10/01/31 18:04:01 Lb99Oz2s
(今日の覚書、集めてみました)経由の翻訳による情報。
Michel Barnier is the City's only hope(ミシェル・バルニエはシティ唯一の希望だ)
By Ambrose Evans-Pritchard Telegraph:03 Dec 2009
状況を考えれば、バルニエ・フォウル組は、英国にとって最高の組み合わせだ。しかし、シティへの脅威は
委員会からではなく、ロンドンの銀行監督機関、フランクフルトの保険年金監督機関、そしてパリの証券
監督機関という、三大規制当局から出てくるのだ。三大機関は多数決で英国に規則を課す権限を有している。
EU加盟国27カ国それぞれが一票ずつ握っている。つまり、英国最大の産業の運命を決定するにあたって、
マルタも英国も同じ一票なのだ。英国に拒否権はない。
英国は、対策が「財政主権」を傷つければ、セーフガード条項を発動することが出来る。だが手続き開始には、
EU財務相の賛成が必要だ。最終的な裁定を下すのは欧州委員会だ。「ルクセンブルクの妥協」という決定的な
オプションを発動する以外、英国政府にシティ攻撃を阻止する手立ては何もない。確かに、労働党政府だって
銀行マンを攻撃している。しかし政権は変わる。警察だって変わる。将来の英国政府が単独で、EU規制を
覆すことが出来る仕組はない。今年のシティの情報アンテナは、全く役立たずだった。
アリスター・ダーリンが5月に、三大規制当局に「法的拘束力」を認めると同意した際、危険を報せた者は
ロンドンに殆どいなかったようだ。これこそ、英国が300年に亘るシティの支配権を外国勢力に永久に譲渡
した決定的な瞬間だったのに。今頃になって、バルニエ氏の任命に大騒ぎし始めるとは…。
ニコラス・サルコジ大統領が、バルニエ任命劇の「超負け組は英国人」と自慢したのは一理ある。だが彼が
言いたかったのは、EU各国政府は、アングロサクソンの馬鹿騒ぎのせいで大不況になったという俺の意見に
賛成だ、フランス人の統一市場担当委員を任命したことは、この新しい正説を認めたのだ、ということだ。
シティは、バルニエ委員ならなんとかなるかもしれない、という希望にすがるしかない。
フランス人の方がましだろう。もはや英国政府に頼っても無駄なのだから。英国政府はヘタレである。