09/06/09 11:10:20 caSEsUd6
バルトークやシェーンベルクはもう20世紀美学の人だね。
カラヤンや小澤も、19世紀美学からは開放された音楽を
追求した。彼らの演奏は20世紀美学のそれだから、当然
バルトークやシェーンベルク以降の音楽とマッチした。
だが、19世紀美学の観点からは、19世紀以前の作曲家
に対する彼らの20世紀美学的アプローチは嫌われた。
やがて、20世紀美学とも19世紀美学とも異なる、18世紀
美学(ピリオド奏法)が出現した。
バレンボイムやティーレマンは19世紀美学を参照し、アバド
やラトルは18世紀美学(ピリオド奏法)を取り入れたが、
小澤にはそういう研究心はあまりないらしい。
バーンスタインは19世紀美学と20世紀美学を兼ね備えて
おり、マーラーを最も得意としたのも頷ける。
21世紀は、東浩紀のオタク論を読むとデータベース型社会
と言われる。それを体現しているのがラトルだ。ピリオド
奏法も取り入れれば、19世紀風デフォルメもやり、20世紀
以降の音楽性も持ち合わせる。その反面、一貫性が無く
迷走していると評されることもある。