11/02/12 13:36:35
>>551
拙いことは承知していますが、引用した下の描写を気晴らしに自分なりに描いてみました。
書き直してみて気づいたんですが、ひらがなを多様しているのに、朝吹真理子さんの文章は硬い感じを
受けますね。ひらがなを多様するから、かえってそう感じるのかもしれません。
硬いというのは、柔らかでない。平易でないということです。柔らかくないから
わたしにはイメージというか想像がすんなりと浮かび上がってこないんですね。
逆にいうと、その硬さが高尚な雰囲気をかもし出しているのかもしれませんね。
そこまで計算された文体なんでしょうか。凡人のわたしには、わかりません。
文章に対する評価なんて主観的なものでしょうから、なんとも言えませんが……。
わたしに書いた文章は、ありきたりな凡人の文章であることは自覚しています。
居間からひろがる一面の庭、柳に美男葛、百日紅、名を知らない丈高の草木がきりなく葉擦れし、敷石の青苔が
石目をくくむ。はやばやと葉を落とした裸木のあるところは光線がじかに落ち、土がひかりを吸う。
朝吹真理子『きことわ』より
居間から庭が見渡せた。丈が高い草木に覆われている。
柳に美男葛、百日紅といった名前のわかるものも見える。
青苔に覆われた敷石が、小川のように庭を縫って流れていく。
早々と葉を落とした木がある。遮るものがなくなり、そこだけに日の光が差し込んでいる。
黒い土の上に、光と影との斑模様を描いている。
風が渡っていったのだろうか、かすかに葉擦れの音がした。斑模様が揺れている。