09/11/17 16:35:48 BaRubXwq
>>705
うーん、ちょっと違うと思う。
少なくともヴァイオリンにおけるサラサーテやパガニーニとショパンとはとても
同列には語れない。
「ショパンはあまりにもピアニズムのフィルターを通して語られすぎている」
と、誰だったか有名な音楽学者が言ったはずだけど、オレの感覚もそれに近い。
確かに残した作品の多くはピアノソロのためのものだけど、その音楽の質たる
や、オールマイティなジャンルに作品を残した大作曲家のものに一歩もひけを
とらない。
たとえば、ショパンのピアノソナタと同列に語れるロマン派時代のピアノソナタ
が他にどれだけあろうか。ブラームス? いやいや。シューマン? おしい。
リストのロ短調ぐらいなものだと思うが。
ショパンのプレリュードに比肩しうるピアノ小品集が他にどれだけあるだろうか。
ショパンの作品が、一般的な大作曲家と同列に扱われていたのは、ショパンと
同年生まれのシューマンの評論を見てもわかる。存命中からそうだったのだ。
そして、彼が晩年に残したチェロソナタの質の高さを見てほしい。
ピアノ専業という自覚はショパン自身持っていたはずだが、そこから脱皮しよう
としたのが見て取れる。その最初の果実を残しただけで、彼は死んでしまった
のはあまりにおしい。彼は晩年、チェロソナタの次にヴァイオリンソナタの
スケッチも残していたのだ。