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武士は、一般に「武芸に通じ、戦闘を職業とする軍人、あるいは兵法家の
こと」とされるが、これだけでは平安時代以前の律令体制下の「武官」
との違いがはっきりしない。例えば、武人として名高い征夷大将軍の
坂上田村麻呂は、すぐれた武官であるが、武士であるとはいえない。
また、中国や朝鮮の「武人」との違いも明確でない。中国や朝鮮には
「武人」は存在したが、日本の「武士」に似た者は存在しなかった。
時代的に言えば、「武士」と呼べる存在は国風文化の成立期にあたる
平安中期(10世紀)に登場する。つまり、それ以前の武に従事した者
は、武官ではあっても武士ではない。
では、武官と武士の違いとは何か。
簡単に言えば、武官は「官人として武装しており、律令官制の中で
訓練を受けた常勤の公務員的存在」であるのに対して、武士は「10世紀
に成立した新式の武芸を家芸とし、武装を朝廷や国衙から公認された『
下級貴族』、『下級官人』、『有力者の家人』からなる人々」であって
、律令官制の訓練機構で律令制式の武芸を身につけた者ではなかった。
ただし、官人として武に携わることを本分とした武装集団ではあった。