【私小説】志賀直哉【白樺】at BOOK
【私小説】志賀直哉【白樺】 - 暇つぶし2ch2:吾輩は名無しである
09/09/14 00:38:30
やはり需要はないのだろうか?
自分は好人物の夫婦を読んで純文学読み始めたから
思い入れのある方なんですが…

3:吾輩は名無しである
09/09/14 00:44:00
おちんちん

4:ザ・スミス
09/09/14 00:45:34
立てても損はないと思うよ!

5:吾輩は名無しである
09/09/14 01:13:17
>>1
過去スレも検索できないやつが立てるな

志賀直哉が小説の神様?へ、笑わせるな!
スレリンク(book板)

おまけ
志賀直哉・夏目漱石の“韓国(朝鮮)体験”…
「支那人や朝鮮人を見ると甚だ気の毒。日本人に生まれていて幸せだと思った」
スレリンク(news4plus板)

6:吾輩は名無しである
09/09/14 01:33:21
>>5
現行スレが無かったという意味じゃないの?

7:吾輩は名無しである
09/09/14 02:03:52
立てるなら前スレ調べて貼れってことでしょ
スレ番継続すらしない人とかいるじゃん

8:吾輩は名無しである
09/09/14 03:06:37
剃刀こそ至高

9:吾輩は名無しである
09/09/14 15:28:22
「暗夜行路」読んでるんだけど、すげぇ退屈。
後半おもしろくなるの?

10:吾輩は名無しである
09/09/14 16:39:44
後半もそんな調子だよ。
やっと背表紙の話が出てきたかと思ったらまた進まなくなるし。
でもラスト20ページは普通にいいと思う。

11:吾輩は名無しである
09/09/14 17:38:03
そうなのか…。
ググって見たら「大山の描写が白眉」とか書いてたんで
頑張って読みます。
ありがとう。

12:吾輩は名無しである
09/09/14 19:32:19
暗夜行路と太宰の「思い出」って似てない?
母親に折檻される場面とか、父親を嫌っているところとか。
似たもの同士だからかな?

>>8
剃刀はいいよね。あのサイコっぷりがなんとも言えない。

13:吾輩は名無しである
09/09/15 00:12:51
長編小説が肌にあわないのをわかってて無理して書いた

このひとの神髄は短編

14:吾輩は名無しである
09/09/16 20:26:46
三島由紀夫も文章読論にもあったが、この文体で長編を書くのは非常に大変な思いをしなけければならない。
まねして志賀直哉風文章を書いてみたが、本当に骨が折れるし長い文章を書いたつもりだけど後で直しを入れるとどんどん短くなっていく。
川端康成や森鴎外も同様と思われる

15:吾輩は名無しである
09/09/20 23:51:37
最近全集を一から読んでる。

16:吾輩は名無しである
09/09/21 22:54:40
短編は黒大理石のよう。

長編は石灰。

17:吾輩は名無しである
09/09/28 01:47:58
>>14
川端はむしろ長編のひと

18:吾輩は名無しである
09/10/05 13:45:14
長編が下手なのは構成する頭が無いから
暗夜行路も断片は悪くは無い

19:吾輩は名無しである
09/10/05 19:35:26
小僧の神様おもしろかった

20:吾輩は名無しである
09/10/06 01:30:07
志賀直哉は織田作之助を死に追い込んだ張本人。
今の様々な文学賞において、選考過程に不正があったとか、ないとかの噂が
あっちこっちで出てるけど、志賀直哉は当時の文壇のボスとして相当、腹黒
いことをやってきたはず。「作家は作品がすべて」なんて台詞はこの際、通
用しない。

21:吾輩は名無しである
09/10/06 06:17:21
>>20
>>志賀直哉は当時の文壇のボスとして相当、腹黒
いことをやってきたはず。

こんなこと言われたらどの世界でもトップは悪いやつってことにならない?
あと志賀直哉と織田作之助の関係について教えてくれるとうれしい。

22:吾輩は名無しである
09/10/06 06:43:51
太宰を自殺に追い込んだって話ならわかるけど…

23:吾輩は名無しである
09/10/06 07:19:31
>>21
志賀直哉が織田作之助に対する嫌悪を公然と口にしていたことは有名だ。
作品について「下品、下等、汚い」などの悪口を言ってたんじゃないかな。
公の場ですらそうだから、陰じゃ何をやっていたか。
無論、織田は大反発したがね。

24:吾輩は名無しである
09/10/06 07:51:52
志賀直哉は坂口安吾に対してはどう言ってたの?

