昭和天皇はなぜ戦争を阻止しなかったの?at HISTORY2
昭和天皇はなぜ戦争を阻止しなかったの? - 暇つぶし2ch698:名無しさん@お腹いっぱい。
11/10/02 10:41:35.12 IXFgxmTf0
スレの流れをぶった切ってしまうが、
僕が>>633>>665で例示した清水澄の学説や政治思想については、彼が昭和天皇(皇太子時代を含め)への
進講用教科書として著した「帝国憲法」から、どの様な考え方を元にしていたかが分かる。

清水は帝国憲法第一条について、天皇は「極位にあり」「億兆に君臨し」「臣民が仰瞻(仰ぎ見て尊敬すること)」
「翼賛し奉る」ことが「伝統の国体」であるとしている。この清水の特長は、伊藤博文が著した「憲法義解」にある
「君民の分義は既に馨造のときに定まる」とした、国民(臣民)の意志が介在しない国体観とは大きく異なる。
こうした違いは大正期の民権運動を経て、時代的に民意を無視できなくなった現実を踏まえたものと言われているが、
それでも尚、清水は帝国憲法第三条の解説で、天皇無答責は天皇が国家主権の根源であり、国宝を超越しているから
憲法の拘束は受けないとしている。

こうした憲法観は、当然に進講された昭和天皇の政治思想の形成に大きな影響を与えたし、何より清水の学説は
高級官僚試験や東大法学閥の多数派を形成していた一木、美濃部らの学説に対して、軍部の教育機関や政府などに
強い影響力を持っていた。機関説が通説として行き渡っていたのは極めて限定的な範囲だけだった。
軍部でも取り分け皇道派らにとっては清水の学説の方が馴染みやすく、彼らの政治思想にもマッチしていたため
機関説排斥運動を後押しした。



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