08/11/19 20:44:59 lARTqJiZ
遅くなりました、色々整理してました。
この度はまたしても私の先走りによりスレに多大な迷惑を掛けてしまった事を先ずはお詫び申し上げます。
某所で移転の話が進んでいた際に、丁度31スレ目が容量限界を迎えていたので「じゃあ移転の話が持ち上がってることをテンプレに足そうか」
ということであのような形をとったのですが…もっと時間を置くべきでした。本当にすいません。
(一応言い訳でもないのですが…移転の話には私はノータッチでした)
以前と同じような失敗をしてしまい、進歩がないと罵られても何も言えない現状です。今は…今後気を付けるとしか言いようが無いです。
拙い文章ですいません。今はこれが精一杯の回答です。
123:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/19 21:27:54 2lPqcclj
>>120
快風卿、GJでした!
藤堂さんの心情とライバル描写が素晴らしかったです!
中華連邦編ラスト、次に騎士団と合間見えた時のバトルに期待です!
上で言われている事ですが、カノンは文官ですし
軍を率いるよりも後方での諜報活動等を行う方が
違和感が無いかな、と思いました。
貴公の次の投下を全力でお待ちしております!
124:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/19 21:38:19 EsYz9tAE
おつかれさまです。
今回はインターミッションのような部分でしょうか。
もう少し心情の部分でも動きがあったら面白いのになあと思ったり。
シュナイゼルの副官という他ではない部分、どう生きてくるのか興味深いです。
次回を拝見できるのを楽しみにお待ちしています。
>>122
スレッドテンプレの変更(原案)をしたのがトーマスさんであることは
ここではどこにも明らかになっていない件ですし
議論用に避難所も用意されているのですから、そちらで発言された方がいいのでは。
125:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 07:52:55 urExxCgC
a
126:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:00:08 X7TjOudS
10分頃に投下しても大丈夫でしょうか?
前書き・本文・後書き合わせての16レスです
127:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:01:34 Iid40VXW
>>122
あなたもう管理人やめてくれませんか?
何回も同じミスを繰り返す、どうせ反省も口だけでしょ?
今ある保管庫も閉鎖されることを強く望みます。でなければもうここには来ません
128:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:03:23 8k38Uiet
支援
>>127
ちょっと言いすぎでは?
129:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:11:51 X7TjOudS
ありがとうございます。支援してくれる方に感謝を
後、お久しぶりです。間を空けてしまって申し訳ない…
スランプと風邪と私用の3連撃は手強いと思い知らされた今日この頃
えーっと…く、口を挟めそうに無いのでとりあえず黙ってます…
タイトル:コードギアス 反逆のルルーシュR2 RADIANT WORLD
カップリング:特になし
ジャンル:シリアス・長編
備考:ギアス篇&黒の騎士団篇の合いの子ルートのギアス篇ENDからスタートしています
R2の豪快なifルート&オリジナルKMFが登場します
苦手な方には本当に申し訳ないです
今回は話数にすると第8.5話。マルチスポットな話
130:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:12:20 8k38Uiet
支援
131:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:13:20 soNmeIzE
>>127
ここはあなた『だけ』のスレでは無いと思いますが?
少々身勝手な発言に感じられました。
仕事行くのでこれが最後の支援
132:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:15:32 X7TjOudS
INTERLUDE
【扇要の苦悩】
戦いのステージが世界へと広がっていこうとしている中、扇には気になる事があった。
それは彼と共に戦っていた青年、紅月ナオトの願いだった。
ナオトという青年が目指していた未来。その未来を目指す術をゼロに託した自分達。
そのゼロはブラック・リベリオンの時、自分達を裏切り見捨てた。
だが、彼以上に今の状況下でブリタニアに対抗出来る人物はいない。現実に横たわる事実は非情だ。
そうして帰ってきた彼は自分達を救出し、特区日本の折には自分達に道を選べと告げた。
覚悟の上で進んできた道、日本の独立という悲願。
ナオトという青年が目指したモノはなんだったのか、終ぞ聞けずじまいで彼は姿を消した。
亡くなったのかどうかもわからない彼なら特区日本から独立を目指したのだろうか。
扇の中のナオトは答えてくれない。そう、これは彼の意思で選んだ道でしかない。
それに彼には守らねばならない人間がいる。ナオトの妹であるカレンもその一人だ。
自分もナオトも反対だったテロに参加させてしまい、今や黒の騎士団のエース。
だが、戦わせ続けていいのだろうかと彼は今も悩んでいた。
戦いは世界へと広がっていく。そうなれば彼女の母親から遠ざかってしまう。
彼女とナオトが戦う理由、その一つが母親なのは扇にはわかっている。
二人が守りたかった者から遠ざけて、戦場へと進ませるしかない自分。
無理矢理にでも止めさせる出来る。しかし、自分だけが特別ではない。
133:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:16:51 8k38Uiet
支援
134:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:18:15 X7TjOudS
黒の騎士団に参加している人物の中にだってそういう人間がいるかもしれない。
想いと義務と責任の中で揺れ動く決心。それはカレンも同じなのだろうか。
彼は目の前でKMF隊のトレーニングに参加している彼女に視線を向けてみる。
別のメニューをしているのか、かなり汗をかいており息も上がっている。
「疲れているのはわかるけど先に汗を拭いた方がいい。風邪を引くぞ」
「あ……ありがと……」
後ろから彼女に声をかけながらタオルを投げかけた少年に扇は視線を移してみる。
少し暗めの銀色の髪にブリタニア然とした風貌の少年、ライも同じメニューをしていたのだろう。
しかし、彼は乱れていた呼吸を数度で整えてそのままトレーニングを再開していった。
「精が出てるな。でも、無茶はするなよ」
「扇さん……わかってますよ……それ位……」
ライの殺人メニューに流石のカレンも呼吸が戻りきらないらしく、まだ息も絶え絶えな様子だ。
その彼女の目線の先にはライがいる。100Mダッシュをしているのだが、扇が見始めてから既に二十本を越えている。
「ライも凄いな、まだ続ける気なのか?」
「そうみたい。本格的に一度やっておきたいって言ってたから」
ようやく呼吸が整ったのか、カレンは膝に手を預けた状態から背筋を伸ばす。
タオルで汗を拭き取りながらも視線はライに向けたまま。その表情を見て扇には何を思っているのかが読めた。
「悔しくて嫉妬するのはいいけど、無理に張り合おうとするなよ。カレンはカレンらしくやればいい」
「それ、ライにも言われた。後、嫉妬とかしてないっ」
135:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:19:01 8k38Uiet
支援
136:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:21:12 X7TjOudS
素っ気無く言いながらも彼女が頬を少し膨らませたのを扇は見逃さなかった。
蓬莱島に来てから主要メンバーにだけ明かされた事実、ライが日本人とブリタニア人とのハーフだという事。
扇はカレンが対抗心を燃やしているのを同じハーフだからなのかと考えてみた。
いや、同じハーフならそこまで意地にはならないだろう。となれば同じエースだからかとシフトする。
今はKMF隊の総隊長。つまり藤堂の一つ下になるが以前は総司令補佐だ。
そしてカレンのパートナー。つまり、もう一人のエースだからかとようやく見当がついた。
そのカレンはライのメニュー表を確認してから深呼吸をしてトレーニングを再開していく。
反対にライはインターバルに入っており動きを止めて呼吸を整えはじめている。
扇は休んでいる彼を呼んで頼み事をしてみる事にした。
「ライ、少しいいか?」
「少しなら問題ないですけど、どうかしたんですか?」
先程までダッシュしていた人間とは思えない整った呼吸をしながら近づいてくる彼に扇は思わず驚いてしまった。
汗もカレンと比べれば雲泥の差であり、ライを実は人間ではないのではないかと疑ってしまう。
「……失礼な事を考えていませんか?」
「あ、いや、スマン……実は頼みたい事があるんだが」
「頼みたい事ですか? 黒の騎士団についてなら僕より―――」
「そういう事じゃないんだ。あ、いや、そういう事だな」
扇の少々要領がはっきりとしない返答にライも思わず頭に疑問符が浮かぶ。
彼なりに思い当たる所を考えたのだが、ピンと来るものが浮かばず扇の言葉を待つ事になる。
扇も少し悩んだのだが他に頼める人物が浮かばず、結局話を続ける事にした。
137:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:22:11 8k38Uiet
支援
138:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:24:12 X7TjOudS
「実はカレンの事なんだが」
「カレンの事ですか。ん? カレン、腕が下がってるぞ」
「言われ……なくても……わ……わかってるわよっ」
程よい匙加減でカレンに注意をするライを見て、扇は頼むに値する事を確信した。
彼女を見る目が優しく見えるのは、気のせいではないと。
「それでカレンがどうかしたんですか?」
「ああ。出来る限りでいいんだが、カレンを守ってやってくれないか?」
いい返事を期待できると扇なりに思っていたのだが、ライは頭を横に振ってノーという答えを示す。
その答えに扇が疑問が抱くのも至極当然だろうと思い、彼は即座に理由を告げる。
「僕や扇さんは団員達やここにいる人達全員を守らないといけない。その中でカレンだけを特別扱いするのは駄目でしょう?」
「そ、そうだな……そうだよな……」
「それに僕は日本に戻る事になりますから、そういう守りきれない約束は出来ないですよ」
組織の上に立つ人間ならではの考え方、それは扇も重々理解している。だからこそ頼みたかった。
戦場の矢面に立つ以上、死の可能性が一番高いカレンは扇にしてみれば一番守ってやれない位置だ。
だからこそ横に立つライならと思ったのだが、世の中そう上手くはいかない。
「ただ、本当に出来る限りでいいなら努力はしますけど」
「それでも構わない。すまないな、無理を言って……」
「それ位ならいいですよ。それにしても扇さんってカレンの父親みたいですね、何かと心配していますし」
「親友の妹だからな。預かっている手前、大事にしたくもなるさ」
139:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:25:58 8k38Uiet
支援
140:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:25:59 42dmyAcm
支援
141:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:27:25 X7TjOudS
そのままナオトの思い出話に移ってしまい小話を続けている間にカレンはダッシュを終えていた。
未だにライは扇と談笑中、つまりトレーニングは中断したままだ。
そこで彼女はここぞとばかりにトレーニングを続けてライに勝とうと目論む。
その行動をライが一瞥だけしたのを見て扇は思わず空を仰いだ。
男女の仲とまでは言わないが、ある程度カレンを理解しているライの行動に扇は一年前を思い出してしまう。
自分にもそうやって理解したかった女性がいた事を。
「千草……」
「チグサ?」
扇が聞き慣れない名前を囁いてから黄昏はじめたのだが、ライはその行動に困惑するしか出来ない。
結局、扇を少し慰めてから放置する事にしてライはトレーニングを再開した。
【ラクシャータの憂鬱】
「んだよ! もう終わりかよ!」
「玉城、しっかりしてくれ……」
シミュレータからぶつくさと文句を言いながら玉城を尻目に、ライはパイロット評価表にメモ書きしている。
KMF隊はトレーニングを終えた後、ラクシャータからの提案でパイロットのパーソナルデータの作成をしていた。
団員達に増減があり再編成も兼ねてだったのだが、彼女にはもう一つの目的がある。
それはライだ。月下の騎乗ログ、そして青月での二度の戦闘。控えめにしていても技術者の目は誤魔化せない。
青い月下に残っていた騎乗ログとの酷似。その月下や青月をそつなく操作する少年。
(ホント、なんなのかしらね。あの子)
142:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:28:35 8k38Uiet
支援
すまんそろそろ離脱しなきゃならん。誰か援護を!
143:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:29:11 42dmyAcm
支援
144:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:29:43 42dmyAcm
支援
145:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:30:25 X7TjOudS
デスクに腰を下ろしてキセルをクルクル回しながらデータを打ち込みつつも、ライの動きを観察を止めない。
KMF隊とは別メニューでハードなトレーニングをしていたのに疲れは見せていない。
一方で同じメニューをしていたカレンはと言えば、彼女の横の椅子でグッタリしている。
男女という差はあるものの、あまりに雲泥の差がある二人の状態。それはパーソナルデータも同じだった。
「お疲れ様です。木下さんは動きがいいですね、このままで大丈夫だと思います」
シミュレータと評価表を交互に見ながら、ライはテストしているパイロットに一人一人声をかけ続けている。
(マメな子ね。オマケに―――)
更新されていくパーソナルデータとは別にライのパーソナルデータを表示させて彼女は思案を巡らせた。
経歴に謎は多いが能力は秀でている。当初、ブリタニア人だと思われていたがハーフである事。
しかも血液検査で皇族のハーフの可能性ありと出たのだが彼女は誰にも明かさず黙っていた。
この情報を秘匿するかどうかより彼女の興味はライの身体能力に向いている。
例えば瞬発力は人間の限界を超えている点、これは騎士団の強敵であるランスロットにも迫る程だ。
機体捌きの仕方が機械の様な正確性にも着眼したい、ミリ単位まで誤差が無いのは驚異である。
さらにエナジーフィラーの過剰消費している原因であるライの操作にも興味が止まらなかった。
細かい機動を繰り返す為に驚異的な動きをしているが、お陰でエナジーを馬鹿みたいに消費している。
(神虎に乗せたら面白いデータが取れそうね。それに―――)
ふと、仏頂面でライを眺めているカレンに彼女は視線を向けた。
不機嫌とまでは言わないが、些か不満そうな表情だ。
「ライ、私はシミュレータはしなくていいの?」
「いいんじゃないか? 気になるならラクシャータに聞いてくれ。次は……」
146:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:32:02 8k38Uiet
最後の支援
>>142
すまないなかせた!
147:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:32:48 42dmyAcm
支援
148:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:32:55 QabS/y5T
支援
149:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:33:18 42dmyAcm
支援
150:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:33:25 X7TjOudS
評価表から目は離さず返事をするライにカレンは少々不服そうにしている。
それを見てラクシャータはからかいも兼ねて話しかけた。
「残念だったわね。まぁボウヤだけが男じゃないんだし、振られても諦めちゃ駄目よ?」
「なっ!? ち、違いますよ! そんなんじゃありません!」
「冗談よ。カレンちゃんがゼロに夢中なのはわかってるつもりよ?」
「ラクシャータさん!」
騎士団のエースの年頃な女の子の反応にラクシャータは思わず笑ってしまう。
とはいえ、ゼロに夢中なカレンしか知らないラクシャータにしてみれば意外な反応だった。
興味の方向は同じKMFのエースとしてだろうとは考えられたが。
(若いわねぇ。でも、良い傾向が続くなら別にいいんだけど)
カレンと話をしながら彼女は紅蓮の騎乗ログを開く。
ライと合流してからの紅蓮の動きのキレが更に増したのにも彼女は興味があった。
いい刺激になってはいるのだが、肝心のライは満遍なく団員達と接している。
強いてあげるならゼロとC.C.が思い浮かんだが、その辺りの事情を知らない彼女にしてみれば興味が無かった。
しかし、彼女的にはカレンだけに絞って貰いたい所もある。その彼女に妙案が閃いた。
「カレンちゃんにもシミュレータをして貰いたいんだけど、仮想の敵じゃ意味がないのよね……」
「藤堂さん達じゃ駄目なんですか?」
「なんか忙しいみたいなのよね…でも、カレンちゃんにはして貰いたいし……」
「そうなんですか……どうしましょう?」
「後はボウヤがいるんだけど、でもボウ―――」
「別にライでもいいですよ?」
151:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:35:42 42dmyAcm
支援
152:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:36:26 42dmyAcm
支援
153:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:36:48 X7TjOudS
少々嫌な笑いをカレンが浮かべているがラクシャータは釣れたと喜んだ。
カレンの技術向上とライの真贋。技術者の性には逆らえないラクシャータの一石二鳥の企みはこうして成功してしまう。
そうこうしている間にライも評価表の作成を終えたのか、ファイルを閉じていた。
「これで大丈夫だ。KMFの細かい調整はそっ……二人共どうしたんだ?」
「ボウヤの明日の予定は?」
「特にはないな、それがどうかしたのか?」
「暇なら予定は決まりね。明日は私と勝負よ」
「はぁ?」
「明日はシミュレータで模擬戦をしてもらうわ、二人でね」
「……新手の冗談か?」
「冗談なわけないでしょ。それにこの際色々とハッキリさせましょ」
「そうね、それもいいんじゃない?」
「なんの話だ……」
ラクシャータは細かい話は明日するとだけ言い残して、二人を置いて自室に戻る事にした。
残った二人はあれやこれやと言い合いをしているのだが、彼女の興味は既に明日にしかない。
部屋に戻りシミュレータの調整と評価項目をまとめていたのだが思わぬ来客があった。
「彼についてわかった事は?」
「そこに置いてあるファイルにまとめてあるわよ」
ディートハルトはライが蓬莱島に来てからどうにも気になったらしい。
彼女が血液検査をすると知った時にはデータが欲しいと申し出た程だ。
「まさか彼が皇族とのハーフとは……危険な存在になりかねませんね、これは」
「あくまで可能性があるってだけよ。サンプル一つじゃ断言は出来ないから鵜呑みにはしないで」
154:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:37:18 42dmyAcm
支援
155:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:37:22 2MXzInFo
支援
156:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:39:17 X7TjOudS
ディートハルトは情報を開示したのかを聞いてきたのだが、彼女なりに思う所もあり質問されない限り黙っている。
それを伝えた時、ある種の予感めいたものをラクシャータは感じた。
「あの子を消すつもり?」
「必要とあらばそうするつもりです。確かに彼も素晴らしい存在ですがゼロという華を咲かせるのを阻害されては困ります」
「あんたもそうだけどホントにゼロばっかりね」
「当然でしょう、ゼロは素晴らしき存在なのですから」
受け取ったファイルを読みながらディートハルトは彼女の部屋を後にしていく。
明日の準備を進めながら彼女は一抹の不安を感じた、ライを失うという可能性について。
しかし、それは科学者として不安であるという事に彼女は自嘲してしまう。
(科学者は人として壊れている。自分は違うとは思っていたんだけどねぇ)
キセルを吹かしながら窓の外に視線を向けて彼女は何を思うのだろうか。
彼女の目の前では煙がゆらゆらと揺れているだけだった。
【乙女心?】
時刻はまだ朝の六時を過ぎた辺り、軍人気質な仙波は既に起床しており食堂でお茶を飲んでいた。
そこにライと卜部も現れ三人で談笑をしている。
「大尉は元気ですな、昨日はあれだけ訓練したというのに」
「早起きは三文の徳、常に心掛けておる」
「サンモン?」
ライが不思議そうな顔をしているのを見て、三人の話題は日本の諺等の話にシフトしていく。
四聖剣にもハーフである事は知らされており、卜部や仙波は益々ライを気に入っていた。
157:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:41:12 2MXzInFo
支援!
158:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:42:11 X7TjOudS
蓬莱島でハーフである事を知らない人間からは風貌の所為もありライはそこそこ疎まれたりもしている。
会話をする団員達でもそれなりに嫌っている人間もいる、根付いてしまった反ブリタニア感情は彼にはまだ厳しかった。
カレンも同じハーフだが初期からの団員でありエースである事等からそういう事はない。
似たような境遇でも違いがあり不憫といえば不憫だが、ライは仕方がないと受け入れている様子だ。
それに聞かれればブリタニア育ちだと公言して取り繕う事をあまりしていない。
当然の結果といえばそれまでだが、卜部はそれでも騎士団に尽力してくれている事を知っている。
仙波にしてみても時代に振り回されている事を不憫に思っていた。
「とは言え、いよいよ総隊長殿に跡継ぎを任せる日も近いですな」
「何をおっしゃっているんですか、大尉はまだ必要です。そう弱気にならんで下さい」
「そうですよ。それに僕やみんなにも仙波さんはまだまだ必要です」
「はっはっはっ、これは手厳しいな。しかし、これで老骨に鞭打つ甲斐が出てきましたな」
話も色々と盛り上がり時刻は七時になろうかと言う辺りで、二人は訓練をする為に食堂を後にした。
その二人を見送った後、ライは湯呑みを見つめて何かを考え込んでいる。
そこに自主訓練を終えた朝比奈と千葉が朝食を食べに来た。
なにやら神妙な面持ちをしていた筈なのだが、二人を見つけた彼の表情はいつもと同じだった。
「茶を好むとは変わっているな。あちらでは紅茶やコーヒーが主流なのだろう?」
「そうですね。でも日本茶も美味しいですから、つい」
「へえ。育ちが違ってもそういうのはわかるんだね」
和やかなムードなまま談笑の二回戦がはじまり、話題はKMFへと移っていく。
黒の騎士団の新しい主力機になるKMF【暁】についてだった。
159:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:42:53 2MXzInFo
支援
160:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:45:16 X7TjOudS
「暁についての評価を読ませてもらったのだが、実に的確でわかりやすかったぞ」
「要所も丁寧にまとめてあったしね。案外、技術職の方が向いてるんじゃない?」
「そうですか?」
斬月や青月は暁の流れを汲んだKMFでもあり、その事からライは月下との違い等を逐次まとめていた。
先の評価表を作成する際にも誰を暁に騎乗させるかのプランも織り込まれてある。
とは言え、ライも暁に関してはカタログスペックでしか知らない点が多いと注釈もしてあった。
それもあり二人は疑問点について質問していたのだが。
「やっと見つけた。ライ、今日の約束を忘れたの?」
「ん? ああ、もうそんな時間だったのか」
「ほう。デートの約束かい? 二人とも隅に置けないね」
「ち・が・い・ま・す・! 朝比奈さんまでラクシャータさんみたいな事言わないで下さい」
朝比奈のからかいもそこそこにカレンはライの肩を掴んで急かしている。
まるでおねだりする妹とせがまれる兄の様な図に二人は少し笑ってしまう。
「わかったから揺すらないでくれ。それより服装の乱れが少し酷いぞ」
「えっ、どこ?」
「上着のボタンだ、掛け違えている」
「ホントね……っと」
「まるで目の離せない子供みたいだな」
「もう、からかわないでよ!」
会話しながら食堂を後にしていく二人を眺めながら千葉は少々思い耽っている。
それを見た朝比奈は間髪を容れず彼女を口撃した。
161:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:46:22 2MXzInFo
支援!
162:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:47:14 42dmyAcm
支援
163:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:48:03 42dmyAcm
支援
164:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:48:58 X7TjOudS
「千葉も紅月みたいに藤堂さんへ積極的にいってみたら?」
「なっ!? べ、別に紅月を羨ましくなど思っていないぞ!」
「俺はそんな事言ってないけど?」
「朝比奈っ!」
千葉凪沙。武人としては一流でも心は未だに乙女であった。
「でも色恋には遠いよね、あの二人の関係って」
「そうだな、あれでは兄妹にしか見えん」
お茶に醤油を入れて飲む朝比奈に呆れながらも千葉は嫌な予感を感じてしまう。
それは虫の知らせなのだろうか。
【頂上決戦】
「見事な動きだ。無駄も少ない上に相手をよく見ている」
「この結果も当然の帰結ってわけ?」
「ああ。紅月の動きも良いが相手との相性もあるだろう、あれでは勝てん」
シミュレータ終了の合図音と共に外部モニターが表示した結果はカレンの勝利、総合結果は二勝六敗。
「また手を抜いたでしょ!」
「悪かった、謝るから怒らないでくれ」
ライがシミュレータの上で両手を挙げて降参の合図をしているのだが、カレンの怒りは収まらない様子だ。
藤堂は先程からの対戦のログから斬月の運用法を煮詰めている。
専用機という事もあり完全にパーソナライズされてはいるが怠って良いことでもない。
それもあってライとラクシャータに聞きに来たのだが、当の本人達はシミュレータの相手に忙しかった。
165:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:51:35 2MXzInFo
支援
166:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:52:15 X7TjOudS
「まさか可翔式をここまで翻弄するなんてね、ちょっと悔しいわ」
「いや、あれは決闘用の動きだ。戦略的に見ればあの動きでは駄目だろう」
ライが敗北した二戦は動きが控え目だった。ラクシャータから聞いていたエナジーの過剰消費の問題点。
それを彼なりに対処しようとした結果、スピードとマニューバに付け入る隙が出来てしまっていた。
戦っていたカレンもその違和感に気付いており不満が色々と溜まっている。
「大体、君は輻射波動に頼りすぎだ」
「決め手なんだから当然じゃない」
「だったら相手にそれを読ませるな、もっと間に動きを挟んで意図を隠すべきだ」
「それを読めるのは貴方位でしょ……」
模擬戦中にライは一度も紅蓮の右手に一度も捕まらなかった、つまり掴もうとしたのが読まれていたという事だ。
砲弾を撃つ時もミサイルでかく乱しても意図が読まれて直撃は一度も無かった。
カレンが二勝を決めたのは左手のグレネードと小型ナイフ。つまり今回に関しては輻射波動は役に立っていない。
逆にライはバリエーション豊富で、輻射波動を含め使っていない兵装は無しだ。
時には廻転刃刀とスラッシュハーケンと左腕部の輻射波動のコンビネーションまで使っている。
「ランスロットもあれ位はしてくる。でも、カレンの左の使い方には驚かされたよ」
「褒めてもらってもこの結果じゃ納得がいかないわ」
「相性の問題もある、それに一対一と限定されているからこうなっただけだ」
「実戦なら結果は違うとでも言いたいの?」
「仲間もいるだろうし敵も他にいるだろうからね。だけどカレンの動きが荒いのも事実だ」
カレンやスザクの様に直感とセンス、そして機体性能に存分に発揮するパイロットとKMFは脅威である。
しかし、先読みと戦術眼と共に行なわれる理詰めの戦い方の前では少々脆い。
167:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:53:36 42dmyAcm
支援
168:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:55:08 42dmyAcm
支援
169:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:55:53 X7TjOudS
勿論それを並行して行なう事を可能にするライの身体能力と青月の性能があればこその今回の結果だ。
「紅蓮の性能でカバー出来ているけど、もっと小手先の技を使う事を考えた方がいいんじゃないか?」
「空中戦で地上戦みたいにしろ、を簡単に言わないでよ……」
「今まで出来ていたんだから出来るだろう?」
「もう、他人事だと思って……それより、戦ってて思ったんだけどライの攻撃も見境無いわよね。色々と」
「……カレンに言われると釈然としないのはなぜだ?」
「どういう意味よ、それ」
「君はフェイントをかけたらすぐに突っ込んでくるじゃないか。あれじゃ闘牛場の牛と同じだよ」
「私が見境無しに猪突猛進してるみたいな言い方しないでよ!」
カレンの紅蓮の動かし方を真面目に討論しているだろうが、ライの言い方はどうにも直球だけだ。
二人の喧騒を傍目に藤堂はライがそこまでカレンの動きを観察していた事に驚いていた。
ライが手加減をしてはいないのはKMFの動きで読めていたのだが、相手を冷静に分析しながらとでは話が違う。
言うは簡単だが実力が切迫している相手にそれを行なうのは至難だ。
「見識も見事だな、外側から見ている我々よりも的確な部分の指摘もある」
「でも言い方がちょっとね。カレンちゃん相手にあれじゃ怒るでしょ」
「確かに……彼はどうにもちぐはぐだな」
勝手知ったる仲と言えば聞こえは良いのだろうが、少々遠慮が無さ過ぎる。
カレンもあれやこれやと表現の悪さに文句を言っているのだが、ライのあしらい方は手馴れている様子だ。
「変な距離よね。友人でもなくて親子や兄妹とも違うし」
「そういう関係なのだろう。うむ、おおよそは掴めた。ラクシャータ、これで調整を頼む」
「お任せあれ。う~ん……ついでに紅蓮の調整プランも練り直そうかしら」
夫婦喧嘩は犬も食わないとは言わんばかりに二人は喧嘩の仲裁もせずその場を後にしていく。
誤解は更なる誤解を生んだり生まなかったりである。
170:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:56:08 42dmyAcm
支援
171:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 08:57:20 42dmyAcm
支援
172:ぷにぷに ◆/uQUf4aJ4k
08/11/20 08:57:21 X7TjOudS
今回はこんな感じで申し訳ないです
これからの本編中に挟めそうにないのでこんな形にしてみました
まだ先があるのですが投下の時間がかかりそうだったので
今回は前編として後編はまた後日にでも投下します
体調を崩したのはいいのですが、いやよくないですが…
音信不通になってしまって申し訳ないです
崩すとPCに近付けないのは辛かった…
みなさんもライ調管理には気を付けてましょう
では、失礼します
173:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 09:00:02 42dmyAcm
>>172
お疲れ様でした
身体を大事にしてください
それにしてもライとカレンのやり取りはGガンのシュバルツとドモンの闘いのようだw
174:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 09:53:00 Vaw8HIdF
>>172
GJ! 健康にはお気をつけて。
しかし年頃の男女だというのに色気のないやり取りだなこの二人は。
まあ、それがらしいといえばらしいのですが。
175:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 10:16:13 2MXzInFo
>>172
ぷにぷに卿、GJでした!
