09/02/11 20:27:16 DDO2TzYb
>>572
今の指揮者なら「田園」第1楽章のヴァイオリン群の反復をスムーズに流すか、スパッ
スパッと切るように演奏することが多いが、ワルターはその反復をじっくりと厚みを
もって、やや遅めのテンポで丁寧に演奏し、反復自体が展開部の構成に必要不可欠で
ある事を諭すように教えてくれる。それでいながら音楽を聴く愉悦感も満足させてくれる。
ワルターのこの姿勢は他の楽章にも徹底している。そしてダレてしまいがちな終楽章の
エンディングも緊張が糸が切れない。結果、聴き終わった後に心地よい満足感に浸れる。
私の言うコクのある演奏とは、こう言うことです。
しかし人はそれぞれ、このような演奏をノロくてタルいと感じるなら、それはそれで一家言
である事を否定はしません。以上、私見を述べさせていただきました。