11/04/12 23:03:41.06
>>315
Xeの化合物は、すべてXeと少なくとも1つの電子吸引基が結合してできている。
電子吸引基とは、F-やO=、-CN、C6F5-といった電気陰性な原子・原子団のこと。
これがXeに結合することで、余剰な電子を引き抜き、Xeを電子不足にし安定化している。
つまり、電子を引き抜きやすい希ガスほど化合物を作りやすい。
Xeは最外殻がO殻なので、原子核からの束縛がかなり弱まっており、結果電子を引き抜きやすくなっている。
Heは最外殻がK殻で、原子核のごく近傍に位置するために、束縛がかなり強く、化学反応のエネルギーで電子を引き抜くことは非常に難しい。
これを取り去るには、核反応でHe2^2+自体を作るか、高エネルギーの電磁波を当てて電子を弾き飛ばしたりしなければならない。
電子を引き抜くということは、電子親和力ではなくイオン化エネルギーが関係する、ということは分かるだろう。
参考までに第1イオン化エネルギーの値を引用する。
2 He 24.59 eV
10 Ne 21.56 eV
18 Ar 15.76 eV
36 Kr 13.998 eV
54 Xe 12.130 eV