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貿易自由化と農業―日韓はどこが違うのか
調査研究本部主任研究員 北原久史
韓国とアメリカの自由貿易協定(FTA)交渉が合意に達した。このタイミングでの合意発表には、
韓国にとっては北朝鮮の砲撃事件直後、アメリカにとっては中間選挙での与党民主党の敗北
直後という政治的な思惑もあるのかもしれないが、環太平洋経済連携協定(TPP)協議への参加
すら決められない日本に比べ、韓国の積極的な動きは大変気になる。日本では国内農業問題が
自由貿易の枠組み参加へのネックとなっているが、韓国ではどうなのだろか。
ソウル在住の知人によると、合意に対して野党から批判は出ているが、韓国各紙の論調は、
概ねFTAがいかに素晴らしいかといった内容で、反対は大きな流れにはなっていない。
FTAの基本的な枠組みについてはすでに2007年4月に合意していて、すでに「終わった」問題で
あることや、北朝鮮の砲撃問題でそれどころではないことを考慮しても、かつて農業者団体の代表が
自由化反対を叫んで割腹自殺したり、反対派と賛成派の農民の間で殺人事件まで起こったりした
ころに比べると、隔世の感がある。
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