この三語で書け! 即興文ものスレ 第二十五ヶ条at BUN
この三語で書け! 即興文ものスレ 第二十五ヶ条 - 暇つぶし2ch27:名無し物書き@推敲中?
11/01/31 11:00:11
【炬燵 リゾット 去年のカレンダー】
 俺が何気なく空を見上げると、テレビの超常番組でおなじみの物体が、はるか上空を飛んでいた。
「あ、UFOじゃん」
 妹のハルホがさほど驚いた様子もなく言う。
「あれ、降りてくるよ」
 俺は多少動揺した。物体が近づいてくる。その速度が速い。
「着陸したよ」
 ハルホは、付近の空き地に降りたUFOに走り寄っていった。
「おい、待てよ。危ないって」
 UFOの入り口が開いた。誰も出てくる様子はない。
「ごめんください。とにかく上がります」
 ハルホは待ちきれずに、内部に上がった。なんて妹だ。俺は、仕方なくハルホの後に付いていった。
「なんだよここは?」
 中に入って俺は唖然とした。そんな馬鹿な。
 ハルホは炬燵に入ってまったりしていた。ハルホの対面に入っているのは宇宙人だ。
「おい、UFOに炬燵ってのはおかしいだろ?」
「おかしくありません」と宇宙人が言った。
「この国には炬燵って普通にあるでしょう?どこが変なんですか?」
 俺はあきれて勝手に高速解釈した。
「わかったよ。俺たちを驚かせないために、俺たちの記憶から馴染みのある物を具現化して見せてるってんだろ」
「ところで、おなか空きませんか?」
 宇宙人は、炒飯を出して俺たちに勧めた。
「チャーハンではありませんよ。さっきイタリアにいたとき町の人にもらったのですがこれはリゾットです」
「私知ってる。フランスではピラフって言うんでしょ」
 どうでもええわ。俺はやけ食いした。

 さて、あれから一年、俺は主のいなくなった妹の部屋を片付けていた。あの日以来、ハルホは自分から進んで宇宙人と運命を共にし、旅だった。
 去年のカレンダーにはハルホの消えた日に○がつけてある。このカレンダーを処分しようかどうか俺は今、迷っている。
 だって、けいおんのレアカレンダーなんだもん。

次回「片目」「謎の小動物」「お兄ちゃん」

28:名無し物書き@推敲中?
11/01/31 13:33:18
私が大型古書店で時間を潰していた時のことだ。私の傍らを通りかかった少女が、私が立ち読みをする本のページをちらりと眺めた。
(まずいかな)と思った私はさりげなく本の表紙を少女に向けた。
(戦記物のマンガだぞ)と無言で主張したのである。
ただし、少女に見られた中身は、激戦をくぐり抜けて帰国したパイロットが馴染みの娼婦と情を通じる場面で、紙面の半分を娼婦の裸体が占めている。確かに女の裸だ、しかし、物語にとって必然性のある裸ではないか。
優しい少女は私の心情をおもんぱかるように片目をつむって、意志を伝えた。
(分かってるって。男の人ってそう言うのが好きなんでしょ?)
この優しさは、自分と同じ人間であるというより、理解不能な得体の知れない小動物という感じを抱かせる。
「よしこ、帰るわよ。」
店の入り口から響いてきたのは少女の母親の声に違いない。少女は可愛い笑顔を浮かべて駆け去った。
「ママ。あのお兄ちゃん、女の人の裸を見ていたの」
その一言で、私は店内で独りぼっちで周囲の冷たい視線に晒された。

次のお題 「チョコレート」、「バレンタインデー」、「彼女」
さぁ、一工夫しないと、ありきたりな物語になっちゃうよ。

29:名無し物書き@推敲中?
11/01/31 14:07:18
彼女が言った。
「もうすぐバレンタインデーだけど、チョコレートとかどんなのが良いの?」
俺は畳み掛けるように答える。
「エロいの。」
「エロいのかよ!」
彼女が突っ込む。
そっかー。エロいのかーっ…とか言いながらどっかに行ってしまった。
2月14日。午後七時五分。自宅前で部屋の明かりを確認し、携帯で帰ると伝える。
帰宅。部屋の明かりは消えて居る。
…来る…!!
部屋の中央に進み出て明かりを点けようとした俺に襲い来るエロス。
性器はおざなりに愛撫され、口の中に甘いモノを突っ込まれる…
こんなのいやああお!!

「2011」「短くなった鉛筆」「インドネシアの仮面」


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