オンライン小説投稿SNS novelist,jpat BUNオンライン小説投稿SNS novelist,jp - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト250:キジ、さる、犬 11/12/04 15:14:22.70 二 「三ちゃん、何の号外だね、」 と女房は、毎日のように顔を見る同じ漁場りょうばの馴染なじみの奴やっこ、 張はりものにうつむいたまま、徒然つれづれらしい声を懸ける。 片手を懐中ふところへ突込つっこんで、 どう、してこました買喰かいぐいやら、 一番蛇を呑のんだ袋を懐中ふところ。 微塵棒みじんぼうを縦にして、 前歯でへし折って噛かじりながら、 縁台の前へにょっきりと、 吹矢が当って出たような福助頭に向う顱巻はちまき。 少兀すこはげの紺の筒袖つつそで、 どこの媽々衆かかあしゅうに貰もらったやら、浅黄あさぎの扱帯しごきの裂けたのを、縄に捩よった一重ひとえまわし、小生意気に尻下しりさがり。 これが親仁おやじは念仏爺ねんぶつじじいで、 網の破れを繕ううちも、 数珠じゅずを放さず手にかけながら、 葎むぐらの中の小窓の穴から、隣の柿の木、 裏の屋根、烏をじろりと横目に覗のぞくと、 いつも前はだけの胡坐あぐらの膝ひざへ、 台尻重く引つけ置く、三代相伝の火縄銃、のッそりと取上げて、フッと吹くと、ぱッと立つ、障子のほこりが目に入って、涙は出ても、狙ねらいは違えず、真黒まっくろな羽をばさりと落して、奴やっこ、おさえろ、と見向みむきもせず、また南無阿弥陀なむあみだで手内職。 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch