11/09/18 05:57:34.58 C+U7oCKV0
>202
>ここまで大規模な飢饉が続いたのは江戸時代のみ。
>日本の三大飢饉は全部江戸時代だしな。
>奇跡的に温暖であった時代もあわせてそんなに多くないというのは詭弁である。
同意しかねます。
4大飢饉と一言に言うけど、それ以前に起こった飢饉が記録に残されていないだけ、
という側面は考慮に入れないんですか?
平安時代とかに東北や九州で飢饉が起こったとしても、記録なんか残らないと思いますけど。
江戸期に飢饉が頻発したように見えるのは、政治的に安定していたがために、
きちんと行政が行き届いて記録が残されているからという事情と、
安定した生活が行われていたから不作になって食糧が足りなくなっても
「隣村を襲って皆殺しにして食糧を奪う」的な乱暴な解決策をとれなくなったから
という側面もあるのではないでしょうか。
鎌倉・室町時代などの記録を見ると、農村部における秩序は必ずしも整然としたモノでは
無かったようですから。
>参勤交代や江戸滞在などで莫大な出費を諸藩は強いられた事により、諸藩は重税に苦しみ、
>借金の返済の為に飢餓移出が起こった。
>そもそも国換えとか普請で諸藩の財政を悪化させて領民を間接的に苦しめていたのが幕府なんだよ。
この辺のことは、明治政府が徳川幕府の施策を否定的に宣伝するために流布させたプロパガンダが
明治時代を通じて勢力を保っていたために主流になってしまった認識で、近年の研究の結果からは
逆の事例が多数存在していたことが分かってきています。
『百姓たちの江戸時代』 渡辺尚志
『逃げる百姓、追う大名―江戸の農民獲得合戦』宮崎克則
こういった本の中で、「虐げられた百姓」というこれまでの歴史学で言い習わされてきた
概念がかなり覆されつつあるというのが私の認識です。