カレンを実の妹、あるいは娘の様に大事にしている扇さん。
多くの悩みを抱える彼の行く末がどうなるのか気になる所でございました。
ラクシャータの科学者としての不安、すなわちライという存在、その有用性を失う事を心配している。
しかしながら、それを自覚してれば壊れては……ロイドさんも自覚してたな、そういや。
四聖剣の面々、特に仙波さんのナイスミドルっぷりがイイ! 凄くイイ!
そしてカレンとライの微妙な距離感もなかなか。
貴公の次の投下を全力を挙げてお待ちしております!
176:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 13:18:53 60P9vvgo
>>172
GJでした!!
ライとカレンのやり取りが、どことなく新鮮な感じがして良いなぁ。
ライが乗る機体の燃費が悪いのも納得できましたw
こういう説明が無いと、単に機体に嫌われる不憫な子ですからねw
次の投下を楽しみにお待ちしております。
177:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 17:38:38 tBr6uyt3
お疲れ様でした!
ライと黒の騎士団のからみが自然で読みやすかったです
体調には気をつけてください!次も楽しみにしてます
ところで145に強敵であるランスロットとありますが
身体能力なのでスザクでは?
間違ってたらすいません
178:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 21:17:27 p6U4xm4Y
このスレの新たなジャンル確立のため、他ロボットアニメとのクロスオーバーネタを執筆中(何かは言えませんが多分ギアスを見ていた皆さんならかなりの確立で知ってると思います)。
完成したら投下する予定だけど、ここに落として良いんですかね?
179:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 21:20:01 regvAfin
>>178
クロスものならここよりarcadiaとかの方が向いてると思うよ
180:(・∀・) ◆nJT0b6Jals
08/11/20 21:22:34 aSL4Zj6O
(・∀・)つ|投下予告|
親衛隊篇アナザー/NO MATTER WHAT
#前スレ>>604の続き、第3章後編とエピローグを一気に投下。2期のネタバレあります
#メインは生徒会メンバーとロスカラ最強のあの人
#軍人篇のライはスザクスザク言い過ぎ。ひよこの刷り込みのようだ
終了含め13レス、21時30分よりのんびり投下予定です。お手すきな方がいらっしゃいましたら支援願います。
181:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 21:25:23 42dmyAcm
支援
182:(・∀・) ◆nJT0b6Jals
08/11/20 21:31:36 aSL4Zj6O
《クラブハウスにいるあの少年ですが》
モニターにひとりの少年の個人IDデータが表示される。生年月日、出身地、経歴。
ただしそのデータの大半が作られたものだと知るものは、今この部屋にいない。
《かねてより枢木卿の指示があった少年です。今回、軍務を離れ復学した模様》
「復学の理由は」
《申請では官僚試験の準備となっています》
「ふん、優秀な男のようだな」
《監視対象と親しいようですが問題はないのですか?》
「万が一C.Cに関わった場合のみ、身柄の確保を命令されている。コーネリア皇女殿下の
親衛隊だった男だ、特に問題はないだろう。…本日の報告を聞こう」
この日も型通りの報告が終わり、地下室の会議は解散になる。報告員が部屋を去ると
それまで沈黙を守っていた小柄な少年が褐色の肌の女に問いただした。
「彼、ライの記憶は操作されているのですか?行動に不審な点があります。
…問題にならないうちに処分してしまうほうがよいのでは?」
「『C.Cとギアスに関わらない限り彼に干渉するな』。枢木卿からの厳命だ。手を出すな」
「…イエス、マイ・ロード」
親衛隊篇アナザー/NO MATTER WHAT 3*偽り の 学園(後編)
183:(・∀・) ◆nJT0b6Jals
08/11/20 21:32:49 aSL4Zj6O
アッシュフォード学園に復学してから2ヶ月が過ぎた。
注意深く観察した結果、学園の異変はルルーシュを中心に起こっているのだけは理解した。クラブハウスを始め
学園のあちこちに設置された監視カメラまで見つけるに至って、事の異常さがハッキリする。渦中のルルーシュには
例のロロという少年が常に張り付いていて隙を見せないのも相変わらずだった。
いっそロロにギアスを使って…とも考えたけれど、過去を思い出してから僕はギアスの力を使わないようにしている。
もう二度とギアスの暴走による惨劇を繰り返したくないし、ギアスの力がなくとも僕を必要としてくれる人たちに出会えた。
それだけで充分だった。
そしてなにより僕の中にある何かが《ロロに関わるな》と警鐘を鳴らしている。ブラックリベリオン以降
僕は自分の直感を信じるようにしていた。
今日は授業を休み政庁を訪れていた。学園に新しく赴任している教師たちに軍の人間と思われる者が多いので、
データベースで身元の照会をしてみようと考えたのだ。一応休職扱いなのでおおっぴらに端末を借りる訳にも
いかず頼りのギルフォード卿は不在で困っていたら、ちょうどグラストンナイツのデヴィッド卿と出くわした。
彼らグラストンナイツは亡きダールトン将軍から僕の話をいろいろと聞いていたらしく、なにかと良くしてくれる。
いわく「ひょっとしたら兄弟になっていたかも知れないしな!」だそうだ。
僕を養子にしたかった、と言ってくれたダールトン将軍。
あの日、コーネリア様のグロースターを貫いていたランスが将軍のものだったことは公にされていない。
彼のこれまでの功績・人望・名誉全てが失われるような話を、ただの状況証拠だけで決めつける訳にはいかないのだ。
僕だって将軍がそんな事をするとは考えられない。あの夜、おそらくダールトン将軍と最後に会話をしたのは僕だ。
その時の将軍の苦しげな声を思い出して僕は唇を噛み締める。ひょっとしたら彼はゼロに脅されていたのかもしれない。
ひとりで行かせるべきじゃなかったんだ。
184:(・∀・) ◆nJT0b6Jals
08/11/20 21:34:29 aSL4Zj6O
デヴィッド卿にお願いして端末を拝借し、何人かの教師の顔を思い出して名前をインプットしてみた。
最初はなにかとルルーシュに絡んでくる(ように見える)体育教師の女性。どうせ偽名だろうから手間取ると
思ったが、あっさり該当者が見つかり僕は拍子抜けする。
ヴィレッタ・ヌゥ。なんと男爵様だ。さすがにこれには驚いた。普通、男爵が体育教師はしない。
(ちなみにロイドさんは伯爵だけど、彼が例外中の例外であることは親衛隊に入ってからようやく理解した)
調べてみると彼女はブラックリベリオン以降に爵位を与えられている。…これはなにかの符合か?
写真を眺めているうちに、彼女の軍服姿にどこか見覚えがあるのに気がついた。今となってはかなり昔のように
感じられるが、記憶を探しにゲットーをうろついているときに僕は彼女と遭遇している。彼女は軍服で(たしか胸に
羽を挿していた。純血派の証だ)、僕は特派の制服を着ていたのでお互い気付かなかったのかも知れない。
そのまま画面をスクロールしていった僕は彼女の現在の所属に目を留め、さらに驚愕した。
機密情報局。皇帝直轄の諜報部局だ。
なんてこった、藪をつついて出てきたのは蛇どころか頭がライオンのウロボロスじゃないか。
もう迂闊に探れるような内容じゃない。下手したら今この端末を借りているデヴィッド卿にも迷惑が掛かる
可能性を考え、僕はこれ以上の調査を断念する。僕はデヴィッド卿に礼を言い、政庁を後にした。
185:(・∀・) ◆nJT0b6Jals
08/11/20 21:36:35 aSL4Zj6O
新たに判明した事実は僕をさらなる混乱に招く。静かに考えられる場所を求め、僕は学校の屋上に足を向けた。
あの女教師、ヴィレッタ・ヌゥ。以前僕が会ったとき彼女はゲットーでゼロの手掛かりを探していた。
確か「気を失っている間にナイトメアを盗まれた」と言っていた。
考えるまでもなくおかしな話だ。ナイトメアを動かすには起動キーだけではなく識別ナンバーも必要だ。だから動かせる
ナイトメアを奪うには起動している状態でコックピットを開けて搭乗者を外に出さなくてはならない。だが彼女はナイトメアに
搭乗している状態で《誰か》に遭遇し、気がつくと独り外で立ちつくしていたと話していた。しかもなんの怪我もなく。
ゼロを捕らえたスザクはラウンズになり、ゼロの手掛かりを探していたヴィレッタは男爵になった。ゼロは皇帝にとって
それだけ価値のある人間だったと言うことだ。コーネリア様が行方不明になっているのもゼロが関係しているからか?
スザクにゼロの居場所を伝えられるぐらいだ。コーネリア様がゼロの正体、もしくはそのヒントを知った可能性は高い。
だがゼロは処刑され黒の騎士団はもう問題にならないぐらいの規模でしかない。それなのに男爵となったヴィレッタが
わざわざ教師の真似事をしてまでアッシュフォード学園を監視する意味は?皆の記憶はどうしておかしくなった?
なぜナナリーがいなくなった?コーネリア様はなぜ姿を消した?ゼロは本当に死んだのか?
手掛かりとなりそうな点はいくつも見つかるも、その点と点を繋ぐ線が見当たらない。
僕は途方に暮れていた。
186:(・∀・) ◆nJT0b6Jals
08/11/20 21:38:57 aSL4Zj6O
「ルールー!?」
ルルーシュを呼ぶ声と共に扉が開き、シャーリーが屋上に姿を見せる。
「あれ?ライだけ?ルルを見かけなかった?」
「いや、ここでは見てないよ」
「もう!どこに行ったのかしら?ルルってば本当にサボリ魔なんだから!」
今度はどこで賭けチェスに興じているのやら。ルルーシュのサボり癖は今に始まった話ではないので僕は苦笑する。
ルルを見かけたら捕まえておいてね!と言い残し、元気なシャーリーは階下に駆け戻っていった。
そう言えばシャーリーはまた「ルル」と呼ぶようになったようだ。もうすっかり仲直りしたのだろうか。
あの『他人ごっこ』は人ごとながら楽しい感じではなかったから、元に戻って良かったと思う。全く知らない人に対して
話しているようでシャーリーも演技派だな、と…。
ん?何だ?何かが引っ掛かる。『他人ごっこ』?
あの時のシャーリーの態度は、今の状況によく似ていなかったか?もしあれが『ごっこ』じゃなかったとしたら?
ルルーシュを知らない人のように話すシャーリー。
ナナリーを知らない人のように話すリヴァルたち。
答えは一番近くにあったじゃないか。どうすれば記憶をなくすことが出来る?何が原因で僕は過去を忘れていた?
「…《ギアス》なのか?」
学園が監視されているのは《ギアス》が関係しているのか?
僕の頭と身体を散々いじってくれたあのバトレー率いる軍の研究グループの主導で機情が動いているならば、今の
この状況も説明がつく。だけどそれならターゲットは僕のはず。なんでナナリーだったのか?
187:(・∀・) ◆nJT0b6Jals
08/11/20 21:41:30 aSL4Zj6O
僕が最後にナナリーに会ったのは学園祭の日だった。…いや違う。ブラックリベリオンの夜、僕はナナリーの
安否を確認している。思い出せ、あの時ミレイさんは何て言っていた?
(ルルーシュとナナリーは別の所にいるけど大丈夫、スザクくんが保護してくれているそうよ)
また、スザクだ。
なんなんだ一体。コーネリア様の時もナナリーの時も、違和感の中心近くにいつもスザクがいる。
スザク、君にいったい何が起きた?
