09/08/16 23:06:32 4gqf6d6Y
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統合失調症と発達障害
私が治療している統合失調症のケースで、状況から来る不安で幻聴が大きく変動する人が居られ、
よく聞いてみると、服装のこだわりなどもあり、また愛着の対象の母親の前とそうでないところで認知と
行動が大きく違うことなどが分かり、AS(アスペルガー)の可能性があることが分かった。
もともと生真面目で強迫的、また認知自体が被害妄想的で、イライラから暴れたりするので、 ただAS
というだけでもよく統合失調症と間違えられる。この鑑別は幼少期の自閉症的エピソードの有無を聞けば
容易である。
他方、ストレス下に精神病的混乱を来たすADHDも多く、幻聴や被害妄想、思考障害も一時的には
生じうるため、またこちらも統合失調症に間違えられる。このケースはすぐに薬を切っても悪化しないことで
鑑別できるのだが、「そのまま統合失調症にされてしまう」ADHDが多いように思えてならない。
統合失調症は発病前の発達は普通で、自閉症的な特徴は(たまたまの合併はあると思うが)多くは無い。
幼少期の生活歴を詳しく聞くかどうかで鑑別できるので、ぜひとも関係者の皆さん頭に発達障害の可能性を
置いて置いてください。
医療法人賢作会兼城医院 "後藤 健治"先生