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ワシントン体制
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岡崎 久彦(岡崎研究所長)
1.ワシントン体制がなぜ崩れたかというと、蒋介石の北伐の成功によって中国大陸の日本権益が脅かされるよう
になったからです。それ以外の理由は枝葉末節と言っていいと私は考えている。
2.利権回収といっても、条約上、正当な理由があるわけでなく、かといって実力で取り戻そうとしても、軍事力は
日本の方が上です。そこで、国民党指導の下、国策遂行の手段として、日本に武力行使の口実を与えないぎりぎり
の範囲として、あらゆる「いやがらせ」を行いました。在留邦人、とくに女性や児童に対し、唾を吐く、石を投げる、
殴る、小売を拒否するなどして、満州に居たたまれなくしてやろうというわけです。この排日、侮日運動に耐えかねた
在満邦人たちが結束して、関東軍になんとかしてくれと頼む。そこに満州事変が起きる原因があり、満州事変で
ワシントン体制が崩壊する。
「平和はいかに失われたか」ジョン・アントワープ・マクナリー原著
《マクマリーの結論》
・人権意識がよみがえった中国人は、故意に自国の法的義務を軽蔑し、目的実現のためには向こう
見ずに暴力に訴え、挑発的なやり方をした。そして力に訴えようとして、力で反撃されそうな見込みが
あるとおどおどするが、敵対者が、何か弱みのきざしを見せるとたちまち威張り散らす。そして自分の
要求に相手が譲歩すると、それは弱みがあるせいだと冷笑的に解釈する。中国人を公正に処遇しょうと
していた人たちですら、中国人から自分の要求をこれ以上かなえてくれない「けち野朗」と罵倒され、
彼らの期待に今まで以上に従わざるを得ないという難しい事態になってしまう。だから米国政府が
とってきたような、ヒステリックなまでに高揚した中国人の民族的自尊心を和らげようとした融和と和解の
政策は、ただ幻滅をもたらしただけだった。(180頁)