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イレッサ訴訟、国への請求棄却…輸入元賠償命令
読売新聞 2月25日(金)15時36分配信
肺がん治療薬「イレッサ」(一般名・ゲフィチニブ)服用後に副作用で死亡したとする患者の遺族ら11人が、
国と輸入販売元の製薬会社「アストラゼネカ」(大阪市)に損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、大阪地裁であった。
高橋文清裁判長は同社に対し、うち9人に計約6000万円を支払うよう命じた。国に対する請求は棄却した。
抗がん剤の承認、副作用の注意喚起のあり方を国に問う初めての裁判。東京地裁でも4人の原告が争っており、3月23日に判決が言い渡される予定。
主な争点は
〈1〉国がイレッサを医薬品として承認したことの是非
〈2〉副作用の注意喚起の妥当性
―の2点。
原告側は「副作用が大きいのに承認した国の判断は誤りで、注意喚起も不十分」と主張。被告側は「薬の効果は高く承認は妥当。副作用も文書に記載し、注意を促した」と反論していた。
イレッサは申請から半年後の2002年7月に世界に先駆けて医薬品承認されたが、間質性肺炎など重篤な副作用が相次いだ。
厚生労働省によると、副作用による死者は819人(昨年9月末現在)にのぼっている。
最終更新:2月25日(金)15時36分