11/01/31 22:03:26
川上未映子さんによる、イアン・マキューアン『初夜』書評(読売新聞掲載)の件ですが、
川上さんが編集部のリードを短縮しただけなのは明白でしょう。
しかも次の箇所が間違っています。『初夜』を読んでさえいれば、あり得ない間違いです。
「興奮と恐れのうちに初夜を迎えるまでの数時間に人生の流れそのものを細密画の筆致で
描き切った驚作」
同書は「初夜を迎えるまでの数時間」ではなく、「初夜を迎えてからの数時間」のことを
書いた小説です。おそらく、川上未映子さんは『初夜』の現物すら見ずに、この書評を書いています。
でなければ、「初夜を迎えるまでの数時間」などという表現は出て来ようがありません。
マキューアンの『初夜』は、披露宴の話ではありません。
・本よみうり堂-川上未映子 イアン・マキューアン『初夜』書評
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
--------------------------------------------------------------------------
[15] 題名:読者情報です 名前:津原泰水 投稿日:2011年01月09日 (日) 21時09分
イアン・マキューアン『初夜』新潮社クレスト・ブックス
【編輯者によるリード】
性の解放が叫ばれる直前の、1962年英国。歴史学者を目指すエドワードと若きバイオリニストのフローレンスは、
結婚式をつつがなく終え、風光明媚なチェジル・ビーチ沿いのホテルにチェックインする。知り合って1年と少し。
愛しあう二人は、まだベッドをともにしたことがなかった。初夜の興奮と歓喜。そしてこみ上げる不安―。
二人の運命を決定的に変えた一夜の一部始終を、細密画のような鮮明さで描き出す、優美で残酷な、異色の恋愛小説。
【川上未映子評】
性が解放される以前の一九六二年、興奮と恐れのうちに初夜を迎えるまでの数時間に
人生の流れそのものを細密画の筆致で描き切った驚作。
-------------------------------------------------------------------------