11/10/19 19:44:35.73 DcNTeSyC
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多少なりとも種間関係を含むモデルを扱った人間なら、
生態系モデルがいかに厄介な代物かを知っているだろう。
パラメータの設定によって、直感と逆の結果も簡単に出てくるのである。
生態系モデルのような大規模なものだと、数字の上では何でも起こりうる。
生態系の中にはほとんど情報がない生物が数多くいる。
商業利用される魚の量すらまともに推定できないのに、
漁業の対象とならない種なんて、情報がほとんど無いのである。
結局、こういう種は適当なパラメータを入れざるを得ないのだが、
この部分をどうするかで、最終的な結果は変わってしまうのである。
パラメータをいじれば、クジラがいることで生態系が安定するという結論だって導けるだろう。
生態系モデルを使い出したら最後、不確実性を巡る泥沼に足を踏み入れることになる。
こうなれば、「アレがわからない、これがわからない、だから調べましょう」と言って、
いくらでも時間を稼ぐことが可能になる。
「パラメータの設定によって結果が大きく変わるから、生態系モデルは信用ならない。
だから、単一種で頑健なRMPをつかいましょう」と言えるように準備しておくべきなのだ。
日本として必要なことは、生態系モデルの泥沼に引きずり込まれないような防御策であって、
自ら生態系モデルをつかって何かを主張することではないのである。