09/09/08 01:34:02 PUg7Pgvt
以下は一蹴に殺された被害者である。
双海詩音。
白河静流。
鳴海沙子。
花祭果凛。
雨宮瑞穂。
稲穂鈴。
桧月彩花。
いずれも長髪美人で、「驚くほどいのりによく似ていた」と参考文献にはある。つまり、一蹴を捨てた恋人(陵いのり)と瓜二つだったのだ。
20**年5月、8人目の獲物を逃したことで一蹴は逮捕される。
「俺を捨てたあいつによく似た女を片っ端から殺そうと思った」
なんとも幼稚な男だ。20**年7月3日に銃殺されたそうだが、当然の報いである。
110:塚本志雄伝
09/09/08 01:35:50 PUg7Pgvt
20**年8月9日のことである。ローカルラジオ『ハマサキFM』局に藤川に住む男から電話があった。なんでも死体を発見したというのだ。ならば先に警察に通報するのが筋なのだが、彼は何故かラジオ局に電話した。この時点で既に胡散臭さが漂ってくる。
電話の主は自称「画家兼詩人」の塚本志雄という19歳の青年だった。創作の着想を得るために散歩していたら、死体に出くわしたのだという。絞殺されていたのは仙堂麻尋という21歳のフリーターであった。
取材に応じた志雄は、おもむろに手書きのネタ原稿を取り出すと、それを記者に渡してネタ料を請求した。この不可解な行動に呆気に取られた記者だったが、そのネタ原稿の内容は更に驚くべきものだった。それは殺人の告白文だったのである。
111:塚本志雄伝
09/09/08 01:36:37 PUg7Pgvt
「私は常に完全犯罪の可能性を考えていた。そして、遂にそれを実現させる好機を得た。動機がなく、手掛かりもない。私は完璧に成し遂げたのだ。
私はこの偉業を誇りに思っている。ここに声を高らかに告白する。仙堂麻尋を殺害したのは私である」。
どうやら彼は「完全犯罪」を成し遂げて有頂天になっていたようである。映画館で麻尋と出合った志雄は、言葉巧みに連れ出して絞殺した。
動機もなければ手掛かりもない。探偵小説好きだった彼は、シャーロック・ホームズやエルキュール・ポワロでさえも解けない謎を作り上げたのだ。
ところが、彼の犯行は完全過ぎた。待てど暮らせど誰も遺体を発見しなかったのである。これでは折角の偉業が台無しだ。
業を煮やした彼は自らラジオ局に電話し、「どうだ、まいったかあ」と自慢した、という訳なのだ。
あほくさ。
112:塚本志雄伝
09/09/08 01:37:28 PUg7Pgvt
志雄が犯した致命的なミスは、有頂天になるあまりに自らが探偵役にも扮して謎解きをしてしまったことである。答が判っていれば証拠を集めるのは簡単だ。被害者の遺体を丹念に調べた捜査官は、その爪に繊維が引っ掛かっているのを発見した。
それは志雄のジャケットのものと一致した。これが決定的な証拠となり、志雄は死刑を宣告された。
志雄の動機は、おそらく売名だったのだろう。ひょっとしたら死刑を免れた関根元に影響されたのかも知れない。自分ならば関根よりももっと手際よく完全犯罪を実現できる。そして、彼よりも有名になってやる。そんな思いが透けて見える。
たしかに彼は有名になった。しかし、今日では、関根元は知っていても、塚本志雄を知っている人は少ない。事実、彼の写真が手に入らない。命と引き換えの割りには大した売名になってないのとちゃうか?。
113:名無しくん、、、好きです。。。
09/09/08 01:37:58 5uKafJFt
実を言うとここまで俺の自演。
ご愛読ありがと!
