ワイが文章をちょっと詳しく評価する![3]at BUN
ワイが文章をちょっと詳しく評価する![3] - 暇つぶし2ch327:名無し物書き@推敲中?
10/07/13 20:27:40
大陸暦7??年、村人達の努力により、村は徐々にではあるがかつての姿を取り戻しはじめ、
善良な冒険者達により村周辺の魔物は討伐された。人々が未来に希望を抱き始めた頃、
冒険者達の間で奇妙な噂がたつようになった。
ある冒険者が、「妖魔の森へ探索に行く、夕暮れまでには戻るから」と宿屋の主人に言い残し、
そのまま失踪した。不審に思った宿屋の主人は、冒険者達に尋ねた。
すると、驚くべき事に、冒険者達の間でも、妖魔の森へ行くと言い残し、失踪した者が何名かいる、とのことだった。
宿屋の報告を受け、冒険者達は事態を重く見、失踪者が何名いるのか、調査した。
その数、十名を数え、ある程度の経験を積み、そこそこ腕のたつ冒険者ばかりだった。
ただならぬ事態に、冒険者達は異変を感じ始めた。南西のコボルトの洞窟や、南のゴブリンの洞窟、そして東の妖魔の森は、
そこそこ腕がたつ冒険者ならば、容易に魔物共を討伐できるはず。それに、失踪した冒険者達が救助信号を出していないのもおかしい。
彼等は皆、この村に住居を持つ冒険者達であり、妖魔の森へ行く前に、とりとめのない言葉を知人に残している。
知人から得た失踪者達の人柄を吟味しても、自殺等をするとは思えない。他の村に移住する気だったにしても、
彼等の家は失踪する前のまま、て付かずの状態であり、その可能性は、限りなくゼロに近い。
重苦しい沈黙の中、冒険者達のリーダー格であり、最年長の冒険者が口を開いた。
「どうやら、彼等は生きているようだな。しかし、何らかの理由で、帰れない、もしくは帰る意志がないようだ。
何れにしても、このまま放置することはできない。明日、妖魔の森へ行き、捜索せねばならん。皆、協力してくれ」
冒険者達は了承し、家路についた。
次の日--
冒険者達があらかた集まったことを確認したリーダー格の冒険者は、これから妖魔の森へ捜索に行くこと、
三人一組の5班で捜索に当たること、夕暮れ時までに村に帰還すること、等を指示し、余った人員は、村で待機することを伝えた。
準備が出来た冒険者達が、妖魔の森へ向かうのを見送っていた居残りの冒険者の一人は、ある思いに捕われていた。
妖魔の森の噂……その真相を私は知っている、が、記憶に靄がかかったかのように、思い出せない。
もどかしさに歯がみしながらも、彼女は彼等が帰るのを待つしかなかった。



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