津原泰水2 at BOOK
津原泰水2 - 暇つぶし2ch102:吾輩は名無しである
10/12/10 21:13:05
>>88
>ほい投稿者:津原泰水 投稿日:2010年12月10日(金)10時16分5秒 編集済
> <MLTtulB6>が【津原泰水】スレッドで言い訳してやがるんで、面倒ですが続けます。
>
>> また、赤坂真理の『ミューズ』の63pの2ー7行目で抜歯後の歯肉の盛り上がりにつぃて述べて
>いる件では「ある日食べ物が、盛り上がってきて疵を埋める肉芽の場にはまった。その時、
>全然関係ない内臓が反応した気がしたのだ。内胚葉。外胚葉。中胚葉。これ らの言葉が
>自動的に立ち上がった。これらがどうして私に棲みついていたかはわからない。」となり、
>これは『黄昏抜歯』の168pの4ー9行目で、主人公が親知らずを取った後の穴を舐めて、
>昔の引っ越しのみじめな様を思い出し、その時の母の声までが聞こえてくるのと、
>「抜歯後の痕に刺激を与えると記憶が再現される」という点でピタリ対応する。
>
> 当然のことながら、僕は僕の本の愛読者ではない。どの本の何頁と云われて親本か
>文庫かも分からないし、どちらも、ほいと手に取れるような場所に飾ってなどいない。
> 赤坂さんの本はいっさい未読のうえ、上、悪文すぎて、どういった描写同士が対照さ
>れているのかよく分からない。「昔の引っ越しのみじめな様を思い出し、その時の母の
>声までが聞こえてくる」と書かれたら、「その時」というのはとうぜん引越の最中だと思う。
>ところが引越の際の母の声など、僕はどこにも記していない。撹乱のつもりか? 
>それとも本気で読めないのか?
>
> 母の声をキイワードとしてテクストを読み返してみると、麻醉のせいで医院のBGM
>が頭のなかで変奏されてテレビ・コマーシャルの伴奏が連想され、それによって
>掻き消されていた「その後の生活」のなかでの母の呟きに思い至る場面がある。
>しかしこれはべつに陶子の「隠された記憶」ではない。
> なぜならそこに「歯はない」からだ。よって前出する受験の記憶とは違い、むしろ音が
>記憶再現の契機となっている。絵でいえば立体感を与えるための補色や滲みにあたる
>エピソードである。もちろんそう意識してテクニカルに書いている。同時に不要な言葉は
>極限まで削り込んでいる。それが小説というものだ。


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