少し前にナイトオブセブンとして戦地に赴く彼の姿をニュースで見た。圧倒的な力で敵を駆逐する「白き死神」。
ブリタニア人から畏怖と侮蔑を、日本人から嫉視と怨嗟を受けてひとり立つその姿を。
自分が成せなくても、誰かがバトンを受け取ってくれればいいと真っ直ぐな瞳で語った彼。
ユフィを亡くしたあの日、最後に見たスザクの瞳を思い出す。
今なら分かる。あれは僕がかつて駆けた戦場で見た沢山の兵士達、彼らの瞳と同じ色だ。戦いを繰り返すうちに
僕も同じ色に染まっていった。その先にあったのは、ただ深い絶望と後悔と…孤独だけ。あの時スザクを
引き留めていれば、何か変わっていたのだろうか。僕に何か出来たのだろうか。
僕は携帯を開く。スザクの携帯の番号はずっと圏外のままで通じない。あの日以降、これまで何回かメールを
送ってみたけれど返事はなかった。エラーにはなっていないからアドレスは生きていると思うけど。
屋上を心地よい風が吹き抜ける。あの学園祭の日からもうずいぶん長い時間が経ってしまったような気がする。
ここはあの日のままなのに、今の僕はたったひとりだ。
188:(・∀・) ◆nJT0b6Jals
08/11/20 21:44:58 aSL4Zj6O
校舎を出てクラブハウスに戻ろうとした僕の耳に聞き覚えのある声が響いた。
「ライ!」
すらりとした体を包む白いラウンズの制服。記憶に残る快活なその笑顔。円卓の騎士、ナイト・オブ・ナイン。
ノネット・エニアグラム卿その人だった。
「エニアグラム卿!なぜここに!?」
にこやかに近づいてきたエニアグラム卿は、僕の問いには答えずそのイイ笑顔のまま僕を思いっきり殴った。
甘んじて受けた拳とは言え、かなり痛い。
男子学生を殴り飛ばすラウンズ、と言う恐ろしい図を他の生徒達は見ないフリをしてくれている。
「どうして殴られたかもちろん分かっているな」
「イエス、マイ・ロード」
僕はうなだれる。1年ほど前、卿と別れる際に僕はコーネリア様をお守りすると約束をした。それを守れなかった
僕が受ける罰は本来こんなものじゃ済まない。
「そうだ、これは殿下をお守り出来なかった分」
そう言ってエニアグラム卿は今度は腕まくりをした。ちょ、なんでもう一回拳を作っているんですか。
「で、次は私を『エニアグラム卿』と呼んだ分だ」
「わ、わかりました。ノネットさん」
慌てて名前を言い直すとエニアグラム卿、もとい、ノネットさんは満足げに笑った。
(これからはユフィ、と呼んで下さいね)
もうひとり、呼び方にこだわっていた少女を想う。
胸がえぐられるように痛んで、思わずノネットさんの笑顔から目を逸らせた。
189:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 21:46:43 27kVFz4o
支援
190:(・∀・) ◆nJT0b6Jals
08/11/20 21:48:50 aSL4Zj6O
ノネットさんは座り込んだままの僕の側にしゃがむ。そしてくしゃくしゃに髪をかき混ぜながら、僕の頭を撫でてくれた。
「つらかったな」
その言葉に僕は目を見張る。この人は本当に、なんで!
ユフィを失ってつらかった。でもコーネリア様や、スザクの方がもっとつらい思いをしている。
ダールトン将軍を亡くしてつらかった。でもグラストンナイツ、将軍の「息子」たちはもっと悲しんだだろう。
コーネリア様を守れなくてつらかった。でもギルフォード卿の方がずっと自分を責めているに違いない。
ナナリーが居なくなって、学園の皆に何かとんでもない事が起こっているのに僕にはなんのすべもない。
僕は一度も言えなかったのだ。「つらい」と。
僕は誰かに言いたかったんだ。「つらい」と。
(力になろうとしている人間がここにいるってこと、それだけは知っておいてほしいんだ)
(君はひとりじゃない。それを忘れないで)
そうだったな、スザク。
僕はひとりじゃない。自分しか信じられず破滅の道を歩んだ過去の「私」はもういない。
スザク、君が信じてくれた。生徒会のみんなが、コーネリア様が、ノネットさんが、ギルフォード卿が、
ダールトン将軍が、従ってくれた部下の皆が僕を信頼してくれた。
僕はもうひとりじゃないんだ。
「…大人って凄いですね」
色んな想いがぐるぐる渦巻いているのに、結局僕の口から出てきたのはそんな間抜けな言葉だった。
ノネットさんはにぃっと笑うと、突然僕を抱えてヘッドロックで押さえ込む。
「誰が年の功だって?」
「言ってませんっ!ノネットさん、い、痛いです!!」
男子学生とじゃれるラウンズ、と言う恐ろしい図をやっぱり他の生徒達は全力で見ないフリをしてくれていた。
191:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 21:49:39 27kVFz4o
支援
192:(・∀・) ◆nJT0b6Jals
08/11/20 21:51:30 aSL4Zj6O
親衛隊篇アナザー/NO MATTER WHAT エピローグ
夕方、部屋を訪ねるとルルーシュは以前と変わらない様子で僕を歓迎してくれた。
「お前とチェスなんて久し振りだな」
嬉しそうにチェス盤に駒を並べていく。彼は白の駒を取り、僕は黒の駒を並べる。以前彼と対戦するとルルーシュは
いつも黒の駒を好んで選んだ。そんなところにもルルーシュの変化を感じてしまう。
…とは言え、ルルーシュのチェスの腕前は全く変わっていない。僕も善戦したつもりだったけど黒のキングは
白のルークに追いつめられてしまった。僕は自らのキングを倒し、両手を挙げて降参の意を表す。
今の1局の手筋を検討しながらルルーシュが笑う。
「軍勤めで腕が鈍ったか?ライ」
「否定はしないよ…」
前は五分五分な戦いが出来たと思っていたのに少しショックだ。頻繁に賭けチェスをしているルルーシュと軍で
対戦相手がいなかった僕との差が開いてしまっている。ノネットさんはチェスを嗜む人だろうか。今度聞いてみよう。
「そうだルルーシュ、これ前に借りていた本。長い間借りていてゴメン」
鞄から本を引っ張り出し、ルルーシュに手渡した。
「気にするな。面白かっただろう?同じ作者の本が他にもあるから読んでみるか?」
「ありがとう。是非、と言いたいところだけど実はまたちょっと留守をすることになったんだ」
僕がそう告げるとルルーシュはその秀麗な眉を寄せた。
「また軍の仕事か?」
「そうと言えばそうだけど、違うと言えば違うな。2割が仕事で8割が個人的な用だ」
「長くなりそうなんだな」
「うん、正直どれぐらい掛かるか見当もつかない。この《エリア》を出て、ブリタニア本国へ行って来る」
193:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 21:52:32 27kVFz4o
支援 すいません続きどなたかお願いできますでしょうか
194:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 21:57:16 hGFLfu7q
支援
195:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 21:58:44 hGFLfu7q
支援
196:(・∀・) ◆nJT0b6Jals
08/11/20 22:02:52 aSL4Zj6O
「…それを聞いたらなおさらコイツが必要だな」
ルルーシュは書棚に向かうと1冊の本を抜き取る。そして僕の胸にポン、とその本を押し付けた。
「これは俺が気に入っている本なんだ。もう何回も読んだのに、時々無性に読み直したくなってしまう。
またこれを読み直したくなる前に返してくれると有り難いのだが?」
「ルルーシュ」
その彼らしい、遠回しな気遣いが嬉しかった。
「ありがとう、ルルーシュ」
ルルーシュに返した本にはナナリーが僕に折ってくれた折り鶴が挟んである。表紙カバーの折り返しに隠して
あるからすぐには気付かないかもしれないけど、厚みがあるので開いてみれば分かるだろう。
ナナリーを忘れてしまっているルルーシュ。ギアスによって記憶が変えられているのなら元に戻すのは
難しいけれど僕だって自分自身に掛けた《すべてを忘れる》ギアスは解けたじゃないか。
(千羽折ると願いが叶うそうなんですよ)
ナナリーの言葉が蘇る。
きっと元に戻してみせる。
言葉にすることはできないけれど、それは確かに僕の誓いの印だった。
197:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 22:04:18 hGFLfu7q
支援
198:(・∀・) ◆nJT0b6Jals
08/11/20 22:05:19 aSL4Zj6O
部屋を見渡し綺麗に片づけられたことに満足する。まとめた荷物を肩に掛け、部屋の鍵を机の上に置いた。
短い間だったけどたくさんの思い出が詰まったアッシュフォード学園。僕の「家」。
優しくて暖かいこの場所を、今日僕は出ていく。
ノネットさんは僕の同行を快諾してくれた。ブリタニア本国に渡り、コーネリア様の行方を捜すのと平行して
ギアスについての調査を行う。自分が持っている力なのに、僕は驚くほどギアスについて何も知らない。
それにゼロ。彼は本当に処刑されたのだろうか。ナイト・オブ・ラウンズのノネットさんと一緒にいれば、
同じラウンズのスザクと会う機会もあるだろう。一度直接会って話がしたい。
スザクが何を背負っているのかわからない。
ルルーシュに何が起こっているのかわからない。
ナナリーが何処に消えてしまったのかわからない。
わからない事だらけだけど、それを嘆くよりまず一歩先に踏み出そうと思った。
《保護者》のミレイさんには電話で学園を離れると伝えてある。つい2ヶ月前に歓迎会をしたのに
格好悪いじゃないですか、と送別会は丁重に辞退した。本当のところは皆との別れがつらいから、夜のうちに
こっそり出ていくつもりだった。昼間とはうって変わって静かな夜の学園に僕の足音だけが響く。
199:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 22:06:30 hGFLfu7q
支援
200:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 22:06:31 42dmyAcm
支援
201:(・∀・) ◆nJT0b6Jals
08/11/20 22:07:42 aSL4Zj6O
僕が校門を出ようとしたときだった。
「なっ…」
生徒会の皆が待ち構えていた。ミレイさん、シャーリー、リヴァル、ルルーシュ、そして控えめにロロもいた。
「こーんな夜になってから何処に行くのかなー」
リヴァルが僕の肩を組み、脇腹に軽くパンチを入れてくる。
「お前の行動なんて充分予測済みさ」
そう言って笑うのはルルーシュ。彼にここを離れることを告げた時点で、こっそり出ていくなんて無理な話だった。
「たまにはメールしてね!あたしもメールするよ!!」
と、シャーリーが言えば、ミレイさんは僕に人差し指を突きつけて宣言する。
「早く帰ってきなさいよ!お姉さん、ライちゃんと一緒に卒業できるまでここに居座ってやるからね!」
「会長、それ笑えません…」
リヴァルが突っ込む。ミレイさんなら本当にやりかねない。なるべく早く帰ってこようと僕は決意した。
ひとりひとりに見送りのお礼を言い、名残惜しくならないうちに僕は歩き出す。
「いってらっしゃーい!!!」
皆の声が夜空に響く。僕は振り返り、笑って大きく手を振った。
うん、帰ってくるよ。絶対に。ナナリーと、スザクと、それとカレンも一緒に。
そうしたらニーナも呼んで大きなピザを焼こう。また失敗するかもしれないけれど、皆と一緒ならそれでも楽しいよ。
ユフィが望んでいた世界はきっとそんな姿をしているはずだから。
親衛隊篇アナザー/NO MATTER WHAT 終
202:(・∀・) ◆nJT0b6Jals
08/11/20 22:08:42 aSL4Zj6O
#(・∀・)あ、予告のレス番間違いでした。前スレ>>636の続きでした
#初投下の長文連載におつき合いありがとうございました。支援と感想に心から感謝
#ロスカラ親衛隊篇からR2までの長い助走、って感じの話になりました
#でも結局ノネットさんにお持ち帰りされているのは一緒。いわゆる鴨ネギ
#この後はラウンズ篇にいくも良し、ギアス嚮団に絡めて若本篇にいくも良し、大逆転ルルタニア篇にいくも良し
#伏線は仕込んであるので分岐はいくらでも考えられますが、「NO MATTER WHAT」は今回で終わりです
#では、またどこかで
203:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/20 22:52:03 XvaVKI67
>ぷにぷにさん
面白かったです!
ともすればとても淡白に見えそうなライなのに、
味気なくならずにうきうきと読み進めることができるのは、
他のキャラクターがまた彼ららしくライの周りを彩っているからなんでしょうか。
それぞれがそれぞれに、ライを捉えて、受け止めている様子が
なんだかとっても面白い。
本筋の抱える色々な秘密が気になるこのごろですが、
こんな幕間もきっちり面白いって素敵だなあと思いました
次回を拝見できる日を心から楽しみにしています。
>(・∀・)さん
面白かった・・・
状況を分析し、じりじりと真実ににじり寄っていくライ。
彼のさまざまなことに対する後悔と、ルルーシュの変化。
ノネットさんの年の功な発言には何かぐっと来るものがありました。
ルルーシュはどんな本を貸してくれたんだろう、
そんなことを考えてみたり。
こ、これでおしまいですか?気になることは尽きないのですが・・・
(・∀・)さんの文章とても読みやすく、面白かったです。
またどこかで作品を拝見できることができたなら幸せです。
ありがとうございました!!
204:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/21 00:47:31 LuXcU19f
>>202
(・∀・)卿、GJでした!
変わってしまった学園を探るライ
そして、いくつかの手掛かりは見付けても、最終的には答えに行き着かない。
こういうの好きだ!
真実を探るために踏み出すライ、それを見送る仲間、イイねぇ……
……終わった!?
続きが気になってしょうがねぇ!
しかし、諦めも肝心、そう
貴公が次に投下される時を、全力を挙げて待ち続けたいと思います!
205:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/21 15:22:57 x+JkBRs4
・・・ロスカラSSスレ移転問題に関するお知らせ・・・
現在、このスレの板移転について以下の外部避難所で議論がされています。
>>55 避難所(仮)
PC用
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)
携帯用
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)
現在使用しているギャルゲー板は、連続投稿や過剰投稿に関する規制が厳しいため、
それらの問題が回避できる 文化カテゴリ:創作発表板 への移転が提案されました。
(問題の概説、創作発表板のスペック等は以下のとおり:前スレ802-803参照
スレリンク(gal板:802-803番))
移転の是非、移転場所やその方法などについて、
上記避難所議論用スレの参照、意見交換にご参加ください
・・・・・・
206:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/21 17:17:22 nxM9jchZ
(・∀・)さん、お疲れさまでした。
第1章が終了した、という感じでしょうか。
元通りの学園に戻って欲しいとも思いますが、
ライの今後に期待です!
207:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 11:57:09 iY2JvRLb
土曜だというのにこの人の少なさは一体…
208:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 12:45:47 +2Qv/ABh
遅ればせながらも(・∀・)卿、GJでした!
今回は目頭が熱くなりました…
これからライはどう進んでいくのか、想像はいくらでも膨らんできますね。
卿の次回の投下を全力でお待ちしております!
209:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 13:47:05 uQAZTE0e
これで夜も同じだったら…
210:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 14:36:27 Clkuk8Bc
これもひとつの結果か・・・
211:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 16:22:09 jUn/LuDK
書きかけを抱えてる人がいたら辛いと思うよ。
ageてまで言うようなことじゃない。
212:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 18:34:58 ZwMGYw19
むしろ嵐の前の静けさなのだと考えよう
213:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 19:22:40 62dgzBSO
スパイ
工作員
指揮官
騎士
参謀
軍師
なんでもこなせる
ライは孔明クラスの天才だなw
214:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 20:36:05 d+nX7MR+
スレ違いだわageてるわ内容がおかしいわスレが過疎ってくるとおかしなのが湧くな
215:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 20:55:41 Yoh6sF94
投下は幸せ!!
9時15分ごろ投下させていただきました!
9~12レスぐらいだと思いますので
支援をヘルプ!!でお願いいたします
216:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 21:02:42 5lCBotWk
なんかちょっとわかりにくいがとりあえず支援待機
217:カズト
08/11/22 21:14:02 Yoh6sF94
タイトル「追憶の旅路 第十二章 最後の安らぎ」
カップリング 今回は(ライ×オリキャラ)×カレンというややこしい形です
注意点
・実質完全オリジナルです
・カレンがライの過去編を精神体という形で見ております
・オリキャラ多数 あくまで別人です……
・今回は甘い……です
初めて読む方へ
心を閉ざしたライの心に飛び込んだカレン
ブリタニアの辺境の国の皇子
ライエル=スメラギ=フォン=ブリタニア
「魔法使い」からギアスを授けられ
父と兄達を殺し、ついに王となった
改革を推し進めていくが
いつしか、心が磨り減っていき
ギアスも不安定になっていく・・・・・・
「北の蛮族」との決戦が少しづつ近づいていく中で
ライは一人の少女と出会う・・・・・
帝都の皇女レフィーナ=リ=ブリタニア
彼女はライの心に何をもたらすのか・・・・・・・
218:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 21:14:13 d+nX7MR+
ホントだ支援します。
219:カズト
08/11/22 21:16:27 Yoh6sF94
ライはアレクサンデルとチェスを打っていた
膠着した局面でライはキングの駒を取った
「むうううう!キングを!!」
この一手を境に形勢はライに有利になっていった……
「リザインします……」アレクサンデルは投了した
「ふう……これで10勝10敗……勝率五割ですね」ライは息をついた
「いやはや……あそこでキングを動かすとは……
しかも、キャスリングを使うことなく……」
「王たる者、危機を知らねば高みに登れません……」
「まさか、軍でもトップクラスのアレクと互角に打てるなんて、すごいですわライエル様
あの……私にも教えてもらえませんでしょうか……チェスを……」
「え?ええ……構いませんよ……自分でよければ……」
「ライエル様……動かないで下さい……そう、そのまま……」
「はあ……」ライはバルコニーで直立不動の姿勢をとらされていた
レフィーナはイスに座ってライの姿をスケッチしていた……
先遣隊……いやレフィーナ皇女が来てからのライは妙にイライラしていた……
イライラしているというのは正確ではない……何というか、モヤモヤしてるというか……
よくわからない感情がライの心を支配していた……
220:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 21:17:13 5lCBotWk
支援
221:カズト
08/11/22 21:19:04 Yoh6sF94
その日の夜……
今日の政務を終え、気分を変えるために庭に出た……あの時の木があった
何年前だろうか……ここで庭の木にうずくまっていた事、自分の無力を味わい、
そして「魔法使い」と契約し、ギアスを手に入れた時の事
父と兄を殺し、王座を手に入れた……
だが、今はどうなのだろうか、今までどれだけの命を奪ってきたのだろう……
すでに後には引けないのだ、奪った命の重みだけ前に進まなくてはならない……
「北の蛮族」の脅威は日を追うごとに増している
奴らとの全面戦争は既に目前だった……
「工作員」も仕込みは十分であるが、国力の差は如何ともしがたい……
この戦で全てを終わらさなくてはならない……そして……そして……
あれ……何のために?私は……奴らと戦ってきたのだろう……?
そんな事を考えていていたら、レフィーナ皇女が目の前にいた……
「どうかなされたのですか?ライエル様……」
「……!こ、皇女殿下!?お休みになられていたのでは!!」
「眠れなくて……夜風に当たろうと庭に出たらあなたがいました
それよりも……ライエル様、皇女殿下というのは、何か固くてしっくり来ません……あ、あの……名前で呼んでくれませんか……」レフィーナは妙にモジモジしていた……
「な、名前ですか……レ、レフィーナ……姫……」なぜかライは緊張した……
「な、なんですか……?ライエル様」
「え?な、名前で呼んでほしいって……」ライは戸惑った……
「あ……そ、そうですね……」知らない間に会話が止まっていた……
「あ、あのレフィーナ姫はなぜ我が国の視察に来られたのですか……」ライが気まずい沈黙を破ろうと言葉を紡いだ
「最近の帝都は安穏としています……辺境に守られてる事が当たり前になって、あなたの国をはじめ他の辺境を蔑ろにしているのです……
辺境というものを知り、辺境の様子を訴える事で、帝都の者達に危機意識を促す事ができればと思いまして……
そ、それと……興味があったんです……ライエル様……あなたに……」
「えっ!?」ライの心臓の鼓動が一瞬跳ね上がった!
222:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 21:19:27 5lCBotWk
支援
223:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 21:20:13 d+nX7MR+
支援
224:カズト
08/11/22 21:22:13 Yoh6sF94
「あなたは評判が悪いのです貴族の間で……
ですが、調べさせた所……治安は良好で民の評判は非常に高く、帝都に来ていた商人からは、商売がやり易いとあなたの事を褒めていました……
この違いは何なのかと思い、私はこの国の視察を志願したのです……
あ、あの……個人的に聞きたいのですが、後宮……でしたか?
男の人という者は、そういう事が好きだと聞きましたが……なぜ、廃止されたのですか?」レフィーナは顔を赤らめながら聞いた
「ああ……あそこは権力の温床となっていましたから……それに、ノーブルオブリゲーションもわからないくせに政治に口を出し、父上に宝石や香水をねだり、贅沢三昧……
母上をコレクションし……子供の僕に色目を使い!安穏と暮らしているだけの醜い女達が集まっている場所など!!……っハァハァハァ……すいません」
レフィーナの前で熱くなってしまった事をライは恥じた……
「フフッ……そういう所もあるんですね……」レフィーナはライの子供っぽい部分を見て嬉しそうに笑ったそしてさらに言葉を紡ぐ……
「あの……ライエル様……私もそういう類の女性でしょうか……?」
そう言って訴えるような顔をした……
「え……?いや、あなたは違います!!そんな女達とは!!あなたは優しくて!勇気があって!き、綺麗で!!」(な、なぜ?僕はこんなに必死に弁解を!?)
「あ……ライエル様……うれしい……」レフィーナは目を潤ませる……
ライは、そんな彼女の瞳から目が離せなくなってしまっていた……
自分の心臓の音が聞こえていた……
がしっ……
ライは彼女の肩を掴んだ……
ライは彼女の顔……いや唇に吸い寄せられていく……
夜の月に照らされた二つの影は一つに……重ならなかった……
ライはレフィーナを肩を掴んだまま顔を離していた……
「っ……ハァハァ……も、申し訳ありませんレフィーナ姫……」
「ラ、ライエル様……?」レフィーナは戸惑っていた……
225:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 21:22:29 d+nX7MR+
支援
226:カズト
08/11/22 21:25:09 Yoh6sF94
ライは苦しかった……ライの手は既に多くの血で穢れていた……
ギアスという魔道の力も持っていた……父を……兄達を殺した……そして、さらに多くの者を……
そんな自分が彼女のような清らかな存在と口づけを交わす資格があるのだろうか?
「ライエル様……何か悩んでおられるのですか?」
「悩みですか?「北の蛮族」との……」
「違います!あなた自身のことです……あなたは何に苦しんでいるのですか?」
「……っ!!」ライは彼女の鋭さに胸を突かれた!
「私でよければ話してくれませんか……?」レフィーナは真剣に尋ねる
「……な、なんでもありません!!」ライは逃げるようにしてその場を去る
「ライエル様……この世に……相談できないことなんてないんです!!」
逃げるライの心にレフィーナの声が響いていた……
ライは自分の部屋で頭を抱えていた……
話せるわけが無いのだ、ギアスの事を……こんな魔道の力など……
(この力は君をひとりぼっちにする……)「魔法使い」が言った言葉……
孤独……ライはその言葉を噛み締めていた……
(何をしているんだ……なぜレフィーナ皇女を部屋に連れてこない……?)
ライの前に、「そいつ」は現れた……
ライの前に現れたのはライ自身だった……ライは大して驚かなかった……
「何なんだよ、うるさいな……」
(なぜお前は彼女をモノにしない……できたはずだろう?彼女をモノにすれば、皇帝の地位に一歩近づく……お前はこの国を手に入れることができる!!おまえ自身だって彼女が欲しいんじゃないか?)
「うるさい!!」ライは、すっくと立ち上がり、「そいつ」に殴りかかる!!ライの拳は空を切る……
(おいおい……自分で自分を殴れるはず無いだろ……)
「うるさい!!」ライはそれでも「そいつ」に拳を振るう
227:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 21:25:38 5lCBotWk
支援
228:カズト
08/11/22 21:28:38 Yoh6sF94
(彼女に話せるわけ無いよな……ギアスを使って父を殺し!!)
「ぐ……」ライは何も言い返せない……
(ロベルトを追い詰め……カイドーを死なせ……改心していたダニエルを殺した!!)
「うるさいと言っている!!」
(話せたら楽だろうなあ……だが、そんな事はできないだろう……?
解決する方法はあるじゃないか……
そう……ギアスだ!!レフィーナに使うんだよ!!)
「そ、そんな事できるはずが……」
(彼女はお前に好意を持っている……ギアスを使おうと何も変わらない……
今までそうやって来たじゃないか……お前はもう人間とは言えないんだよ……)
「うるさい……うるさい!!」
(バケモノが人間に愛されようなんて虫が良すぎるだろ……
はっきり言ってやる!もう、お前はギアスでしか愛を得る事ができないんだよ!!)
「うわあああああああああ!!」
ライは無我夢中で「そいつ」の胸倉を掴み額をぶつけた!!
目の前にあったのは扉だった!!
ゴッ!ォォォォォォォォォォ……
ドサッ……
ライは自ら扉に頭をぶつけ倒れた……
「陛下!!如何なされましたか!?」召使いが音を聞き駆けつけたのだった……
翌朝、ライは目覚めると医務室のベッドにいた
頭には包帯が巻かれていた
「陛下……如何なされたのですか?召使いの者は大きな音がしたと……」
「だ、大事無い……それより、もう朝か……今日の政務に……」
「今日はお休みになられては……ミコト様もそう仰られています……」
「大丈夫だ……少し落ち着いたよ……」そう言ってライは医務室を出た……
229:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 21:28:52 d+nX7MR+
支援
230:カズト
08/11/22 21:31:00 Yoh6sF94
しばらく歩いていると、話し声が聞こえる
レフィーナ皇女とアレクサンデル将軍だった
「姫様、この国の視察及び援軍派遣の話し合いは済ませました……
我々も帝都に帰り、軍の編成をせねばなりませぬ……」
「アレク……私はこの国に残ります……父上にはあなたから言っておいてください」
「そうは参りませぬ!姫様を置いていっては、皇帝陛下に申し訳が立ちませぬ!!」
「私は残ると言ったら残ります!!」
そう言ってレフィーナはアレクサンデルを無視して歩き去っていた……
アレクサンデルはただ黙って見送るしかなかった……
「失礼、アレクサンデル殿……如何なされたのですか?」
「おお……これはライエル王よ……援軍については目途が立ちましたので
いったん帝都に帰らねばならぬと思いまして……」
「レフィーナ皇女殿下……の事ですね?」
「はい……帰らぬと申しまして、姫様はああ見えてかなり強情な性格ですから……」
「……ふむ、私が皇女殿下を説得いたしましょう」
ライは夜にレフィーナを自室に呼んだ
「ライエル様……あの……何か御用でしょうか……」レフィーナは頬を赤らめていた……
「レフィーナ姫……あなたに渡したいものがあります……」
ライは細長い木の箱を机の上に置いた……
「これは……?」レフィーナは箱を開けた
中にあったのは、日本刀だった……
「そ、その……小刀の方です……そ、それは私も戦で使った事はありません……」
ライは師匠の海堂の形見分けについて語った……
「その様な大切なものを私に……」レフィーナの目は輝いていた
「レフィーナ姫……どうか、それを持って帝都に……」
「帰りません!」真摯な瞳がライを見据える……
「な、なぜですか?もう用事は済んだはずです!」
「あなたの事を放っておけと言われるのですか?私はここに残ってあなたの側に……」
「もうすぐ奴らとの全面戦争が始まります!!ここは危険なのです!!アレクサンデル殿もそれをわかってるから、貴女を帝都に……うっ!」
231:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 21:31:24 d+nX7MR+
支援
232:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 21:33:25 5lCBotWk
支援
233:カズト
08/11/22 21:34:23 Yoh6sF94
ライの背後に「そいつ」がいた……
(なあ……レフィーナ皇女はここに居たいって言ってるじゃないか……
お前も望んでいるだろう?彼女にここに居て欲しいって……)
(う、うるさい!だまれ!!)