25:吾輩は名無しである
09/10/09 09:22:47
無頼派って当時から酷評されてた
実力のある亀田的イメージなんだけど
どうなんだろうか

26:吾輩は名無しである
09/10/09 13:39:51
>>21
公の場だからいったんじゃないか?
太宰の作品を座談会で貶した時も
「本人に聞こえるように言った」って別の所で書いてたし。

あと全集読めば分かるが志賀直哉は文壇で認められる前から毒舌家だよ。
大御所若手関係なくぶったぎりまくり。
それと志賀直哉が文学賞の審査員をやったことはなかったはず。
ボスっつったって権力を行使する立場には無かった。

27:吾輩は名無しである
09/10/09 14:04:58
いまのエンタメ小説のくだらない潮流が、ヨーロッパからみてどれだけ無様にうつっていることか。

シガナオヤのような作家をどんどん産んで世界に飛ばすべきだろうに。

くだらんやまありたにありエンタメしか粗製乱造できない今の日本ではね。

28:吾輩は名無しである
09/10/09 22:00:48
そのとおり

29:吾輩は名無しである
09/10/09 23:21:20
しかし伸びなくても落ちても必ず誰かが志賀直哉スレを復活させてくれるのは嬉しいね。
この人は書くものも生き方もあけすけだから
語ろうとしてもありきたりのことしか言えないし
どうやってもスレ伸びないんだよね。
せいぜい太宰の醜聞がらみとかだから。

>>27>>28
志賀直哉は海外では人気が無いってずっと言われてた気がしたが
ちょっとは潮流も変わってきてるのか。
小津安二郎がフランス辺りで受けてるんだから素地はあるはずなんだがなあ。

30:吾輩は名無しである
09/10/15 00:29:59
「遊亀浮木」とか「山鳩」とか「万暦赤絵」とか、無理じゃねえの?

31:吾輩は名無しである
09/10/15 21:22:45
なんどもカキコさせて戴きますが、
直哉は日本敗戦のすぐ後に

日本語を廃止して、フランス語「でも」おしえたら
どうか

といった売国の痴れ者です。一国の一民族の基本である
言語を軽く扱う「文人」がどんな立派な小説を書いても
それはたわごとに過ぎません。

明治の文部大臣森有礼は英語を国語にせよと「真面目に」
主張し、アメリカ人から嘲笑を買いました。
伊勢神宮参拝時に御簾をステッキで上げて、
ついいに、明治憲法発の日、暗殺の憂き目に会いました。
フィリピンじゃあるまいし、国語はタガログ語より英語、
人名はスペイン風、国名はフィリペ2世のスペインから、
風俗は珍妙な亡国の民にならなくってよかった。

32:吾輩は名無しである
09/10/16 01:45:12
>>31
実はその文章は意外に読みがむつかしいんだよ。
伝統的に日本語には本質的な欠点を抱えてきた、と言う言い方じゃなくて
「現代の日本語には」本質的な欠点があると言う指摘だからね。

三島由紀夫が指摘したように現代日本語って言うのは
日本の文化と西洋の文化を融合するために発達さしたと言う側面があって
単語なんかで顕著だけど、こういう「単語」「顕著」「発達」とかいう言葉が
明治時代に大量に生まれて日本語の単語の長さの平均が2.幾つから3.幾つに変わってたりする。
当然国語の響きも変わってくるだろうし、俳句や短歌なんかは
それにあわせて長さを変えた新しい形式が必要なのではないかと言われたり。
そうやって無理矢理つぎはぎした弊害が日本語をどういう言語にしたかということは
計量できないけど無視できない問題でもあるはずなんだ。

自然発生したやまとことばの世界と人工的に作った現代語って言うのは
同じ日本語と言うくくりで話されるけど、実は全く別の源泉から水を汲んでるんだな。
現代日本語は持ち続けるに足る言語なのかと言う問いは全く痴者の言ともいいきれないんだよ。

33:吾輩は名無しである
09/10/16 06:19:09
↑屁理屈お菓子異

34:吾輩は名無しである
09/10/18 16:56:29
弊害があるから日本語は捨てても良いとかいう理屈にもならないお話


35:吾輩は名無しである
09/10/18 19:28:50
あ学習院のおぼっちゃまんがかくものはhappyですね。

36:吾輩は名無しである
09/10/22 22:56:24
志賀直哉の小説は志賀直哉という人間があってこそ存在するもの。
彼が居ないとその価値は大きく下がる。
あの生き方は憧れる。

37:吾輩は名無しである
09/11/09 20:36:24
はんの犯罪を読みました

あれは実際有罪とすべき?無罪とすべき?
何を基準に無罪と有罪を決めるべき?教えてエロイ人

38:吾輩は名無しである
09/11/10 12:18:00
犯人が正常かどうかじゃない?
狂っているか、狂っていないか。
今でも、精神鑑定ってあるでしょ?
あれと同じだと思う。
よく似た話で「剃刀」があるから読んでみて。
納得すると思う。

39:吾輩は名無しである
09/11/10 12:26:20
今さら、日本を愛するの、日本人を愛するの、といふのはキザにきこえ、愛するまでもなくことばを通じて、
われわれは日本につかまれてゐる。
だから私は、日本語を大切にする。これを失つたら、日本人は魂を失ふことになるのである。
戦後、日本語をフランス語に変へよう、などと言つた文学者があつたとは、驚くにたへたことである。

三島由紀夫
「日本への信条」より

40:吾輩は名無しである
09/11/10 12:28:50
この間徳川さんと志賀直哉氏の御宅にうかがひ、意外なサッパリしたよい方で、御作の印象と比べふしぎの
感さへいたしました。
志賀氏はなにしろ大物にて、我々としても摂るべきところも多くあり、決して摂つてはならぬ所も多々あり、
こちらの気持がしつかりしてゐれバ、決して単なるわがままな白樺式自由主義者ではいらつしやらぬことを
思ひました。
今の世の隠者の一模範とさへ思はれますが、仰言ることは半ばは耳傾けてうかがつて頗る有益なことであり、
半ばは、我らの学ぶべき考へ方ではないといふことでございました。

平岡公房(三島由紀夫)18歳
清水文雄への書簡から

41:吾輩は名無しである
09/11/12 05:27:46
三島は魂失わずに死する主義だろう。
志賀は魂失ってでも生きていたいほうだろうね。

42:吾輩は名無しである
09/11/15 03:01:16
ねえねえ、なんで志賀さんは白樺作ったの?

43:いまさら直哉
09/11/15 07:12:20
白バカだから。
おはよう。

44:吾輩は名無しである
09/11/15 07:50:14
白樺は武者の雑誌

45:吾輩は名無しである
09/12/08 10:41:21
あー

46:吾輩は名無しである
09/12/16 00:55:28
ほう

47:吾輩は名無しである
10/01/10 10:40:36
時任謙作って前半はほぼニート?
兄貴が働いているのに自分自身は朝寝って何様?

48:吾輩は名無しである
10/01/10 10:42:47
ニート様

49:吾輩は名無しである
10/01/10 14:08:15
今日墓参りしてきたよ

50:吾輩は名無しである
10/01/24 22:58:50
児を盗む話と剃刀が好きだ
久々に読みたいな

51:吾輩は名無しである
10/01/25 17:29:27
初期の作品は秀逸だと思うけど、和解以降の作品ってどうよ・・・

52:吾輩は名無しである
10/01/25 17:48:03
晩年の山鳩とか万暦とか和解なんて目じゃないと思うが…

53:吾輩は名無しである
10/01/25 22:45:25
晩年のヘミングウェイや最近の丸山の崩れようを考えたら
老境に入っての志賀のありようは見事だろう。

54:吾輩は名無しである
10/01/26 00:34:41
断筆してからの生存期間が長いからな。

55:吾輩は名無しである
10/01/26 00:41:54
まあな、ただ、ヘミングウェイや丸山は50代で崩壊して、
それでも書き散らしたわけだ。

56:吾輩は名無しである
10/01/27 17:28:09
>>53
>>54
和解以降剃刀のような狂気が感じられなくなった・・・
小僧の神様は好きな作品だけどね。

「蝕まれた友情」や「灰色の月」、「雨蛙」とか全然志賀らしくない作品。


57:吾輩は名無しである
10/02/06 01:52:05
『暗夜行路』ようやく読み終えたよ。


マジで教えてくれ。この作品はどこが良いんだ?

