11/07/04 22:34:55.45
目を覚ますと、隣で見知らぬ少女が眠っていた。わずかな衣服しか身に付けていない。
頭がやけに熱い。顔を上げると、窓から差し込んだ日の光がちょうど僕の顔を照らしていた。
少女と灼根の日差し、双方からの距離を取ろうと身じろぎする。と、すぐに腕を枕にされていることに気が付いた。身動きは取れそうにない。
彼女を起こそうか逡巡したけれど、今すぐに動く必要もないことを思い出し、僕は彼女が目を覚ますまで天井でも眺めながら過ごすことにした。
しかし、いつまで経っても彼女は目を覚ます気配すら見せようとはしなかった。時間は過ぎていく。僕の身体が一定のリズムを刻んで揺れる。
そして、何度目かの大きな揺れを引き金に、もう限界を悟っていた僕は緊張しつつタイミングを見計らって彼女の肩を揺らし声を掛けた。
「お嬢さん。終点ですよ」