(一体何を遠慮する必要がある……お前にはギアスがある……
さあ……命じろ!「私を愛せ!」と!!「私に尽くせ!」と!!)
(う……うう……)
がしっ
ライの両手がレフィーナの肩を掴む
「えっ……!?」レフィーナはライから何か違う気配を感じた……
ライはそんな彼女から怯えの瞳を感じた……
(ち、違う……何かが違う……こんなのは間違っている気がする!!)
必死で自分を取り戻したライは彼女にギアスをかけた……
「ライエル=スメラギ=フォン=ブリタニアが願う……」
数日後
レフィーナ皇女はアレクサンデルに伴われて帝都に帰る事になった……
ライは配下の兵士と共に彼女を見送る事になった……
なぜライは大切な刀の片割れを彼女にあげたのだろう……
ライは彼女に何かを伝えたかった……
ライは女性というものを知らない……
でも何かをあげたい……
宝石は駄目だった……
後宮の醜い女達を見てきたライにとっては自分の醜さを隠す綺麗なだけの石でしかない……
香水も駄目だった……
自分の醜い気配を誤魔化す芳しいだけの水でしかない……
何をあげればいいのかわからない……
それが……らしからぬ武骨な物というのはわかっていた
だが、ライは本能で知っていたのだろう……
贈り物というものは、モノではなく心を送るものだということを……
234:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 21:35:23 5lCBotWk
支援
235:カズト
08/11/22 21:37:51 Yoh6sF94
「……ル王!ライエル王!!」
「っ!あ……これはアレクサンデル殿!!」
ライは声をかけられたことに気付いていなかった
「よくぞ姫様を説得してくださいました!!感謝いたします!」
「説得……ですか……
アレクサンデル殿……どうか皇女殿下の事をよろしくお願いいたします……」
「当然です!!この命に代えましても!!」
レフィーナが別れの挨拶にライの前に立った……
「ライエル様……どうか御身を御自愛くださいませ……
帝都で待っておりますわ……貴方を……」
「はい……皇女殿下もどうかお達者で……」
(これでいいんだ……これ以上一緒にいると僕は彼女を傷つける……)
ライは指で唇を触った……
あの夜、彼女の唇に触れかけた時、
彼女の吐息がライの唇にわずかにかかっていたのを思い出した……
ライはそれを暖かく感じていた……
「姫様……贈り物……にしては随分と武骨ですなあ……」
「いえ……あの方らしいです……」とても嬉しそうに微笑む
レフィーナは馬車に乗り込みながら、ライから贈られた細長い箱を自ら大事そうに抱えていた……そして、ライに一礼して馬車に乗り込んだ……
ライはレフィーナを名残惜しそう見送っていた……彼女の姿が見えなくなっても……
彼女は結果的に「あの惨劇」から免れる事になったのだが、それは彼女にとって幸せだったのかどうかはまだわからない……
236:カズト
08/11/22 21:40:33 Yoh6sF94
カレンだけが知っていた……これが二人の今生の別れだと言う事を……
(なんで……?なんであたしは……)
ライが彼女と一緒にいると胸が苦しい……
ライと彼女がキスしそうになったのを見て、心に黒い靄がわき上がる……
ライが彼女に大切な刀を贈ったのを見て嫉妬し、そんな自分が嫌になる……
それでもなぜ彼女に同情しているのだろうか?自分でもわからなかった……
ライから恋敵が去って嬉しいはずなのに……
その夜……ライの体に異変が起きた……
ぐにゃり……と視界が歪む
「うっ……あ、あれ……?くっ……ハァッ、ハァッ……」
部屋に戻ったライは突然、強い眩暈に襲われた!即座にベッドの柱を掴む……
「ぐっ……がっああああ……!!」
さらに、目の奥が割れるような痛みが襲ってきた!
単なる頭痛じゃない!!
それでもライは痛みを抑えるため机に仕舞っている睡眠薬を取り出そうとした……
ハァ……ハァハァ……
一歩一歩が長く感じた……ようやく机に辿り着く……
がらっ……
引き出しを開けた途端に眩暈と痛みは治まった……
「ハァ……ハァハァ……あ、あれ……?一体……」
色々な事もあってか、ライは戸惑いながらも眠りについた……
それは力を増していき悪魔という形を取るように……
ライという殻を破ろうとしていた……
237:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 21:41:12 5lCBotWk
支援
238:カズト
08/11/22 21:45:15 Yoh6sF94
投下終了です
最近過疎ってるのは移転に関するゴタゴタとか
他の職人さん達の雌伏の時だと思ってみたり
なかなか甘い描写は難しいですなあ・・・・・
次回あたりでなんとかリンクできそうです
支援感謝!!ではまた!!
239:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 21:55:34 5lCBotWk
>>238
おつかれさまでした!
ひと時の安息、皇女の温かさがすてきでした。
運命のときが、近付いているのでしょうか。
ささやかな幸せが転落の予兆のようで恐いですね。
文章で、気になるところをひとつだけ。
三点リーダ(…)を多用されていますが、
ここまで使わなくても十分情緒は表現されていると思いますよ。
それでは。次回を拝見できるのを楽しみにお待ちしています。
ありがとうございました!
240:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/22 23:53:38 epYWO1vN
>>238
GJです!!
続き待ってます。
久々に来たら移転とかで騒いでたんだ・・。
そういうのがSS投稿をしにくくなってるのだろうに。
今まで通りでいいじゃないか
241:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 00:03:56 yEUIJpqz
>>238
カズト卿、GJでした!
淡い恋、暴走の兆し、あぁ、盛り上がってきました!
向かう先は悲劇、しかし当人たちには知るよしも無し!
ライの精神状態、かなりヤバげでしたね。
色々とどうなるのか非常に楽しみです!
貴公の次の投下を全力でお待ちしております!
242:ライ×C万歳
08/11/23 01:56:27 9AExL+Jw
こんばんわーライ×C万歳でーす。
新しい短編がやっと書けた…
カップリングはライと騎士団オペレーターの双葉綾芽です。
ぶっちゃけこのカップリングにしたのは前に話した折笠富美子萌えの友人のゴリ押しっすw
投下良いですか?遅いのであと七分ほど誰かいるか確認できなかったら今日は引き下がるです。
243:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 01:57:08 kCZ43/3C
支援しますぞ
244:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 01:57:58 UBhCZu0h
います。支援待機。
245:ライ×C万歳
08/11/23 02:00:35 9AExL+Jw
よし…ではいきますか。
タイトル:チョコレート
カップリング:ライ×綾芽
備考:エロさも含めろとの頼みでしたので少しのえっちぃ描写あり。苦手な方は読まないほうがいいかも…
行きます。
246:ライ×C万歳
08/11/23 02:02:03 9AExL+Jw
チョコレート
「何故だルルーシュ!?なぜギアス饗団の虐殺なんかやったんだ!?」
時計が午後十時を指した頃、中華連邦に滞在する戦艦斑鳩にあるライの自室で、ライは自室のモニターに映るルルーシュに向かって怒鳴った。
「脅威を防ぐためだ。俺にとってもお前にとっても、ギアス所有者が敵になっては面倒だろう。
それにV.V.も倒せた。」
ルルーシュは冷ややかに答えた。
ライは眉間の皺を深めながらデスクを叩き、ルルーシュを睨みつける。
「だからって、殺す必要はなかったはずだ!」
「…とにかく、これが一番手っ取り早く、面倒の無い作戦だったんだ。分かってくれ…ライ…通信終わるぞ。」
映像が切れ、画面が暗闇に包まれる。
ライは溜息をつくと、デスクを殴りつけた。
「ルルーシュ…君は…!」
247:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 02:04:28 kCZ43/3C
支援
248:ライ×C万歳
08/11/23 02:04:36 9AExL+Jw
ライはデスクに肘を付き、額を押さえる。
ライには分かっていた。
ルルーシュが虐殺を行った本当の理由…それはシャーリーの命を奪ったギアスへの報復だ…
ライとルルーシュの学友であり、ルルーシュに好意を抱いていたシャーリー・フェネット数日前、シャーリーは何らかの事情により、ロロに殺された。
ロロからは「シャーリーが拳銃を持ってルルーシュを追いかけ、危険と判断したからギアスを使って処分した。」と報告を受けている。
だが、シャーリーが銃を持ち、ましてやルルーシュを狙う人間ではないことを知っていたライはロロが何か嫉妬のような感情でシャーリーを殺したことを分かっていた。
そしてルルーシュは、シャーリーを苦しめたギアスを絶やすため、ロロを含むギアス所有者を粛清するためにギアス饗団を潰したのだ。
粛清の為の零番隊出撃の際、戦闘隊長であるライを呼ばなかったのはライなら絶対にこの作戦に反対し、部隊を引き上げたからであろう。
今やゼロ以上の信頼を騎士団で集めつつあるライは、ゼロの命を受けた零番隊すら「退け」という一言の命令で撤退させることが出来るかもしれない。
もしそうなった場合、ルルーシュの計画は失敗に終わる。
そしてもう一つ、ルルーシュがライを殺せなかったからだ。
ルルーシュは完璧主義者だ。ギアス所有者であり、ゼロを脅かしつつある存在になってきているライは間違いなく粛清の対象の一つとなっただろう。
現にロロが乗ったヴィンセントから爆弾が発見されたと密かに零番隊の隊員の一人から連絡があった。
ルルーシュがロロを処分しようとした証拠だ。
だがルルーシュは非情に見えて友情を大切にする男だ。
ギアス所有者といえども、友人である自分を殺すことが出来なかったんだろう。
だから粛清に支障をきたさないよう、ライを呼ばなかったのだ。
ルルーシュのロロを許せない気持ちは分かる。
だが一人の過ちを全てに押し付け、ギアス所有者を根絶やしにして良い訳がない。
それではブリタニアと同じだ。
ルルーシュはシャーリーが死んだ悲しみと憎しみに支配され、取り返しの付かないことをしてしまったのだ。
249:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 02:04:44 UBhCZu0h
支援
250:ライ×C万歳
08/11/23 02:05:59 9AExL+Jw
「僕は…どうすれば良い…」
ライは分からなくなった。
このままルルーシュに付いて行ってもいいのだろうか?
