10/11/07 21:45:27 g0ck35LsO
159:名無し三等兵 2010/11/07(日) 21:39:20 ID:???[sage]
山内昌之の「ラディカル・ヒストリー」に詳しく書かれているが、
男が複数の妻をめとるポリガミー(複婚制)とカーリムの制度は中央アジアの
イスラム圏に広く見られる風習。カーリムというのは結婚する際に男側が
女側に家畜や金を支払う風習で、ややもすれば人身売買や投機に近いものとなった。
このカーリムがあまりに高い場合に行われたのが誘拐結婚で、女が処女で
なくなってしまえば、帰っても居場所がない。もっとも、男にカーリムを支払う
資力がない場合に両家が合意して行う場合もある。
革命直後の中央アジアの女性は完全な無権利状態に近く、ソ連は女性党員を送って
状態を改善しようとしたが、彼女らが現地民に暴行を受ける事件が多発。
現地民族の党員も殆どがイスラムの因習に染まっており、むしろこれを擁護した。
ソ連当局はこの種の「慣習にもとづく犯罪」を「反革命行為」と規定し、
さらに29年の党粛清で中央アジア党組織の25%を除名する強硬手段に出たものの、
ポリガミーやカーリムの風習は表に出なくなっただけで現在まで存続し続けている。