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広島市と大竹市で保育所４か所を運営する社会福祉法人「ひまわり福祉会」が不正経理を行い、少なくとも２億８０００万円を不正に
運用していたことが分かった。この不正経理は、法人を指導監督する県が去年１０月に行った指導監査で、必要のない土地を借りる不適切な
会計処理を確認したことから、第三者委員会を設けて、調査を続けていた。その結果、２００１年４月からの１０年間で保育所の運営費から
勤務実態のない理事長家族への給料を不正に支払ったり、施設を警備するための架空の契約を結んでいたりしていた。その総額は２億８０００万円に上っていて、
理事長家族の飲食代や介護費用などにも私的に流用していたという。法人は８月２５日、沖キヌエ理事長と長男の役員２人を懲戒解雇するとともに、
この法人が運営する保育園で保護者や職員に対する説明会を開いた。保育所の運営費は、国と県の財源を活用して広島市と大竹市から
年間４億４０００万円が支出されており、県は先ほど不正経理に関わったとして、当時の顧問税理士・西山健三税理士の懲戒請求をした。
西山税理士と理事長ら２人を業務上横領容疑で告発することも検討。県は２年前にも法人の経理について是正指導を行っていた。
県の佐々木昌弘健康福祉局長はその後の指導監督について「さらに迅速に対応できる余地があったのかどうか検討したい」と話している。
社会福祉法人ひまわり福祉会は、１９８０年に設立され、広島市安佐南区、佐伯区、大竹市で４か所の保育所を運営している。
定員は４７５人で、一時保育なども含めるとおよそ６００人が利用している。(RCC)