10/11/14 00:22:24
黄昏読んだぞー。津原さんが言ってる通り完全オリジナルだなこれは。
歯に思い出が宿るというのは過去２００年遡っても全くなかったアイディアだ。
主人公が実はメル欄だったなんて、この短い頁数で驚かせる快挙。職人芸。
さすがモテ男、女性の心もよく描けています。純文学作家は少しは見習えば？
特に女性の癖に女性から嫌われてる川上さんは。
歯に被せ物があると一日中気になって生活に支障をきたすあの感じがうまく出ていて
それが人の狂った精神を表現し、幻想文学成り得ている。
文章として書かず、読者の推察に任せるプロットの巧み。気がついただけでも
落下後の友人の異変、歯医者の最後の台詞、企みに気がついた時には惚れてしまいそうになったで。
何倍も頁数使ってこの何分の一も表現できなかった作家がいるなんて信じられないな。
谷崎賞をとれなかったのがおかしなくらいだ。