ワイが文章をちょっと詳しく評価する![3]at BUN
ワイが文章をちょっと詳しく評価する![3] - 暇つぶし2ch420:名無し物書き@推敲中?
10/07/23 19:45:17
風ひとつ吹かない、夏の午後一時。麻美子は新宿駅のホームで、甲府行きの特急列車を待っていた。
梅雨明けからしばらくした七月の終わり。ちょうどこの夏一番の猛暑日に当たっていた。照りつけ
る太陽。蒸し蒸しとした空気。正直、麻美子は暑いと口に出して呟きそうなほど暑さに我慢がなら
なかった。キャミソールにデニムを穿いたラフな格好だけれども、じっとりと汗ばむほどなのだ。
このホームでも、その向かいのホームでも、とにかく人々は暑さにうだっていた。
麻美子は会社から夏休みを早めに貰っていた。この日はその休みの初日だった。それで実家の甲
府へと帰省するのである。正月には友達の有理とテニアン島へ旅行に行って帰省できなかったから、
一年ぶりの帰省になる。麻美子は高校を卒業すると東京の大学へと進学した。今年で東京暮らしは
八年目だった。
特急あずさ号がホームへ到着し、麻美子はそれに乗り込む。もう、学校の夏休みが始まっている
ため、家族ずれや、大学生らしき団体なども見える。麻美子は二人掛けの窓側に座った。幸いなこ
とに、隣に乗客は乗ってこなかった。


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