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違法操業後を絶たず 漁具回収に負われる漁業者
2011年06月17日
日本海の水産資源を守ろうと、韓国漁船が違法に仕掛けたとみられる漁具の回収に、
但馬の漁業者らが今年も追われている。１６日には、但馬漁協香住本所に所属する
底引き網漁船４隻が、山口県沖での回収作業を終えて香美町香住区の香住漁港西港に帰港。
山積みのバイかごやロープなどを陸揚げした。回収事業は２０００年から続いているが、
違法操業は後を絶たず、関係者は怒りを新たにしていた。
違法漁具の回収は、全国底曳網漁業連合会が主体になり、底引き網漁の休漁期に
合わせて毎年６～８月、山口県見島沖や島根県の隠岐北方など、日本の排他的経済水域
（ＥＥＺ）内で実施。但馬からは今年、２漁協に所属する底引き網漁船やベニズワイガニ
かご漁船５６隻が、期間中２回ずつ回収に当たる。
県機船底曳網漁業協会事務局によると、１０年度に但馬の漁船が回収した韓国側の
ものとみられる違法漁具回収量は２９３トン。０９年度は６５６トンで減少傾向だが、
違法操業自体は後を絶たない状況という。
１６日に帰港した底引き網漁船「共進丸」（９５トン、１０人乗り組み）の福本吉彦船長
（５０）は「古くなった刺し網が海底に落ち、そこにカニが引っかかったりしている」と懸念。
「回収しても回収しても、行く度に新しいバイかごがつけてある。監視の意味でも回収を
続けないといけない」と話していた。
同漁協の吉岡修一組合長は「これだけ資源が減っているのに、こんな状況だと、本当に
枯渇してしまう」と苦々しい表情だった。
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