11/03/18 19:46:31.17 xAhKWnxF0
「From~とある不幸の手紙」は、文章力なんて判断できないと言っておきながら、一番筆力を感じました。
とことんまで読者をスカしてくれます。もちろんいい意味で。ラストも、主人公的にはハッピーエンドかもしれないけど、
ぜんぜん何も終わった気がしないし、結局精神科医の手のひらで踊らされていただけなのでは?と思ってしまう
読後感の悪さ! ペンネームの煽りも含め、すべて狙い澄ましてやっているんでしょう。してやられました。
「寄生彼女スバク」は、サナダムシをヒロインにした勇気が凄い! どう巡り巡ってそこに辿り着いたかはわかりませんが、
間違いなく誰もやったことがないと思います。ニューヒロインの誕生です。
後、義理の妹の性格も斬新! こんなキャラ見たことない! ニュー妹キャラの誕生です。
さて、審査員特別賞ですが、非常に迷いました。
ギャグ重視のまさに『ライトノベル』な「ここめが生き肝を食べた。」か、それとも自分が所属するKey作品のカラーに
近い、心に残る『ジュブナイル小説』の「こうして、彼は屋上を燃やすことにした」か。
自分の好みは後者ですが、今回は敢えて、前者の「ここめが生き肝を食べた。」に贈らせて頂きます。ここまで
キャラクターとギャグが書ける作家さんはなかなか居ないからです。後は一過性の作品ではなく「こうして、彼は
屋上を燃やすことにした」のような『心に残る作品』も書けるようになれば鬼に金棒。一生物書きで食べていけます。
是非そうなるよう、頑張って欲しいです。
最後になりますが、今回このような素晴らしい機会をご提供下さったガガガ文庫編集部の皆様に心から御礼申し上げます。
ありがとうございました。
麻枝 准
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