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2010年11月8日 讀賣新聞 朝刊13版2面
地球を読む 葛西敬之 東海旅客鉄道株式会社社長
にもかかわらず農業の保護を理由にTPPを遅らせようとする
のは、実は東アジア共同体を夢見ているからではないのか。日米
同盟の堅持を言いながら、東アジア共同体をも進める。自己矛盾
を引きずりながら迷走するこの構図は、三国同盟か米英との親和
かで揺れたあげく目先の経済的利益を夢見て大陸に国運をかけ、
国を滅ぼした昭和10年代の日本を思わせる。
主権国家の座標は、価値観と地政学的立地という二つの座標軸
で決まる。日本の座標とは一に民主主義の共有、二に環太平洋海
洋国家としての海の連携である。道義なき功利主義が結局は不幸
を招くことはつとに歴史の証明するところ。経済優先の立場から
中国に媚びようとする者はやがて経済的利益すら失ってしまった
ことを知るだろう。
日米同盟はまさに我が国安全保障の基軸であり、TPPはその
展開形である。我が国はTPPに速やかに参加し、米国とともに
枠組みづくりに名乗りを上げるべきだ。