~糸冬~
114:稲穂信伝
09/09/08 01:39:09 PUg7Pgvt
「呪いのためには、血が必要だった」
こう嘯く『稲穂信』の職業は呪術師だ。絵描きが絵の具を必要とするように、血が必要だから殺したというのだ。犠牲者は2年ほどの間に15人に及ぶと見られている。
「俺に責任はない。トコロッシュが悪いんだ」
トコロッシュ(tokoloshe)とは、アフリカの部族の間で信じられている悪魔のようなものらしい。
「トコロッシュが血を欲したから殺した。だから、俺には責任はない」という理屈である。
最初の犯行は20**年8月のこと。何の儀式だかは知らんが、恋人が見ている前で伊吹みなもという少女を犯し、おまけに刺し殺してしまったのだ。
恋人の白河静流は当然ながら警察に通報。お縄になった稲穂は『トコロッシュの手引き』で脱走し、お礼を兼ねてせっせと殺すハメになる。
手口はいつも決まっていた。口入れ屋と称して地方の村落に赴き、奉公先を見つけてやるからと子供たちを預かるのだ。
そして、刺し殺してしまう。しばらくしてから村落に舞い戻り、「いい奉公先が見つかりました」などと親を安心させて、なにがしかの金をちょろまかすのである。
悪魔とお知り合いの割には随分みみっちい犯行だ。
20**年4月、つまらぬ窃盗でお縄となった稲穂は、またしても脱走に成功する。ところが、この辺りで運が尽きたようだ。
翌月に再びお縄となり、死刑を宣告されたのである。20**年2月10日に死刑は無事に執行されるが、周辺の村落ではトコロッシュが三たび逃がすのではないかと心配されていたという。
115:加賀正午伝
09/09/08 01:40:12 PUg7Pgvt
金持ちのボンボンだった加賀正午は、カウボーイ・ルックに身を包んだ番長気取りのバカヤローだ。背は157cmのチビすけだったが、シークレット・ブーツを履き、アイシャドーを入れることで凄みを出そうと必死だった。
左頬のほくろは書いたものだ。ほくろよりもバカボンのような渦の方がお似合いである。ついでに袖も長くして、タリラリラ~ンと叫んでいればよかったのだが人を殺した。それはあまりにも身勝手な犯行だった。
20**年5月15日、取り巻きの『力丸真紅郎』と『中森翔太』と共にドライブに出掛けた加賀は、百瀬環(15)を拾うと、犯して殺して砂漠に埋めた。理由は、
「女を殺してみたかったから」。
番長気取りのバカヤローはこれを「武勇伝」と認識し、事あるごとに「女を殺したことがある」と自慢した。理由は、
「女を殺してみたかったから」。
バカだから「カッコいい」と思ったのだろう。ところが、バカの云うことだから信じるものはいなかった。そのために発覚が遅れて、次の犠牲者を出してしまった。
116:加賀正午伝
09/09/08 01:41:45 PUg7Pgvt
20**年8月のとある日、加賀は「かきたれ」の荷嶋音緒(17)を煩わしく思っていた。そこで、妹の荷嶋深歩(15)とまとめて殺して砂漠に埋めた。
これを「武勇伝」として取り巻きの『飛田扉』に自慢げに話した。わざわざ遺棄現場にまで連れて行き、遺体を見せたというのだから開いた口が塞がらない。
その日からというもの、飛田は毎晩のように悪夢にうなされ、良心の呵責に堪えかねて警察に駆け込んだ。
かくして逮捕された加賀は、19歳の「まじたれ(鳴海沙子)」と籍を入れたばかりだった。
加賀は3件の殺人で有罪となったが、控訴中に死刑が廃止されたために終身刑に留まった。ラッキーなバカヤローだが、獄死したので帳消しだ。
取り巻きの力丸真紅郎には終身刑、中森翔太には4年から5年の不定期刑が云い渡されている。
117:名無しくん、、、好きです。。。
09/09/08 01:42:46 cQXnpdwB
よそでやれよ、ゲームの話と方向性違うし。