10/05/26 12:09:04 /chaU904
モーツァルトの場合、音符の前にもう音楽が出来上がっているのではないかと。
彼の手紙によると、「たとえそれがどんなに長いものであろうとも、私の頭の中で実際に殆ど完成される。私は、丁度美しい一幅の絵或いは麗しい人でも見る様に、心のうちで、一目でそれを見渡せます」
だからモーツァルトは人と冗談話を交わしながらも、お酒をのんで騒ぎながらも、平然と「神の声」を五線紙に書けた。
「神の声」はとこからやって来たのか?
「それがどこから来るのか、どうして現れるのか私には判らないし、私とてもこれに一指も触れることは出来ません」
だそうです。
私は、手紙に書かれた「モーツァルトの言葉」を、そのまま信じます。丁度彼がそうである様に。
何を?「自分に天才が宿っていることを」を。自然はあるがままにあるし、神もあるがままにある。
問題があるとすれば「速い」ということだ。
彼の音楽に少し注意深く耳を傾けてみれば、自ずとそう聴こえてくるはずである。
始まりと終わりの「同時性」。
原子核の構造であれ、宇宙の謎であれ、「単純性」と「調和」こそに、解く鍵があるように思えてならない。
この世界で最も単純かつ神秘に満ちているものを記号で表すと、モーツァルトならこう言うだろう。
「π」だと。
私はそう「直観」している。