11/04/13 16:11:19.35 Z7RvCOk90
「ひえもんとりじゃ!それ、勝負じゃ!!」
横一列に並んでいた若武者達が、一斉に屍目掛けて走り出す。
目指すは、肝。
われ先にと猛獣の如く齧り付く。
?それ皆がんばれ?
周りで見ている大人たちからそんな声が飛んでいた。
?いわばこれは(教育)なのだ。
薩摩藩は、武を重んじてきた。
文が無くても決して恥ではないのである。
俊敏で勇敢な薩摩武士たちは、このひえもんとりで教育された、
と言えなくもない。
「肝じゃ!おいが取りもした!!」
一人の若武者が立ち上がり、高々と腕を突き上げた。
その手にはしっかりと肝が握られている。