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『李下に冠を正さず』
(りかにかんむりをたださず)
(出典)【古楽府・君子行】より
君子防未然、不處嫌疑間。瓜田不納履、李下不正冠。
君子たるもの、人から疑われるような事は未然に防ぎ、
嫌疑を受けるようなところには、身を置かないものだ。
瓜(うり)の畑では、しゃがみこんで
靴を穿くような仕草(しぐさ)をすべきではないし、
李(すもも)の木の下で、冠をなおしたりはしないものだ。
密通を疑われないよう、兄嫁とは親密に接するべきではないし、
年少者は年長者と対等な口をきいてはいけない。
功績があってもへりくだれば権力を得る事ができる。
自分の才能をひけらかさずに、世間と協調するというのは難しいものだ。
周の武王の弟・周公は、(偉大な政治家であったが)かやぶきの家に住み、
食事中でも入浴中でも、来客があればすぐに出迎えた。
そうした態度であったからこそ、後世、聖賢と称されたのだ。(※3)
『濡れ衣』
濡れ衣は、雨水や海水などに濡れた衣服のことで、元々は文字通りの意味であった。
「無実の罪」の意味として、濡れ衣が使われ始めたのは平安時代頃である。
語源は諸説あるが、次の順で有力とされ、三番目の説はただの駄洒落と考えられる。
1.継母が先妻の娘の美しさを妬み、漁師の濡れた衣を寝ている娘の枕元に置いたため、
漁師との関係を誤解した父が、娘を殺してしまったという昔話説。