11/03/31 19:39:58.31 MrDtZKRd0
>>395
>君は契機となった現象面にばかり囚われていて、どうしてそういった事象がトリガーとなったのかを
>考えていない。また、その契機を経てどの様に用いられていたかの視点も不在となっている。
こちらにしてみれば当時の事情と背景を無視して、後世起こった事象を、あたかも当初からそれが意図されて
いたとして、無理矢理陰謀論に落とし込んでいるように見える訳だが。
「軍人勅諭」が後世恣意的な活用をされたからといって、当初からそれが意図されていたとするのは戦後だいぶ
使い古された見方であるが、それを再考されるべきではないかとして出てきたのが「竹橋事件」に代表される
「軍人勅諭」成立に関する研究成果なのではないかな?
あなたの視点で欠けているのは、明治憲法が、藩閥勢力と民権派との闘争の中で産まれた物だと言うこと。
そして、憲法における天皇という存在が、実は藩閥の隠れ蓑なのだという視点に立てば、対立していたのは
武官文官なのではなく、天皇という権威に依って立つ内閣・軍と、民権という権威に依って立つ議会の対立
が想定して作られていることがわかる。
だからこそ憲法においては議会についての権限は細かく規定されており、軍と内閣についての記述はほとんど
ないのだ。
内閣については憲法に記述がないから脆弱なのだと言い、軍については憲法に記述がないからやりたい放題な
のだと言う。実はこれは全く同質の存在であり、憲法に「無い」ということは権限が無いあるいは無限にある
のどちらにもなり得る。そして、どちらになるかはその時の政治力学に依る。
私が言う元老のオーバーライド可能な構造とは、議会に対してもし必要な場合には内閣・最悪の場合は軍による
「白紙」を元老が使えることを指して言っている。
そして、議会に対してもそれに対抗する予算承認権という権力をちゃんと規定していることを付記しておく。
最後に「言挙げ」についてだが、元の言葉に対する理解が足りず、自分の思い込みで把握しようとするから
そういう頓珍漢な比喩表現に使う。神道的オカルティズムの雰囲気が欲しくて使用したのかもしれないが
是非引用元で使われた文脈を再度確認することをお奨めする。