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<広島・長崎原爆>「黒い雨」に1万3000人遭遇
毎日新聞 11月9日(水)7時45分配信
広島・長崎原爆で放射性物質を含む雨(黒い雨)に約1万3000人が遭遇したというデータ
を原爆傷害調査委員会=ABCC、現・放射線影響研究所(放影研)=が得ていたことが分かった。
黒い雨の人体への影響は分析されておらず、長崎県保険医協会(千々岩秀夫会長)は8日、
「すみやかに分析し、情報公開してほしい」として放影研を所管する厚生労働相宛てに要望書を送った。
同協会の指摘を受けて放影研が明らかにした。
放影研によると、ABCCが1950年ごろから約12万人を対象に「寿命調査」(LSS)を実施。
質問に「Was person caught in Fallout Rain?
(放射性物質を含む雨に遭ったか)」との項目があり、1万3000人が遭遇したと答え、
そのほとんどは広島被爆で、長崎被爆は約800人だった。
この質問項目と回答はデータベース化されておらず、近年になってコンピューターで線量を推定する
研究の中でデータの存在が分かったという。
現在、国は「黒い雨による人体影響はない」との立場だが、広島、長崎両市では、国が指定した被爆地域外
で黒い雨に遭った人たちが健康被害を訴え、指定地域の拡大や被爆者健康手帳の交付などを求めている。
同協会の本田孝也医師は「福島を中心に低線量被ばくへの関心が集まっている。
どんな影響があるのかぜひ分析してほしい」と話している。
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