58:吾輩は名無しである
10/02/06 09:03:00
白樺青空南風こぶし咲く
あの北国の北国の春
あの生まれ故郷に帰ろう

59:吾輩は名無しである
10/02/06 14:28:13
>>57簡単。「文豪」の作品で皆が「良い」というから。日本人は和の国民で
みながよいと言えば良いと思わなくてはこの狭い列島に住めなくなるから。

60:吾輩は名無しである
10/02/06 19:57:18
>>59
まあ、そりゃそうなんだろうけど、
皆が良いと言ってた権威ある作家だって、消えた奴は多いだろう。

そこで暗夜行路は残ったってことは何かあるのかなと。
それとも志賀直哉の権威だけは別格なのか?

61:吾輩は名無しである
10/02/06 20:40:26
>>58
正しくは、

白樺(しらかば) 青空 南風
こぶし咲くあの丘 北国の
ああ 北国の春
季節が都会ではわからないだろうと
届いたおふくろの小さな包み
あの故郷(ふるさと)へ帰ろかな 帰ろかな

雪どけ せせらぎ 丸木橋
落葉松(からまつ)の芽がふく 北国の
ああ 北国の春
好きだとおたがいに言いだせないまま
別れてもう五年あの娘(こ)はどうしてる
あの故郷へ帰ろかな 帰ろかな

山吹(やまぶき) 朝霧 水車小屋
わらべ唄聞こえる 北国の
ああ 北国の春
兄貴も親父(おやじ)似で無口なふたりが
たまには酒でも飲んでるだろか
あの故郷へ帰ろかな 帰ろかな

62:吾輩は名無しである
10/03/03 20:14:42
>>57
俺は半分読み終えたところだが、

本筋以外の謙作の妄想語りとか見た夢の描写とかはそこそこ面白い。
あと、出てくる女がエロい。


63:吾輩は名無しである
10/03/15 16:59:08
和解の父子の確執の原因って結局何だったの?

64:吾輩は名無しである
10/03/16 23:17:54
>>63
志賀直哉がハウスメイドを手篭めしたので、おやじがマジギレした。

65:吾輩は名無しである
10/04/14 10:41:59
ぜんすう購入記念パピコなり

66:吾輩は名無しである
10/04/14 12:56:14
井上ひさしも真っ青、日本一のDV親父

67:吾輩は名無しである
10/04/14 14:41:47
志賀を語りたく場、かの最高尻作(ケツさく)の『邦子』を一度読まれては動です~(笑)

68:吾輩は名無しである
10/04/15 02:55:42
暗夜行路読んでつまらないと思った人、短編読んでご覧。

例えば網走まで、とかさ。


69:吾輩は名無しである
10/04/17 18:35:54
志賀は第二次大戦後、日本人は日本語を使うのをやめて、フランス語「でも」
国語にしたらどうかと意見を述べたたわけです。りっぱな日本語で数々の
作品を発表した文人とは到底思われない痴れ者です。日本語をやめて、英語
を国語にせよと言った明治の文部大臣森有礼とどっちがどっちです。この
ことから、志賀の作品は総て色あせてみえます。

70:吾輩は名無しである
10/04/17 21:58:00
志賀は英文科卒じゃなかったっけ?

71:吾輩は名無しである
10/04/18 12:43:54
そうだよw

72:吾輩は名無しである
10/05/02 14:49:47
志賀直哉の作品を読むと、良い文章を読んだとは思うが良い小説を読んだとは思わない。

73:吾輩は名無しである
10/05/02 14:54:16
和解は面白いよ
芸術的には二流だけど

74:吾輩は名無しである
10/05/30 03:04:29
学習院時代の写真を見ると、坊主頭でもイケメンだし、彼以上の家柄の人間からも
男色的な要素も含めて愛されて(里見弴ははっきりと直哉に惚れていたことと、
でも直哉が学習院で他の男子からモテまくっていたことを明言している)、事実、
容姿端麗、良家出身、頭脳明晰(東大卒)、スポーツ万能と非常に優等生なのは
事実だと思う。

