11/07/23 14:33:32.41
>>706
たとえば、ABCDEの登場人物がいるとする
小説的にはABCだけを描けば成立する
が、主人公であるAの内面を掘り下げ、Aの生きている世界を
より深く描きだすことに、DとEが繋がっているとしたら
脱線ではないと思う。そして、DとEとAとの関係性を描き出す上で
遊び心をふんだんに入れられるとしたら
むしろ、読者の心を惹き付け、物語自体にもスパイスになる
伝統的な私小説の唱えるリアリズム文学と小説の簡潔性という
発想からしかみないと、単なる脱線になり遊びになるんじゃないのかな(笑)
小説にも潤滑油がないと味気ないし、色っぽくないよ(笑)
達観した境地に達した老人じゃないんだから
ユーモア小説を文学の領域までもっていくのって、大変なことだよ
北杜夫の「楡家の人々」を三島由紀夫が高く評価しているが
三島は好きじゃないが、大した眼力だと思う