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<阿久根市長選>竹原市政、市民が幕 正常化なお時間
毎日新聞 1月16日(日)21時54分配信
新人のリコール団体元監事、西平良将さん(37)が前市長、竹原信一さん(51)を破って初当選を決めた、16日の鹿児島県阿久根市の
出直し市長選。2年半近く続いた竹原市政に終止符を打ったのは、議会ではなく、リコール運動を展開した市民だった。だがこの間、市は
二分され、乱発した専決処分など竹原市政の「負の遺産」も残る。2月20日に議会解散を問う住民投票も控えており、市政の正常化には、
まだ時間がかかりそうだ。【河津啓介、村尾哲、馬場茂】
竹原さんの「暴走」を止めようと、西平さんら30代の若手有志が動き始めたのは約1年前だった。川原慎一さん(42)ら最初の仲間は「わ
ずか5人だった」。その後、議会を招集せずに専決処分を乱発し続ける竹原さんに対して、議会は歯止めになれなかった。川原さんを代表
に立てて市長リコール団体を結成し昨年8月、署名活動に着手した。
西平さんはリコール成立を信じ、一足早く9月、出直し市長選への出馬を表明した。知名度では竹原さんに遠く及ばない。ゼロからのスタ
ートだった。
「転機は昨年12月の住民投票だった」と川原さんは言う。有権者の半数を超える1万197人分の署名を集めて実現した住民投票には楽
観ムードが漂っていた。市民の力で竹原さんにレッドカードを突きつけたものの、結果はわずか398票差。西平さんは「惨敗に等しい。甘か
った」と振り返った。「対立から対話へ」を掲げて臨んだ第2ラウンドとなる市長選。危機感をバネに、巻き返した。
やがて、選挙に関心のなかった若者や女性が「子供に誇れる阿久根にしたい」と西平陣営の中心を担うようになる。
市内の有力商工業者や反竹原派市議らも水面下で協力し、組織戦を展開した。川原さんは「最初は5人だった仲間が今は10倍以上。み
んなが阿久根の将来のために自分で考え、行動してくれた」と語った。
一方、竹原さんは今回、ほとんど集会を開かず、ひたすら街頭演説を繰り返す草の根選挙。「住民至上主義で阿久根が国を変える」をキ
ャッチフレーズに「官民格差の是正」などの持論を訴えた。ただ「最大の抵抗勢力は職員労働組合」などと対立をあおる姿勢には「阿久根を
どう良くするかが見えない」との批判も広がっていた。
竹原さんに2度レッドカードを示した市民だが、竹原さんと対立した市議会などへの批判も根強い。
西平さんの支持者からも「議会や市職員ではなく、市民のための政治を」との注文が相次ぐ。西平さんが公約した市政正常化は本当に実現
するのか。市議会解散の是非を問う住民投票など、今後も試練が続く。
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