11/05/07 22:37:40.20 aD9djruGO
いつの頃だろうか、俺が『コッチ側』の人間だと悟ったのは?
余りにも古い記憶で、詳しいことは忘れてしまった。しかし、目覚めるキッカケとなった時の事は脳裏に焼き付いて離れない。
キッカケは、『兄貴』と慕っていた塗装工のオジサンと、俺のハタチのお祝いに飲みに行った時だったっけ。
俺は、飲めもしない焼酎を舐める様にチビチビ飲んで、場を楽しんでいた。兄貴は、白波のお湯割りを飲んでいたと記憶している。
2人だけの飲み会が終わり、気持ち良く酔いも回って、のんびりと散歩しながら兄貴の部屋に戻ってきて…運命の瞬間はやってきた。
「暑いな!飲み過ぎた!脱げや!」
兄貴は、既にパンツ一丁になっていたので、俺も鯔背にパンツ一丁になった。
それは、兄貴の仕組んだ巧妙な罠だったのだ。
「あっ!」と声を出した時には、俺は最後の砦を毟り取られ、全裸にされてしまったのだ。
酔った勢いの悪ふざけではなかった。兄貴の眼に、あの優しかった眼差しは無かった。餓えた獣…いや、魔獣の眼だった。
俺は怖くなって必死に暴れて抵抗したが、喚けば濃厚な接吻で口は塞がれ、力ずくで逃げようとすれば、太い腕に抑え込まれる。文系野郎の俺が、現役のガテン系の力自慢に勝てる由も無い。抵抗虚しく、俺はのカラダは兄貴に貪り尽くされた。
ただ、覚えているのは、ただただ一方的な淫虐と絶望。暴れても暴れても、屈服させる巨大な暴力…俺に出来る唯一の事は、時が過ぎるのを必死に祈る事だけであった。
魔獣の強烈なピストンからは逃れられない!
直腸に、気味の悪い異物感を感じ、目が覚めた。臀部に残る灼熱感は、『あの狂気の宴』が夢ではなかったと物語っていた。兄貴は全裸のまま眠っていたが、俺は毒槍で再びメッタ刺しにされるのが怖くなって、急いで服を着て逃げた。
あれから何年経っただろうか?あの一件から、兄貴との交流は一切無い。ただ、あの日から、俺の世界は変わり果ててしまった。もう、止まらない、戻れない。