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●引揚者団体:「興安会」来月3日に最後の慰霊祭
太平洋戦争末期、中国大陸からの苦難の引き揚げを経験した人々でつくる「興安会」が11月3日、
最後の慰霊祭を開き解散する。戦争体験者の団体が次々と活動を停止する中、また一つ灯が消える。
会員は、終戦まで満州国興安総省(現・中国内モンゴル自治区)で暮らした人々。1945年8月9日、
ソ連軍が国境を越え侵攻した後、同省からの引き揚げは悲惨を極めた。同14日には、避難民
1000人以上が虐殺された「葛根廟(かっこんびょう)事件」が発生。シベリアに抑留された人や、
帰国をあきらめた残留孤児・婦人も多い。
同会は、帰還者や遺族らが犠牲者を追悼するため57年に結成された。東京・下目黒の五百羅漢寺
に慰霊碑を建て、毎秋慰霊祭を開いてきた。だが会員の高齢化が進み、最盛期の約1000人から
300人程度に減ったこともあり、解散を決めた。
最後の慰霊祭は午前11時から。4代目会長の阿部寛行さん(82)の父親は満州国の官吏だった
が、シベリア抑留を経て帰還した。阿部さんは「会は解散するが、かの地で犠牲になった人々を忘れ
ないでほしい」と話している。なお、葛根廟事件の犠牲者を慰霊する「興安街命日会」は存続する。
【栗原俊雄】
毎日新聞 2011年10月29日 20時01分
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