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結末とは、結末に過ぎない。
結果は黙っていても、生まれるのである。
理想、思想、構想の下に男達が戦い、女達が望み、それで世界がどの様に生まれ変わろうとも、
それはその時点でたまたま生まれた結果であり、結果である限り続く物ではないのだ。これは歴史が証明している。
故に私は、人類の発展や平和にとって最も必要な事は結果ではなく
その結果を得る為に、悩み、数多の理想や事象と戦う人々の意思や過程そのものだと考える。
これら誇り高き姿勢こそ、我々人類の英知であり
太古より知的生命たらしめる所以なのだ。
その為には罪も神も必要だろう。
長きに渡り、人は考える理由を欲して、万能を創り上げてきたのだ。
私は人を、人の作り出した歴史を愛している。
人類全ての友よ、敗北の為に戦い続けよう。
剣で打ち合う事ばかりが戦いではない。
君達一人一人が悩み、それでも誇りを持ち最期の時まで生き抜く事が戦いだ。
そうして生まれた結果は、いかに血に塗れようと、泥を被ろうと
尊く気高いのだ。
そうした人々の美しい姿勢こそ、人類の繁栄と恒久を齎すとは思わないか?
これこそが人間としての本来の進化であり、本懐である。
私と共に、愚かなこの世界を愛そう。
世界を真紅の愛で満たすのは、人類の気高さなのだ。
その為には、迷う事、苦しむ事、戦う事を忘れてはならない。
人の可能性はいつもそこにあるのだから。
我が終生の知を、愛しき世界に捧げる。
香しく、鮮やかな星を夢見て。
2011年 Hisame Kujou