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海自元隊員:暴行で退職…同期隊員に賠償提訴 宇都宮地裁
海上自衛隊幹部候補生学校(広島県江田島市)に所属していた20代の元男性隊員が04年、
練習航海中に暴行され退職に追い込まれたとして、同期だった20代の男性隊員(現2等海尉)
を相手取り、逸失利益など1060万円の支払いを求める訴えを宇都宮地裁に起こした。隊員は
傷害容疑などで書類送検されたが、海自は事件を公表しなかった。元隊員は「組織的な隠ぺいも
明らかにし、体質を改善してほしい」と話している。
元隊員が提訴したのは16日。訴えによると、元隊員は03年4月に入隊し、海曹長だった
04年1~2月に同校の練習航海に参加した際、護衛艦「うみぎり」内で、防衛大(神奈川県
横須賀市)出身の隊員から、海図作成に使う金属製コンパスを突き付けられ「早く辞めないと
殺す」と脅されたり、大型の三角定規で太ももを強打されたうえ、左足を繰り返し殴られる
などした。元隊員は同年2月27日付で除隊した。
呉地方警務隊は04年3月、隊員を傷害、暴行容疑で書類送検したが、広島地検呉支部は
不起訴にした。海自は同月に隊員を注意処分にしたが、公表はしなかった。海上幕僚監部は
「懲戒処分の公表を始めた05年4月以前のことで、さかのぼって公表するケースでもない」
と説明している。
元隊員は現在も左ひざに痛みがある後遺症を抱えているといい、「当時、上官に暴行を
報告して病院へ行きたいと言ったが、『問題になってはいけない』と許可が出なかった」
と話している。同監部は「個人を相手取っているので、訴訟を関知していない」とコメント
している。【内橋寿明】
毎日新聞 2007年1月19日 3時00分
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