日の市議会では、末永市議が「行政の私物化。宴会をしている間、市民に公開した方が
よかった」と指摘。本多市長も「今後、こういうことが起きないようにしたい」と答えた。
同邸は08年春から一般公開される見通しという。