しかし、白樺派全般がそうなのだが、どこかサロン化していて特権階級的な雰囲気が
あるんだよね...。

太宰などは、実は彼も津軽の名士の家で東大卒で、本来は直哉と同じ方向に行っても
おかしくなかったのが、あのとおり私生活面も含めて真逆に行ったけど、それが
直哉には、どこか近親憎悪的に許せなかったんじゃないかな...。
それは三島にも当てはまるのだろうが...。

75:吾輩は名無しである
10/05/30 19:15:01
奈良の旧居に行ってきた。
直哉の若い時の写真は好色そうな脂ぎった変態っぽいところがある。
妻の康子は美人で色気のある人だったようだ。
「暗夜行路」「雨蛙」が直哉の本質(性癖)だったんじゃないかと思った。






76:吾輩は名無しである
10/05/30 20:12:09
まあ、強すぎる性欲に悩んでいた、というのは本人もどこかで言っていることだし。


77:吾輩は名無しである
10/06/11 13:46:02
>>74
頭脳明晰は間違い。
直哉は学習院時代に二度留年しているし(そのために武者小路実篤と同級生になり、文学に目覚めていく)、
当時は学習院から東京帝国大学にエスカレーターで進学できた。
でも勉強がつまらなくて中退している。
小説は素晴らしいけど、思想は全然ダメというのが一般的な評価。先に出た国語問題もあるし。
直感的な好悪で物事を判断するから、「斜陽」の貴婦人の立小便の描写が下品だと感じるや否や、その一点を以て酷評してるよね。
その辺の気位の高さは間違いなくあったと思う。

78:吾輩は名無しである
10/06/11 18:11:14
>>77
うん、まあ、本質的に自分の好きな文学以外の勉強はあまり好きではなかったのだろうね。
いわゆる秀才型の人間では無いけれども、かと言って太宰のような自堕落な生活も軽蔑して
いただろうし、「斜陽」のそのような描写を攻撃したというのもすごくよく分かる。

何と言うか、特に白樺派内部の自分と同じような経歴の身内だけで、同性愛的な感情も含めて
すごく結びつきが強く(有島生馬とは学習院時代、関係があったようだし、生馬の弟の里見弴は
志賀に憧れていたが、付き合っていたのは自分でなく兄だったことが辛かったと後年述べている。
ちなみに志賀も生馬も里見も、学生時代の写真を見ると坊主頭の凛々しい美少年だった)、
そこから外れた価値観の人間を攻撃したのは、ある意味怯えていた面が強いのだろうね。

特に太宰も三島も東大卒で、それぞれ名家の出身でもある、本来は自分らと同じ価値観を
持つべき人間が、対照的な方向の作品を出していったことが許せない面があったのだろう。
川端(彼も「少年」という作品で、自身の学生時代の同性への恋心を告白している)は
三島を寵愛していたのとは対照的だけど、川端も根底の部分では反体制的なアウトロー思想が
あったから、そこが志賀と似て非なる部分だったのだろうね。

でも、自分は志賀も川端も太宰も三島も、それぞれ作風は違うけれど、みんな好きだし、
やはり皆さん文豪と言うべき存在だと思う。

79:吾輩は名無しである
10/06/11 22:16:57
「斜陽」の立ちションシーンが気に食わないと言うくらいなら、
なんで「暗夜行路」に乞食の失禁シーンなぞを書き加えたのか、
それが分からない。

80:吾輩は名無しである
10/06/11 23:16:42
太宰批判は上流社会の言葉遣いがなってないって批判したのじゃ?
確かに斜陽の敬語は厨房クラスの敬語になってる
つか漫画だよ

81:吾輩は名無しである
10/06/12 17:59:25
>>79
確か貴婦人の立ち小便を「得意げに」書いているのが嫌だったと言っていたはず。
手元に原文がないので確認していないけど。

>>80
敬語についての批判も同時にしているね。
もっとも、太宰も「如是我聞」の中で、作品中の直哉の娘の敬語の間違いを指摘し返しているけど。

82:吾輩は名無しである
10/06/12 18:20:05
それにしても、かつて「小説の神様」と言われていた人が、なんでこんなに注目されなくなったんだろう。
私小説っていうところに鍵があるのか、現代人の心に必ずしも響かないのか知らないけれど、
誰も触れなくなっているこの現状っていったい。
とりわけ文壇では抹殺されているに等しい?

