11/09/18 06:58:54.85 C+U7oCKV0
>205
>それにしては、江戸時代の仙台藩の人口統計では飢饉のたびに人口が減り、再生産ができていません。
>そして薩摩の場合、江戸時代になぜか人口が激増しています。他の西南諸藩も軒並み増加が見られます。
仙台の人口統計では確かにさほど人口が増えていませんし、薩摩の場合に激増しているのも確かです。
けれども、この両者ともに当時の人口動態の平均からはちょっと外れた傾向を示していますから、
むしろ「なぜ平均と違う結果が出ているのか?」というのを基準にして考えていった方が
良いのではないかと思います。
また、「東北諸藩の人口の伸びが悪い・西国の方が人口が増えている」というにしても、
全国的な平均という尺度を基準にすれば「誤差の範囲」と言いうるもののような気がします。
>徳川施策を肯定的に宣伝するために流布させたプロパガンダに思えてならないのです。
これに関しては、 何とも言いかねます。
上記の著作を読んでみた限りでは、その手のルサンチマンが書き手にあるとは思いにくかったので。
ただ、「虐げられた明治」という東北地域主義者の言い習わしてきた概念がかなり覆されつつある、
という部分に関しては同意見です。
明治政府の諸施策を見ても、ことさらに東北地方を差別的に扱ってきたという部分はむしろ少なく、
相当に気を遣いながら行政を行っているように見えるので。
東北出身者が官界や政界で阻害されることはままあったにしても、それは国家の上層での勢力争いという
限定された局面での話で、国家の政策として東北を痛めつけたり差別をしたりという政策を採っていた
とする見解は、かなりの部分それこそ「ルサンチマン」のなせるワザなのではないかと考えています。