このままでは彼は昔の自分のように過ちを犯すかもしれない…
そんな彼にこのまま従って戦っても良いんだろうか…
そう思っていた時、インターホンが鳴り響いた。
「ん?」
ライは椅子から立ち上がり、ドアの方に足を進めて、ロックを解除した。
そしてドアが自動で開くと、黒の騎士団オペレーターであり、ライの恋人でもある双葉綾芽の姿があった。
「双葉さん…」
「あ、すみません!こんな夜遅くに突然お邪魔して…」
綾芽は頭を下げ、ライに謝ると、ポケットからデータスティックを取り出し、ライに渡した。
それはライが綾芽に頼んでいた現在の中華連邦内に存在する反抗勢力の情報だ。
「これ、渡しに来ました。」
「ああ、ありがと。」
ライはスティックを受け取り、ポケットにしまった。
ライが綾芽と交際を始めたのは二週間ほど前だ。
ライは超合衆国反対派の軍勢との戦闘で仲間を庇って負傷した。
その時に医療室で看病してくれた際に彼女の告白を受け、ライは彼女と付き合うことになった
しかし、ライは忙しい身のため、デートもまだしていないが。
251:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 02:06:49 kCZ43/3C
支援
252:ライ×C万歳
08/11/23 02:07:35 9AExL+Jw
「戦闘隊長…どうしたんですか?」
「え?」
「なんか…イライラしてるみたいです。」
「ちょっとね…」
ライは再び部屋に戻り、ベッドの上に腰掛けて頭を掻いた。
「あの、上がって良いですか?」
「あ…うん、良いよ、双葉さんは僕の彼女なんだし。隣に座っていいよ。」
「彼女」と言う言葉を聞き、綾芽は頬を染めながらライの部屋に入り、隣に座った。
ライは自分が綾芽を好きになった理由が自分でもよく分からなかった。
恋人になる前は、別に特別な交流をした訳でもなかった。
ただ仕事を手伝ってあげたり、山積みの資料の半分ほど運ぶのを手伝ってあげたり、たまに同じ席で食事を採りながら談笑を楽しんだり、アクシデント彼女とぶつかり、転んだときにスカートの中の下着を見てしまったことがあったりしただけだ。
ただ、自分が負傷したとき、彼女が流してくれた涙と、彼女の安心した顔がとても嬉しかった。彼女を守ってあげたいと思った。
だからライは彼女の告白を受け入れ、恋人になった。
「どうしたんですか?」
「…ごめん、言えないんだ。」
「…分かりました。戦闘隊長がそう言うなら、何も聞きません。」
「ごめん…」
本当は聞いて欲しかった…
誰かに話せばきっと気持ちも軽くなると思ったから…
けど、話す訳には行かない
綾芽は黒の騎士団のメンバーだ。
まさか総帥であるゼロが虐殺を行ったとは言えないし、こんな事を話したらゼロに粛清される可能性もある。
だから自分が苛立つ理由を話せなかった。
253:ライ×C万歳
08/11/23 02:08:39 9AExL+Jw
「じゃあ、これ、一緒に食べましょう!」
「え?」
綾芽はスカートのポケットから板チョコを取り出し、箱から銀紙に包まれたチョコレートを取り出して半分に折り、ライに渡した。
「チョコレート…」
「夜遅くにお菓子なんて良くありませんけど、イライラしてるときには、甘い物が一番です!イライラした気分なんてどっかに飛んで言っちゃいますよ!」
綾芽はそう言って銀紙を剥がし、チョコレートをかじった。
ライも彼女につられる様に銀紙を剥がし、チョコレートをかじる。
舌中に甘い味が広がり、自然に口元が緩む。
「美味しい…」
何処にでも売っている市販の安い板チョコだったが、今のライにはどんな高級な菓子より美味しく感じた。
さっきまで重かった気持ちが少しだけ軽くなる。
彼女の言ったとおりだ。
「ありがと、双葉さん。なんか、落ち着いた。」
「あはは…なんか照れちゃいます。」
綾芽はまた頬を桃色に染めると、早めに自分の分のチョコを食べ終え、ベッドから立ち上がった。
254:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 02:08:51 kCZ43/3C
支援
255:ライ×C万歳
08/11/23 02:09:52 9AExL+Jw
「じゃあ、もう部屋戻ります。ほんとにお邪魔してすみま…」
ライは自分のチョコを枕元に置き、立ち上がって綾芽を抱きしめた。
「ふぇ!?」
「…」
綾芽の暖かさがライに伝わってくる。
傷付いた心が温まる…
ライは少しの間そのぬくもりで身を暖めた後、彼女の唇を強引に奪った。
「ん…ぅ…」
綾芽はライの強引な口づけに驚き、少し呻くような声を出したが、ライを突き放すわけでもなく、むしろ求めるように、瞳を閉じて舌を突き出した。
ライも自分の舌を出し、綾芽の舌と絡め合わせる。
先程食べたチョコレートの甘い味と愛情がお互いの舌から伝わってくる。
二人はしばらくその味と思いを堪能すると、ライの方から唇を離した。
「…ごめん。」
「いえ…嬉しいです。」
綾芽は恥ずかしそうに顔を紅潮させながらも、幸せそうな笑顔でライを見つめる。
そして今度は綾芽の方からライに抱きついた。
「双葉さん…?」
「もっと戦闘隊長…ライさんを感じたいです…」
「…分かった。」
ライは再び自分の唇を綾芽の唇に重ね、ベッドに押し倒した。
この時ライは思った。
「これから先どうなるかは分からない。けど、例えルルーシュを裏切ることになったとしても、僕は黒の騎士団で彼女を守っていこう。」と…
ライが心の中でそう決めたすぐ後、二人の衣服が床の上に落ちた…
256:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 02:11:54 kCZ43/3C
支援
257:ライ×C万歳
08/11/23 02:16:56 9AExL+Jw
投下終了。
以上が…
俺「ライCネタないよぉ…」
友「だったらライシャリ書け!」
俺「もう二つも書いたじゃないか!まぁあのカプも好きだけどそれでもネタ無いよ!」
友「だったらライ綾で書け!」
俺「全部お前の趣味じゃねーか!この折笠富美子萌えめ!」
友「褒め言葉だ!」
という言い争いの末書いたSSでした。
皆さんのSSを参考にし、エロイのを押さえるだけ押さえて表現してみたつもりです。
うーん…皆さんの趣向に合うかどうかは自信ないです。
話は変わりますがクロスネタやってみたいって言ったの僕です。
ライとガンダムOOのロックオンが絡むならこんな展開かな?と考えたもので。
ここじゃ無理みたいなんでどこかクロスOKな所に完成したら投稿しよう思っています。
258:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 02:24:36 kCZ43/3C
ライ×C万歳投下乙&GJでしたー
とりあえずエロいよ、この話、いいぞもっt(ry
前半のノリからは想像もできないオチになりましたね、
オペレーター三人娘の一人というマイナーかメジャーか分かりにくいキャラでご苦労様でした
しかしこの話だとルルタニア不参加の流れになりそうなライ、ここでは珍しいかもしれませんね
ともあれ卿の次の投下をお待ちしています
259:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 02:42:38 UBhCZu0h
>>257
投下お疲れ様です。
支援ほとんど参加できずにすみません。
(「お尻臭い虫」が携帯マルチポスト規制だとようやくわかった…)
珍しい組み合わせ、と思ったら折笠さんでしたか!
ラブラブかと思いきや意外にシリアス、そちらの続きも見たくなりました。
殲滅作戦はR2のナリタ、解放戦線的な分岐になりそう。
正直ガンダムはあんまり知らないんですが
卿の作品は読んでみたいと思います。投下先でお会いすることがあれば、是非。
260:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 08:27:25 jmnwySrX
作品投下もいいが、それよりも今重要なのは議論のほうじゃないか?
261:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 08:38:27 iw9r/PfX
そんなわけないだろ、重要なのは作品投下だ
移転は二の次
262:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 08:41:22 lrigUJKn
>>257
投下お疲れ様でした
久々の卿の作品で楽しく見させていただきました
卿の次のライCを待っています
>>260
投下がなければこのスレは何なんでしょう?
議論に参加しない人たちがここから離れないためにも、こんな時だからこそ投下すべきじゃないでしょうか?
皆が皆、議論優先じゃないんだから・・・・・・
263:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 09:30:24 pOTB2xwP
荒らしはスルー汁
264:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 10:10:56 UBhCZu0h
なんにしても、議論は>>55の避難所でな。
265:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 11:35:34 LSxRtnyg
正午あたりから投下を考えているのですが、誰かいらっしゃいますか?
266:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 11:40:28 yEUIJpqz
>>257
ライ×C万歳卿、GJでした!
友人強いなwww
前半のシリアスさと後半の微エロがいい感じです。
綾芽がオペレーターの内の誰だったか思い出せなくなってたorz
とりあえず公式みて確認しました。
この流れだとライが黒の騎士団纏めていきそうですね。
貴公の次の投下を全力を挙げてお待ちしております!
クロスネタって書いてるのを見た日、ドラえもんとのクロスオーバーという凄い夢を見た。
……書けるかぁ!!!
267:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 11:44:40 yEUIJpqz
>>265
居ます、支援は任せていただきたい。
268:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/11/23 11:58:16 LSxRtnyg
年下専門です、それでは長編の続きを7レスほど投下します。
タイトルは「優しい世界で目覚めて 第十三話 マスター玉城(前編)」
・ギアス篇と学園篇の複合エンド後にしてR2終了後からの話
・ライは黒の騎士団入ってて学園篇エンドを迎えた、ルート的にはランペルージ兄妹メインに万遍なく頑張ったライ君
・ジャンル傾向はほのぼのしんみり系
・カップリングは今のところないですが「ライ←複数ヒロイン」の要素があります
・アフターに関しては情報が少ないため、自己解釈の要素を多分に含んでいます
269:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 11:58:33 yEUIJpqz
支援
270:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/11/23 11:59:59 LSxRtnyg
「いらっしゃいませー」
カランカラン、とカウベルの音とともに入り口の扉が開く。
店内から聞こえてきたのはやや幼げな声。
紫がかった髪の、大人しそうな少女が丁寧におじぎをして入ってきた客――ライと神楽耶を迎える。
その少女は、二人を見やると目を丸く見開いて手に持っていたお盆を口に当てた。
「か、神楽耶様!?」
「お久しぶりですわね、双葉さん」
知り合い同士であろう、歳の近い二人の少女がそれぞれの表情で相手の顔を見つめる。
片方は驚愕、もう片方は笑顔と正反対で。
「ここのところ顔を出せなくてごめんなさい」
「い、いえ! こうして来て頂けるだけで感激です!」
「くすっ、そんなに緊張しなくてもいいのですよ。今の私はただの一般人なのですから」
微笑みかける神楽耶だが、しかし双葉と呼ばれた少女は緊張の色を隠せない様子だった。
それはそうだ、いくら本人が主張しようが相手は日本最後の皇族。
本来ならば会話を交わすことはおろか、目にすることすら難しい相手なのだ。
カチコチに固まった少女を不憫に思いつつ、ライは店内を見回す。
パッと見、なかなかこざっぱりして雰囲気のよさそうな装いだ。
看板にはバーと掲げてはあったが、店内を見た感じではどちらかというと喫茶店のほうが近い感じがする。
しかし、その割には昼時だというのに客が一人も見当たらない。
(もしやこの店ははやっていないのだろうか……)
夜がメインなのかもしれないが、それでも昼時に客がゼロというのはかなり深刻なはずである。
料理がまずいのか、と思いかけるもそれなら神楽耶がこの店を薦めるはずもない。
「あ、あの……ところで神楽耶様、そちらの方は?」
思考にふけりかけていたライを現実に呼び戻したのは店員の少女の疑問の声だった。
そういえば挨拶もしていなかった、と思い出し慌てて頭を下げる。
「初めまして、ラ……青月ハルトです」
「あ、あのっ! 双葉綾芽です! ここの店員です!」
姿勢よくペコリと頭を下げたライに、慌てて返答する少女。
そんなやり取りを笑いながら見やっていた神楽耶は、おかしそうに口を開いた。
271:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 12:00:27 yEUIJpqz
支援!
272:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/11/23 12:05:10 LSxRtnyg
「くすくす……まるでお見合いのようですわね」
「神楽耶様、そ、そんなっ!」
「いや、別に普通だと思うけど……」
からかわれた綾芽は顔を真っ赤にしてぶんぶんとお盆を左右に振りたくる。
対照的に、呆れたように溜息をつくのはライ。
黒の騎士団、もっと遡ればミレイに拾われてから散々からかいは受けてきた身である。
今更この程度のからかいで狼狽するはずもない。
むしろ、過剰に反応する綾芽を微笑ましそうな、眩しいものを見るような表情で見やる始末だった。
「あ、あの……?」
当然、そんな視線を向けられればライという人間を知らない綾芽は戸惑うほかなかった。
しかも、相手は客観的に見て美形。
そんな異性にじっと見つめられれば普通の感性を持つ少女として恥ずかしさに頬を赤く染めないはずがない。
「ハルト、そんなにジッと女性の顔を見続けるのは失礼ですわよ?」
「っと、これは失礼」
「あ、い、いえ!」
謝罪に再び頭を下げるライと、お盆を左右に振ってそれを遠慮する綾芽。
先程の焼き直しのような光景にやはりクスクスと微笑みながら神楽耶は情報を捕捉した。
「双葉さんは、元黒の騎士団の一員だったのですよ」
「へえ……」
「いえっ、所属していたといっても! 新入りでしたし、ほんの下っ端で!」
謙遜する少女だったが、神楽耶と知り合いということはそれなりに上の地位にいたのだと推測できる。
ただ、自分が黒の騎士団に所属していた頃に見た覚えはない顔なので騎士団解放以降の参入者なのだろうとライは考えていた。
昔の騎士団の女性メンバーといえばサッと頭に浮かぶのはカレンと井上、そしてC.C.にラクシャータくらいのものだ。
四人が四人、アクが強い女性達だったせいか、いかにも普通っぽい目の前の少女を見ると複雑な感情を覚えてしまう。
同時に、自分がいた頃にもこんな娘がいてくれたらな、とも。
「あの……それで、青月さんは……その」
もじもじと身体を揺すりながらお盆のふちから上目遣いで綾芽が何事かを問おうとしてくる。
こっそりカレンたちに対して失礼なことを考えていたライは、その声にハッと我に返ると一筋の冷や汗をかいた。
なお、横にいる神楽耶が私は全てお見通しですわよ、といいたげな顔をしていたのはスルー確定である。
273:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 12:05:16 8WsryYIj
支援
274:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/11/23 12:08:24 LSxRtnyg
「ああ、僕も実は黒の騎士団に所属していたんですよ」
「え、そうなんですか!?」
「とは言っても、ブラックリベリオンの前に持病の都合で戦線離脱していたんですけどね」
苦笑しながらも虚実を織り交ぜた説明をするライに、綾芽は驚きながらもどこか不満気な表情を浮かべていた。
彼女が聞きたかったのはそういうことではなく、別のことだったのだから。
だが、そのあたりの機敏にやや疎い銀髪の少年は少女の様子に気づくことなく椅子を引く。
促された神楽耶は一連のやり取りの意味を理解していただけに、ふきだすのを必死に堪えながら着席する。
「ありがとうハルト……そういえば双葉さん、マスターはどうしたのですか? 姿が見えませんが」
「あ、先輩なら今買い出しに
275:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/11/23 12:09:11 LSxRtnyg
カランカラン。
その瞬間、カウベルが鳴り響き三人の視線が入り口へと集まる。
入ってきたのは大き目の紙袋を抱えた一人の男だった。
ライ達からは紙袋のせいで顔が見えないのだが、視界が封じられている度合いは男本人ほうが深刻である。
フラフラと頼りない足取りで店内に足を踏み入れた男は、後ろ足で器用に扉を閉める。
「おう、けーったぞー!」
「お帰りなさい、先輩」
「双葉ァ! 俺のことはマスターと呼べって言ってんだろうが……っしょっと!」
綾芽を叱責しつつ男は手近なテーブルに紙袋を下ろす。
荷物の向こう側から現れたのはいかにもチンピラといった感じの容貌をした若い男だった。
「ごめんなさい、マスター」
「玉城さん、お久しぶりです」
綾芽の謝罪と神楽耶の挨拶が両隣から聞こえるのにも構わず、ライはしばし思考を停止させていた。
マスターと呼ばれている男が自分のよく知る男だったからだ。
玉城真一郎、黒の騎士団がまだ小規模な無名グループだったころからのメンバーである。
能力はそれほど高くはなく、短気で迂闊とかなり問題のある男だったのだが、ムードメーカー的な役割を担っていた人物だ。
物怖じしない性格はトラブルを起こすことが多かったものの、騎士団の円滑油としてそれなりに機能していた。
仮面の男ゼロを親友とまで言い切り、見た目ブリタニア人である自分をすぐに受け入れてくれた豪胆さは印象に良く残っている。
勿論、最初は猜疑心丸出しで突っかかられたことも、彼の起こしたトラブル処理によく走らされたことも忘れてはいないが。
当時はよく『なんでこんな人が幹部なんだろう?』とゼロに疑問を抱いていたのも良い思い出だ。
276:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 12:09:17 yEUIJpqz
支援
277:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/11/23 12:11:22 LSxRtnyg
「おっ、神楽耶様じゃないっすか! お久しぶりです!」
客が神楽耶だと気づいた玉城はニカッと快活に笑う。
流石の傍若無人男といえども相手が皇族である以上敬語になるらしい、やや乱雑な言葉遣いではあるが。
そんな割とどうでもいいことに感心するライ。
しかし、続けて視線を横に滑らされ自分のほうを見られたことで緊張が走る。
店内ということで帽子を脱いでいるため、今の変装道具は眼鏡だけ。
交流のあった玉城ならば自分がライであると気がついて当然である。
ゴク、と唾を飲み込んで銀髪の少年は玉城の第一声を待った。
「……なんだオメェ?」
「は?」
「ぷっ!」
ガク、とライの足が崩れるのと神楽耶がふきだしたのは同時だった。
いぶかしげな表情で睨み付ける様に発せられた声は罵声でも歓喜でもない、見知らぬ人に対する反応だった。
それどころか、客相手の反応ですらない。
ライは拍子抜けするとともに、この店に客がいない理由を悟った。
マスターと呼ばれているということはこの店の店主は玉城なのだろう。
確かにこの男が店主の店では客がいなくても不思議ではない。
初見の客に対して喧嘩腰で声をかけるなど、客商売ではまずアウトだ。
現にそのあたりを理解しているであろう綾芽は「あちゃあ」といった感じの表情をしている。
(やや諦めが入っているあたり、よくあることなんだろうな……)
相変わらずの玉城節にライはこっそりと呆れとも懐かしさともとれる溜息を吐いた。
とりあえずこちらの正体に気づいていないのならばそれはそれでいい。
正直、釈然としないものはあるが気づかれるほうが厄介だ。
そう自分を納得させたライは自分が神楽耶の連れであることを説明し、席に座った。
「ふーん、神楽耶様の連れねぇ……」
が、玉城のほうはそれで納得しなかったらしく、こちらに近寄ってくると顔を覗き込むように見下ろしてきた。
客観的にはチンピラのガンつけにしか見えない光景に綾芽の顔が真っ青に染まる。
「せ、先輩!?」
278:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 12:13:30 UBhCZu0h
支援
279:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/11/23 12:13:46 LSxRtnyg
「マスターだって言ってんだろぉが!」
よほど呼称にこだわりがあるのか、再び綾芽を怒鳴りつける玉城。
視線は神楽耶の横に座るライを見つめたまま。
しかし、ライは平然と剣呑そうな相手の視線を見つめ返した。
気の弱い人間ならば身が竦んだかもしれないが、玉城の実体をしっているライからすればガンつけにビビる理由もない。
それが面白くなかったのか、軽く舌打ちした玉城は神楽耶のほうに顔を向けた。
「神楽耶様、コイツとはどんな関係なんスか?」
「ちょっ……」
無礼千万としか言いようがない店主の態度に綾芽があたふたと慌てだす。
が、少女の混乱する表情には僅かな期待が浮かんでいた。
実のところ、先程彼女が聞きたそうにしていたのは正にそのことだったのだ。
(マズイな……)
外面では冷静そのものといった状態を崩さないライだったが、その実内心では滝のような汗を流していた。
まさか知り合いがいる場所に連れて来られるとは思ってもいなかったので、そのあたりの言い訳は全く考えていなかったのだ。
何度も言ったことだが、神楽耶は日本最後の皇族でいわゆるVIPである。
そんな人物が連れている人間がただの男であるはずがない。
それに、あまり至近距離で見られ続けるといい加減正体がバレないとも限らない。
どう答えたものか。
悩むライを尻目に、しかし神楽耶はあっさりと爆弾発言を口にした。
「ハルトは、私の婚約者ですわ」
時が止まった。
勿論比喩表現ではあるが、その時神楽耶の台詞を聞いた三人は確かに時の停止を感じていた。
無言、痛いほどの無言の静寂が場に訪れる。
ここで三人の内誰か一人でも「やだなぁ、冗談きついですよ」とでもいえばよかったのだろう。
だが、あまりの衝撃に誰一人として口を開くことすらできない。
神楽耶も自分から冗談だと言うつもりはないのか、ニコニコと微笑んでいるだけだった。
一分経過。
ここでようやく正気を取り戻したライは、咄嗟に否定の言葉を吐こうとし。
280:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 12:14:35 UBhCZu0h
支 援
281:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/11/23 12:15:54 LSxRtnyg
「なんだ、そうだったのかよ! いや、こいつはめでてぇ!」
「ゲホッ!?」
背中を玉城に平手で強かに叩かれた。
最悪のタイミングでの衝撃にむせてしまったライはケホケホと咳き込みながら涙目になってしまう。
「だ、大丈夫ですか青月さん!?」
「だいじょ……ケホッ」
「玉城さん、強く叩きすぎですわ!」
慌ててライに駆け寄る綾芽と背中をさする神楽耶。
玉城は悪びれた様子もなく「ワリイワリイ」と手を振って謝罪の意を示す。
この瞬間、ライの脳裏にヒゲ抜きの刑という文字が過ぎったが詳しいことは割愛しておく。
「いやぁさっきは悪かったな! お前さんが嫌味なブリキ野郎にしか見えなかったからついな!
けど神楽耶様の婚約者だっていうんだなら話は別だ。よく見れば結構良い面してんじゃねえか、俺には劣るけどな!」
コイツ、一度殴っておくべきか?
ハハハッと調子よく馬鹿笑いするチンピラ風マスターに対し、ライは拳を握りかける。
が、次の瞬間、少年の怒気を代弁するように玉城の頭上に金属製のお盆が容赦なく振り下ろされた――縦向きに。
「おご!?」
ガツン!
硬いもの同士がぶつかり合う鈍い音が広くはない店内で響いた。
「いてて……一体俺が何したっていうんだよ」
「自業自得です」
頭にできたたんこぶを押さえながら買ってきた荷物を整理する玉城に綾芽の冷たい視線が飛ぶ。
そんな二人の掛け合いを見ながら、ライは流れ出る汗を止められないでいた。
あの後、ドタバタのうちに結局自分は神楽耶の婚約者ということになってしまったのである。
今からでもさっきのは嘘なんだと声を大にしていいたいのが本音だ。
しかし玉城と綾芽はすっかり神楽耶の嘘を信じ込んでしまっていてとても今更嘘と言い出せる雰囲気ではない。
平然と嘘をついた当の本人は何が楽しいのか鼻歌を歌いながら椅子の下で足をぶらぶらさせている始末。
最後に会ってから一年以上の時が流れているというのに相変わらず子供っぽい人だ。
そんな本人が聞けば怒り出すこと間違いなしな感想を抱きながら、ライはとりあえず現実逃避代わりにメニューを手に取るのだった。
(あれ? そういえば料理はまさか玉城が作るのか?)
282:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 12:16:23 yEUIJpqz
支援!
283:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 12:16:26 UBhCZu0h
支援
284:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/11/23 12:17:46 LSxRtnyg
おまけ(その頃の色んな人たち)
・とある女官部屋
オレンジ「リリーシャ、久しぶりだな! 元気にしていたか? ところで妹よ、見合いをする気はないか?
うむ、写真は持ってきてある……この男はライといってな、なかなかの好青年だぞ?」
・とあるサミット会議室
実妹溺愛「ええい扇め、所詮決まったことを話し合うだけのサミットだというのにどもってどうする、それでも元教師か!
見ろ、お前が詰まったせいでナナリーが困っているではないか!」
人生勝組(ヒイィィ……ま、まただ! 奴の……ルルーシュの声がする! 昨日除霊してもらったばかりなのにっ)
幼女忠誠(む? 会議中だというのに天子様はどこを見ていらっしゃるのだ? あちらの方角には何もないはずなのだが……)
中華幼女(なにか黒いのが浮いてる……)
・とある銀髪少年の部屋の前
3「な、なあノネット。アーニャの機嫌が悪いように見えるんだが気のせいか?」
9「うん、あれは正に『彼氏に突然デートの約束をすっぽかされた恋する乙女』といった感じだな」
6「……ライ、どこへ行ったの」
・とあるパーティーの時くらいは大人しくしようと考えている紅の乙女の部屋
猫かぶり「このジノが選んだドレス……動きにくい。これじゃ蹴りが出しにくいし、走るのも難しいわね。短くしようかしら」
・とあるサミット会議室の天井裏
腐メイド「今のところ異常なし、ですね」
285:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/11/23 12:19:49 LSxRtnyg
投下終了、支援感謝です。
あと、本文3レスめの最後の行なんですが、掲載の際は
「あ、先輩なら今買い出しに――」
に変更していただけると幸いです、お手数かけて申し訳ありません。
286:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 12:20:59 UBhCZu0h
支 援
287:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 12:47:29 UBhCZu0h
>>285
投下お疲れ様です。
今回も面白かった!
前回の引きで、どんな罵声が飛んでくるかとはらはらしてましたが
まったく意表を突く玉城クォリティ。
…やっぱり客商売向いてませんでしたか。あやめさんの苦労が偲ばれます。ガンバ。
おまけの皆さんも楽しかったです。
ひとりひとり突っ込みが必要ですコレ。
新着を読めて幸せです。
次回を拝見出来る日を楽しみに。ありがとうございました!
288:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 13:26:40 9+ttrIT7
>>285 いつもお疲れ様です!
今回も楽しませていただきました
玉城はたしかに自分の呼び方とかうるさそうですよね
それにしてもおまけがおもしろすぎたwww
289:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 13:28:16 yEUIJpqz
>>285
年下専門卿、GJでした!
玉城の行動にニヤニヤしながら読んでました。
さっすが玉城、どう見てもチンピラ!
そこにシビれる! アコガれない!
神楽邪の冗談?は波乱を呼びそうですね。
天子様にはゼロが見えてるのかwww
ジェレミア卿、貴方はまた炎にガソリン注ぐようなことをwww
メイドさん、何やってんのwww
貴公の次の投下を全力で待たせていただきます!
290:匿名希望
08/11/23 14:42:59 iKeBYAoh
支援
291:保管者トーマス ◆HERMA.XREY
08/11/23 20:07:47 WCm4SV+H
>>285
修正いたしました。
移転の議論についての告知を本日中に保管庫に載せる予定です。
292:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 22:16:04 WCm4SV+H
>>291の告知は延期になりました。議論スレのリアクション待ちです。
293:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 23:42:37 OHVsEF// BE:736426073-2BP(0)
55分から投下したいと思います。
よろしければ支援ください。
294:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 23:51:24 iw9r/PfX
支援
295:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/23 23:56:21 pJJDrUJl
支援します
296:B.B. ◆lpNb5xIsIU
08/11/23 23:57:17 OHVsEF// BE:701358645-2BP(0)
俺式ロスカラ続編~騎士団カレンルート~ 6話
一応このシリーズとしてはシリアス系なんだけど、今回はそこまでシリアスじゃないつもり
騎士団カレンルートで特区日本の失敗ifからの続き。
かぷは もちろんライ×カレです
それでわ・・・・
今、僕の目の前には信じられない光景が広がっている。
カレンがルルーシュの上に四つん這いになり
顔がくっついているのか、ギリギリ離れているのか、わからないような近さにある。
キスしてましたと言われれば簡単に納得でき、キスしてませんと言われても
簡単に納得できないような状態。
なぜ、彼女が………
こうなった原因は何だろうか………
と僕は考えを巡らせる。真実はとても簡単なものなのに。
今から二週間くらい前に、カレンは新宿でルルーシュを見つけ出したらしい。
その時に何があったのかはわからないが、その時からの彼女は
昔学園で猫を被っていた時よりも、守ってあげたいオーラ全開で僕の膝の上に頭をのせ甘えてきた事や、
一緒に寝たまではよかったものの、目覚め方が彼女に腹を思い切りきつく抱き締められた事による激痛でだった。
無理に解こうとしても「いっちゃいや」と余計にきつく締めつけるだけ。
あの数日の間 どうして寝ている人間にここまで力が出せるのだろうか疑問に思わなかった朝は無い。
結局はカレンが起きるまでは動けなかった事は記憶に新しい。
この時 本人は長い間会えなかったから、その分の埋め合わせだと言っていたが
あの時のカレンの甘え様の原因はルルーシュと何か関係していたのだろうか。