83:吾輩は名無しである
10/06/12 20:49:41
そら今じゃ貴婦人が立小便どころかウンコしてセックスする小説しかないもの

84:吾輩は名無しである
10/06/13 02:33:56
>>82
物語性や思想性が無い美文が広範囲に受け入れられるのは難しいんじゃないかね。
あと、売れ行き至上主義の新潮文庫で生き残っている点を見れば、
決して他の小説家よりも注目されていない訳ではないと思う。

85:吾輩は名無しである
10/06/13 15:13:21
>>83
確かに、現代文学のエログロに比べれば、直哉は大人しいね(それがいいことかどうかは別にして)

>>84
今どうなってるか知らないけど、少なくとも自分が高校生の時には「城の崎にて」が教科書に載っていたし、
直哉の生前から「城の崎にて」が載っている教科書はあったみたいだから、
おっしゃる通り最近でも注目されていないわけではないと思う。
むしろ里見とか有島とか、同時代の作家の中では読まれている方だろう。
でも、やっぱり思想性の薄さがネックなのかな。

86:吾輩は名無しである
10/06/13 15:26:04
太宰は当時は「毒」があると思われてたのかもしれないけれど、現代の価値観から見れば
さほどでもないし、逆に漱石や鴎外や芥川らもっと昔の作家の方が、明治ロマンを感じられて
現代でも広く読まれているよね...。

文体的には宮沢賢治など志賀の対極的な存在で、ああいう何通りにも解釈出来るような
明確でない文章は試験問題にはし辛いので入試にはまず出て来ないのに、それでも広く
読まれるというのは、純粋にファンタジー的なものを今の人達が求めているからかな、
映画になったりするのも多少あるだろうけど...。

でも、小僧の神様なんか、短編でドラマ化するといいと思うんだけどね。
今の子役は、特に美少年は丸刈りにされるのを嫌がるかもしれないけど、大正ロマンを
感じさせる風景を映像化してほしい...

87:吾輩は名無しである
10/06/13 17:06:21
太宰の、頑張ってるけどうまくいかない、何かが邪魔してるみたいな泥まみれの感じは、現代人にも共感できるのかも。
あるいはその反対の現象として、賢治の無菌室的な作品に憧れる人がいるような気がする。
直感的な感想で間違ってるかもしれないけど。

ドラマについては、かつて直哉の作品も映像化や演劇化されたことがあって、中には成功したものもあった。
ところが「清兵衛と瓢箪」をテレビドラマにする時、短かすぎるので他の作品とミックスしたら、
ただの男女のドロドロした愛憎劇になって、以後直哉が作品の映像化を禁止したという経緯がある(遺言にもなっている)。

あえて「小僧の神様」を映像化するなら、小僧候補は例の子ども店長しかいないでしょう。

88:吾輩は名無しである
10/06/13 17:09:35
ちなみにドラマ「清兵衛と瓢箪」の脚本を書いたのは、かの安岡章太郎だったはず。

89:吾輩は名無しである
10/06/17 00:52:58
>>87
子ども店長は小僧に適役間違いないけど、丸坊主にされるのを拒否しそう...
清史郎君の丸坊主も可愛く似合いそうだけどね...

90:吾輩は名無しである
10/07/04 11:09:15
「暗夜行路」で不倫をした妻に欲情する自分を否定しようとするところがある。
それが「雨蛙」では結構肯定的になっている。
他の小説では、自分が不倫をしてその始末を妻につけてもらうところがある。
そういうところがうまく書けていて、おもしろいと思うのだが。

91:名無しさん@そうだ選挙に行こう
10/07/10 22:05:44
今、志賀の仕事の英訳をちょっとだけ読んでみたが訳がひどい。
一語々々逐一翻訳しようとしているから間延びしてしまっている。
これじゃ通じないよ。
海外で評価されない原因の一つであるには違いないな。

92:名無しさん@そうだ選挙に行こう
10/07/11 08:27:57
ましな翻訳の可能性を本の少しでも提示してくれれば有り難いがw
愚痴ってるだけじゃ、しょうがないやw


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