11/04/13 23:54:06.11
悶絶・過疎・桜
同級生たちの容赦無いリンチに遭い悶絶していた俺はやっと目を覚ました。
やっと、そう思ったのは辺りが真っ暗だったからだ。携帯電話で時刻を確認すると七時を過ぎていた。
一時間も伸びていたのか。情けなくなってきた。
思い足取りで帰る。人気の無い桜が並ぶ道を通ったとき、寂しさが込み上げてきた。
以前はここにもライトアップされた夜桜を観に、沢山の花見客が訪れていたんだ。
地域の過疎化が進んで照明も消されてしまった。
ここは自分の場所だと思った。ちやほやしてくれる、振り向いてくれる人間はもういない。
俺は歩く事をやめた。寂しい場所は寂しい人間を求めている気がしたから。
了
おそまつ!
次は『湯気』『最初』『スタンドライト』でお願いします