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三島由紀夫は、擬音語・擬態語が大嫌いで、品のない言葉だから、
自分は作品の中で使わないようにしていると言っています。
三島由紀夫が16歳の時に当時の中堅格の国文学者たちが出していた雑誌に
「古今の季節」という古今論を掲載しておりまして、これがまさに古今の編集意図や前後の
歌の呼応関係等に注目しており、それを読んだときに、思わずその解釈のキレの鋭さに驚いた
のを想い出します
三島由紀夫は、小説にオノマトペを使うことを徹底的に拒否しました。文章読本巻7に次のよ
うな描写があります。「擬音語のだいいちの特徴は、抽象性がないということであります。
これは事物をありのままに人の耳に伝達するだけの作用でしかなく、言語が本来の機能を
持たない堕落した形であります。それが抽象的言語の間に混じると、言語の抽象性を汚し
濫用されるに及んで作品の世界の独立性を汚します。