そろそろ【島尾敏雄】at BOOK
そろそろ【島尾敏雄】 - 暇つぶし2ch803:吾輩は名無しである
09/07/03 02:40:17
~それは島尾の文章がどれも他の言葉による要約めいたものをまったくといってよいほど峻拒していることについて~
~そういう島尾の他への還元を許さぬ文章の位相を~

~「単に正確で抽象的であるような(ちょっとうまく言えないが)そういう作品を積重ね」ること~


804:吾輩は名無しである
09/07/04 17:07:25
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805:吾輩は名無しである
09/08/26 12:30:41
>>761
三島由紀夫:英訳する作品は何がいいかというアンケートがきたときに、ぼくはすぐに島尾さんの「死の棘」を
挙げたのですけれども、あれは西洋人のヒューマニズムを震撼させますよ。

伊藤整:切腹みたいなものです。

三島由紀夫:一見実にヒューマニスティックであるかのごとくで、日本人及び日本の芸術家の中にある地獄篇的なものです。

三島由紀夫
伊藤整、本多秋五との対談「戦後の日本文学」より

806:吾輩は名無しである
09/08/26 12:35:54
>>761
安部公房との対談「二十世紀の文学」でも、島尾敏雄について三島は、
「とてもおもしろくて新しい」「すごいよ。あれはやはりアウトローだな」等々、言及してます。

807:吾輩は名無しである
09/08/31 11:36:44
「The Sting of Death and Other Stories」Univ of Michigan Center for (1985/09)
ペーパーバック: 190ページ

190ページ・・・?22.6x14.7cm版で190ページって、61年版の死の棘かその中の短篇いくつかってことかぁ

808:吾輩は名無しである
09/10/17 01:48:31
昔の文芸時評を眺めていたら、

>そういえば数年前、島尾敏雄が「自分は作家などと思っていない、ただ苦しまぎれに書いているだけだ」と
>酔ってからんだ中上健次に「お前、あれぐらいの作品で、自分を作家だと思っているのか」と鋭く批判したことを思い出す。

って一行を見つけた。後の言葉を島尾が放ったのだとしたら意外な感じがする。
自分は作家などと思っていない云々のくだりはよく言ったり書いたりしてるけども。
ところで『あれぐらいの作品』とは何を指してるのだろう

809:吾輩は名無しである
09/12/14 22:08:09
おそらく、中上健次は、しばしば劇的な状況に巻き込まれてしまう作家としての
島尾敏雄の存在の在り様に憧れと嫉妬があったんだと思う。元特攻隊長島尾からすれば、
中上など、才走って、鼻っぱしが強い、小生意気な小僧にしか見えなかったのかもね。



810:吾輩は名無しである
09/12/19 18:19:20
>>808
批判というか自虐だな
大方中上が「あなたも作家なら云々」みたいなこと言って暑苦しい調子で絡んだんだろ
『あれぐらいの作品』=島尾の残した全作品

811:吾輩は名無しである
10/01/17 17:19:41
「鏡台の前で倒れている祖母島尾ミホは白雪姫のように、きれいだった。孫だけ
が描き得た最期の肖像。そして、遺されたもの」

「奄美のマンマーの家で」 しまおまほ 新潮2月号

812:( ̄ω ̄)獲る狸 ◆ycr5A7VfSw
10/01/18 01:19:47
この作家も露伴などと同じく「子孫」が評価を下げておる印象を受けますが(笑)おやはや(笑)さて果て(笑)
「子孫」の影響を受けなくなった時代こそがこの作家が正当な評価を受ける時なのでは(笑)おやはや(笑)さて果て(笑)

813:吾輩は名無しである
10/03/21 14:54:05
「兆」に出てくる評論家・井戸川輝正って花田清輝?吉本隆明?それとも他の誰かがモデル?
蛙の眼玉ってくらいだし「輝」の字からして花田かな。
とにかく「お前の態度は眼をつぶってオンニャマーク」のところで必ず噴く

814:吾輩は名無しである
10/03/22 04:23:34
花田清輝、そんで「井伊くん」が井上光晴

815:吾輩は名無しである
10/05/01 17:19:20
島尾敏雄の『死の棘』は、家庭という穴の底へ落ちこんでいる男の悪戦苦闘のドキュメントだ。
そういう意味ではこの作品は安部公房の作品の終わったところからはじまっているといえばいえよう。
じつをいうと、わたしは、これまで、島尾敏雄の一連のこの種の作品を、わざと一篇も読まなかった。
アヴァンギャルド芸術のチャンピオンが、なにを好んで私小説などにすばらしい才能を浪費しているのだ、
といったような気がしてならなかったのである。(略)
しかし、ひるがえって考えてみるならば、この世には、戦術的な退却というものもあるのである。
すくなくとも『死の棘』をささえている正確な文体と、数年の歳月をかけておこなわれた適度な抽象化と、
トラジ・コミックな現実をみごとにとらえている成熟した眼とは、依然として島尾敏雄の健在を物語っている。

816:スミソニアン博物館
10/05/25 22:57:21
島尾敏雄は超をつけてもいいほど素晴らしい作家だけど
『死の棘』の作品としての質は並だと思うんだよな。

817:吾輩は名無しである
10/05/26 00:25:58
後半だれるよね。

818:吾輩は名無しである
10/06/15 23:28:18
>>808
>多摩美術大学の教授で評論家でもあった奥野健男とわたしと三人で東京の夜を徘徊することも屡々で、あるとき新宿の地下にある酒場で、
>中上健次とあわや立ち廻りかと思わせる場面があった。シャツの袖を巻くりあげ「外に出てやるかー」と島尾さんのきれのよい啖呵は長い交際の中でも珍しいことで、
>酔ったはずみで島尾さんにからんだ中上健次は島尾さんのこの啖呵に顔色を変え、そそくさと立ち去っていった。

「検証 島尾敏雄の世界」(2010/5/24) 島尾伸三・志村有弘 編

書いたのは庄野潤三の後輩の詩人のひと。島尾寄りの証言だから最後の行はどうかとも思うが>>808の裏は取れた感じはする
奥野健男は文芸時評持ってたし、こりゃまあ間違いなく奥野の文章だと思って良いでしょうな。次の土日に借りてきて見つけ出すか。。。

819:吾輩は名無しである
10/06/16 06:32:17
まめだなw

820:吾輩は名無しである
10/06/23 22:05:03
>>818
おれが読んだ話は、「カラのビール瓶を逆さに持って」という下りがあったな、
特攻くずれの迫力が迸るとかなんとか、

まあ、吉本が、ノーベル賞に推薦するなら島尾、というぐらい惚れてたのが印象的だったな。
小島、島尾この二人は外国から見えない作家なんだろうなあ。
大江、春樹は目にとまるか。

821:吾輩は名無しである
10/08/03 06:19:49
age

822:吾輩は名無しである
10/08/03 11:58:44
島尾敏雄日記―『死の棘』までの日々―

海軍特攻隊の隊長として奄美群島加計呂麻島で敗戦を迎えた島尾敏雄は、神戸に復員し、島の娘ミホとの結婚の困難を乗り越えて、作家となるべく一歩を踏み出した―。極限状態での夫婦の絆を描いた小説『死の棘』が書かれるまでの波瀾の日々を綴った貴重な記録。

発売日 : 2010/08/31



823:吾輩は名無しである
10/08/03 22:14:27
敗戦日記が単行本化されたわけね。
タイトルに“死の棘”を入れなければいいのに…


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