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中堅の高校において、学生は親や教員から、以下のような価値観を徹底的にすり込まれる。
すなわち、
恋愛などに目をやることなく、粛々と言われるがままに勉強して偏差値を上げる人間こそ、
ほめられるべき「正しい」人間である。恋愛を楽しんでいる連中の偏差値を見てみろ。
いいか、あいつらはクズだ。いい大学に進み、いい企業に就職するという「正しい人間」の
コースから外れた負け組だ。あいつらを見下せ。お前たちはとにかく勉強し、偏差値を上げ、
お前たちの属している家庭なり高校に対する評価を高めろ。それが正しい人間のあり方だ。
このようにしてすり込まれた価値基準は分かりやすく、高校生たちはたいした疑問も持たず、
この倫理観を心の根底に抱くことになる。
しかし、大学に入るとたんに状況がいつのまにか変わる。親や教師の言うとおりに「正しい」
あり方を貫いて生きてきたはずの自分たちは、いつの間にか「草食系 (笑)」と呼ばれ、負け組として
規定されている。状況の逆転にうまく適応できるものは、そこから恋愛を始めることができるが、
多くは対応できずにまごつく。しかも、「恋愛は悪」という刷り込みは思った以上に強固であり、
未だに内心のどこかにはリア充を見下す心が根強く残っていることも状況を悪くしている。
かくして、親や教師の言うことに従順にしたがってきた素直な人間であればあるほど、恋愛に
対して消極的にならざるを得ないのである。これは親や高校がすり込んだ抑圧であるにも
関わらず、大人たちはそんなことを忘れて自分たちを嘲笑い、この急激な価値の逆転に
適応できない数多くの若者は、結婚はおろか恋愛もできずにひっそりと暮らしている。