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ODAちょっといい話
遣唐使と留学生
日本政府はいろいろな招聘制度によって、途上国からの留学生や研究員、
そして研修生を国費で招き、研究・研修の機会を与えている。
勿論アジアの国々からの人々が多数を占める。
ところで、日本は現在、先進工業国として多くの途上国に
教育支援を行っているが、いつでも支援する側であった訳ではない。
西暦609年、聖徳太子の時代に、はじめて小野妹子を大使とする
第一回目の遣隋使が中国大陸(隋)に派遣された。
後の630年、こんどは舒明天皇によって、犬上御田鍬を大使とする
第1回目の遣唐使が派遣された。大陸は既に唐大帝国の時代になっていた。
以後15回、894年まで260余年の長きに亘り、遣唐使が派遣されたのである。
遣唐使一行は4隻の船に、外交使節の他、水夫、修理のための大工、
そして医師、音楽隊が乗船していたが、実は他に多数の留学生、
留学僧が乗船しており、その総数は約600人の大編成であった。1
5回の派遣により、約1万人が渡唐し、医学、化学、建築学など諸々の文化と
学問を修め帰国し、文化国家日本の建設の礎となったのである。
唐の国はその勃興(618年)から滅亡(907年)までの290年間のほとんどの期間の260余年、
日本の留学生を引き受け、学問を授け、面倒を見続けてくれた。
唐の国の恩義を忘れてはいけないのである。
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